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公開日:2023-10-02

人事データの蓄積と分析で適材適所の職場をつくる。

人事
読了まで:5分
人事データの蓄積と分析で適材適所の職場をつくる。

人材データの活用支援サービス

組織の力を最大限引き出すには、職員の能力を的確に把握し、庁内人事を最適化していく必要がある。この課題を、人材マネジメントシステムで解決しようと取り組んでいる自治体が増えているという。協働で支援を行っている2社に話を聞いた。

※下記はジチタイワークスINFO.(2023年10月発行)から抜粋し、記事は取材時のものです。
[提供]株式会社カオナビ

限られた情報と属人的な人事評価が、自治体の組織力向上の足かせに。

-自治体の人事評価の現状を教えてください。

佐藤:私たちが現在サポートしている渋谷区をはじめ、多くの自治体では、従来型の“上司が部下を評価する”という方法が主流のようです。これはスタンダードな手法ですし、民間企業でもよく見られます。しかし、情報源が限られている上、どうしても個人の主観にもとづいた評価になってしまう面があります。

福田:職員のスキルなどに関するデータについても、管理システムが複数あったり、個々のExcelシートで保管されていたりと、分散していて扱いづらいという声も聞きます。異動の判断には異動希望調書が使われますが、情報が少なく、適材適所の配置で職場のパフォーマンスを最大化させるための素材としては、心細いといわざるを得ません。

-現場にはどのような課題感がありますか。

佐藤:職員数が減少し、住民からの要望も多様化している現在、より職員個人のスキルを組織で活用しなければ‥‥‥という危機感が大きいと思います。例えば前述の渋谷区でも、以前のシステムでは福田さんが言われたような“情報が少ない”“データが分散している”という課題があり、システムの操作性にも問題がありました。人事評価をきちんとやろうとすればそれに比例して時間も手間もかかっていたそうです。

また、人事異動は組織のパフォーマンスを左右する大きな転機ですが、それを少ない人員で決定し最適化するのは非常に困難です。そうした中でも定期的に異動は実施され、結果として“本当に最適な配置になっているのか”という確証が得られなくなってしまう。これは多大な損失につながると、私たちは考えています。

人材データの蓄積とAI活用で、職員配置の最適解を引き出す。

-課題改善に向けた同区での取り組みとは。

福田:「カオナビ」と「Talent Matching(以下、タレントマッチング)」という2つのシステムを組み合わせた仕組みを構築しました。前者は人事評価や経験、資格などの人材データを一元管理して可視化します。後者は「カオナビ」から連携された人材データをもとに、AIが人事異動の配置シミュレーションを行います。特定のポジションに対して誰が適任か、というものではなく、複数のポジションと複数の職員のマッチングを同時に行い、最適解をAIが導き出すソリューションです。

これら2つのシステムを両輪とし、「カオナビ」は人材情報の一元化、「タレントマッチング」は人事異動と、それぞれの分野で課題解決を目指すのがこのプロジェクト。令和4年から同区に導入し、私たち2社でサポートをしつつ、現場との意見交換を重ね、精度を高めているところです。

-どのような導入効果が見られますか。

佐藤:プロジェクトは検証中の段階ですが、すでに“期待以上にマッチング精度が高かった”という声が上がっています。また“とても使いやすい”という声もいただきました。課題の一つだった職員の作業負荷についても、人事評価、人事異動ともに削減の見込みが立っており、全体として高い評価が得られていると感じます。

同区は、職員がどう成長したいのか、何を目指しているのか、というキャリアプランニングを重視。その部分でクラウドやAIの活用を目指していたので、それに合ったシステムを提供できたのではないかと考えています。また“人事部門だけをデジタル化するのではなく、ITツールの活用で庁内の全体最適化を行ってこそDX”という方針とも相性が良いようです。これは同区に限らず、他自治体でも同様のことがいえるのではないでしょうか。

渋谷区における手応えをもとに庁内人事DXの全国展開を目指す。

-本取り組みの今後の展望をお願いします。

福田:同区は、人事部門が納得できる配置ではなく、事業部門が良しとする配置の実現を目指しています。また、人事DXで生まれた時間を職員との1on1ミーティングに活用するなど、IT活用と人同士の対話をメリハリをつけて充実させたい、というねらいもあるそうです。そうした動きに向けて、システムをさらにブラッシュアップしていきたいと考えています。

佐藤:私たちが構築したシステムは、人材マネジメントの精度向上や職員の負担軽減だけでなく、“評価に対する職員の納得感向上”にも貢献し、ペーパーレスも実現できます。2つのシステムを個別に導入することも可能です。同区では異動検討業務を300時間程度削減できると見込んでいます。私たちもこの仕組みをより使いやすいものにして他自治体にも横展開し、多くの自治体の人事DXをサポートしていきたいと思います。

カオナビ
代表取締役社長 Co-CEO
佐藤 寛之(さとう ひろゆき)さん

デロイト トーマツ
コンサルティング
ディレクター
福田 幸介(ふくだ こうすけ)さん


〈人事院による〉アンケート調査

回答者:国家公務員(N=500)

Q1 これまでの自分自身に対する人事評価に納得している


 

Q2 職場で適切な人材配置が行われている

 

渋谷区の人事担当者の声

 

安心のセキュリティ対策

● ISMAP※認証取得済み(カオナビ)
● 2段階認証でセキュリティ強化
● パスワード強度を自在に設定
● 端末紛失時のデータ流出を

※ISMAP=Informationsystem Security Managementand Assessment Program(政府情報システムのためのセキュリティ評価制度)

 

お問い合わせ

サービス提供元株式会社カオナビ

TEL:03-6633-2781
E-mail:info@kaonavi.jp
東京都渋谷区渋谷2-24-12
渋谷スクランブルスクエア 38F

お問い合わせ・詳細はこちら

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