ジチタイワークス

福岡県うきは市

プレミアム付き商品券を、低コスト・開発不要で便利な電子チケットに。

電子チケットサービスの普及に伴い、プレミアム付き商品券を電子化する動きが盛んになっている。そんな中、うきは市でも、宿泊や飲食などで利用できる電子チケットを展開している。

担当者に、同市が導入したサービスの強みを聞いた。

※下記はジチタイワークスVol.17(2021年12月発行)に掲載後、Vol.21(2022年8月発行)にて情報を更新。内容は情報更新時のものです。
[提供]株式会社コモニー

導入時のハードルが低いので短期間で本運用ができる。

観光振興策の一環として、プレミアム付き商品券を発行する自治体は多い。現在、同市でも紙のプレミアム付き商品券を発行しているが、回収・集計・換金など煩雑な作業が必要となる上に、管理業務に必要な人件費などがかさむことが課題になっているという。また、加盟店に助成される予算が上限を超えた際、気づかずに予約を受け付けるトラブルもあったそうだ。

それらの課題改善を目指し、電子チケットサービスの導入を検討する中で提案を受けたのが、電子チケット型二次元コード決済プラットフォーム「commoney(以下、コモニー)」だった。「電子チケットサービスとしての基本性能が備わっていたこと。また、大がかりなシステム開発費が不要で、システム利用料金が使った分だけ加算される従量制であることが採択の決め手となりました」と石井さん。利用状況をリアルタイムに確認できる機能などを使うことで、管理の漏れや手違いが起こりづらくなるのでは、とも考えたという。その結果、令和3年5月に導入が決定。決済用二次元コードスタンドなどのデザイン作業を経て、同年8月初旬には正式運用にこぎつけている。

 

うきは市観光みらいづくり公社が発行した電子チケットのイメージ。好評に終わった令和3年度に続き、令和4年度も同事業を実施している。

各自治体のニーズに沿って柔軟なカスタマイズが可能。

加盟店の管理などにおいて、臨機応変な増減に対応できることも、同サービスの魅力だったそうだ。「類似サービスの中には、運用中、加盟店の増減を行うたびにコストがかかるものもありました。また、将来的に性質の異なる事業を電子化する際、その都度アプリケーションを作成するのは、コスト的にも労力的にも非効率です。その点、構築されたプラットフォーム上で、様々な事業の電子チケットを一括管理するコモニーであれば、情報ページを更新するだけ。簡単にカスタマイズできます」。

そのため、運用に踏み出しやすく、状況を観察しながら次の動きを検討できたと話す。実際に、加盟店集めには苦労したそうだが、運用開始当初は消極的だった地域事業者も、周囲の反響を受けて徐々に参加を申し出ているという。

「決済用二次元コードを“再利用”できることも利点です。新規事業を展開する際に、加盟店登録をやり直す必要がなく、利用した経験をもつ加盟店には再度使い方を指南せずに済みます」。事業の電子化が進むたびに、地域事業者は電子チケットとの接触頻度が増し、その結果、地域のキャッシュレス化の定着につながると考えているそうだ。

複数の事業で活用しながらキャッシュレス化を進める。

「当市を訪れる観光客は年配の方が多いため、電子チケットを販売するにあたって、デジタルになじみが薄い人への割引手段に悩みました」。その対策として、電子チケットだけではなく、宿泊施設に直接予約して割引を受けられるサービスも同時に実施。しかし、いざ運用が始まると、スマートフォンを使いこなす年配の観光客は予想以上に多く、電子チケットへの反応も良かったという。これを受けて同市では、妊産婦支援を目的としたデジタル給付金事業においてもコモニーの利用を開始している(下コラム参照)。

「コモニーは自治体以外での運用も可能です。今後は、イベントなどに合わせて、開催地周辺の地域事業者が独自の電子チケットを展開できるようサポートしたいです。そうすることで、地域経済の振興と同時に、観光客の誘致もねらえると期待しています」。

うきは観光みらいづくり公社/うきはブランド推進課
ブランド戦略係 石井 孝二(いしい こうじ)さん

 

給付金を“妊産婦の支援”に限定できる点が実用的。

市民協働推進課 コミュニティ支援係
杉 英明(すぎ ひであき)さん

当市には産婦人科がなく、健診を受ける妊産婦さんは隣接するまちまで往復しなければなりません。そこで産婦人科に通院するための交通費を支援するべく、令和3年10月1日よりコモニーを活用した「妊産婦サポートタクシーチケット」のデジタル給付金事業をスタートしました。地域における経済循環もねらい、チケット利用を当市内にあるタクシー会社3社に限定しています。

同サービスを採用したポイントは、すでに当市の宿泊・観光促進事業で導入実績があったこと、システム開発費用が不要であること、利用料金の管理集計が大幅に省力化できること。さらに、母子手帳交付時に電子チケットを受け取れるカードを渡すことで、本来の目的通り、妊産婦に限定した使い方をしてもらえることも魅力でした。今後は「子ども送迎サポートタクシー」などの活用法も検討したいです。

工夫次第で活用法は何通りにも!
電子チケットcommoneyの強み

1.初期費用ゼロ、利用料金はムダがない完全従量制

システム利用料金が完全従量制なので、地域の経済振興策として、実験的な運用も考えやすい。また、予算に上限がある事業や突発的な事業でも導入計画が立てやすい。

2.中・長期だけでなく、短期でも利用できる柔軟さ

すでに構築されたプラットフォーム上で、複数事業の電子チケットを運用する仕組み。中・長期にわたる事業だけでなく、1日限りのイベントでも利用できる。導入において手間がかからないので、運用に踏み出しやすい。

3.同一の決済用二次元コードを複数事業に利用可能

一般的な電子チケットサービスは、異なる事業を行うたびに、店舗用の新しい決済用二次元コードの作成・設置を必要とする場合も。コモニーはいったん導入すれば、同じコードを“再利用”することが可能。性質が異なる事業の電子化も簡単に行うことができる。

4.JPQR対応で、ほかの電子決済サービスとの共存も容易

総務省が全国展開する統一規格「JPQR」にも対応。JPQRは、店頭に決済用二次元コードスタンドを1台設置するだけで、コモニー以外の電子決済サービスも利用することができる仕組み。地域事業者が独自に発行する電子チケットなども、同一のコードで決済できる。

独自の特許技術

電子チケット発行において、利用者が使った分だけ精算する仕組みは、コモニー社の特許技術※。使われない分は支出不要で、財政的にムダのない事業展開が可能となる。

※特許第5925375号

CHECK

各地の事業者と協働し、自治体へシステム・運営をフルパッケージで提供できる体制づくりを進めています。まずはお問い合わせを。

お問い合わせ

サービス提供元企業:株式会社コモニー

TEL:092-710-5716
住所:〒812-0008 福岡県福岡市博多区東光2-8-32
Email:support@commoney.co.jp

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