ジチタイワークス

地域ブランディングを目指す“地域×エンタメ”マーケティング。

全国の自治体において地域産品の拡販や観光客誘致は、ブランディング戦略としても重要課題の1つだ。そんな中、「SUPER MARKIT(以下、スーパーマークイット)」の秋山さんは、「複合的な観点から課題解決の道筋を考えることが重要」と提言する。

※下記はジチタイワークスVol.16(2021年10月発行)から抜粋し、記事は取材時のものです。
[提供]株式会社SUPER MARKIT

地域の独りよがりにならない本質的な目標設定が必要。

多くの自治体が、地場産品を使った“ご当地名物”づくりや観光プロモーション活動に力を入れ、地域活性化を目指している。ただ、それら物産や観光誘致活動が、東京をはじめとする都市部でヒットしたり、全国的な知名度を獲得したりするケースはごく少数のようだ。

その原因について、全国各地で地域活性化のサポート事業を行う同社の秋山さんは「“名物をつくる”ことが目的になっていて、“着地点”つまり、どのような消費者に対してどんな風に訴求し、その地方をどう印象づけて産品を拡販するか、という設計図が明確ではないことが主な理由だと思います」と話す。また、「地方の価値観だけを地域外の消費者にアピールしても、独りよがりで終わりかねません」と指摘する。

自治体が観光プロモーション動画などを制作する事例も増えているが、「“動画再生回数が伸びれば成功”と、数字だけを意識している事例が多いようです。単なる数値目標ではなく、視聴者にどれだけの関心を与えられるか、その結果、どういう行動を起こさせたいかという“本質的”な目標設定が必要だと思っています」。これに加え、庁内各課で動画作成の目的が微妙に異なっているケースも少なくないという。

そうした現状を踏まえ、同社では、これまで数々の事業を通じて地域課題の解決をサポート。前身がエンターテインメント業界に幅広いネットワークを持つプロデュース企業だったこともあり、“地方×エンタメ”を軸に据えたマーケティングプランなどの提案も行っている。

土地柄や商材に合わせてエンタメの力も有効活用。

その一例が、令和3年6月1日から、「銀座ロフト」で開催したイベント「Super Markit!EHIME(スーパーマークイット!エヒメ)」だ。同社が提携する愛媛の地域商社で、県内の農業活性化に取り組む「楽農研究所」が、旬のかんきつ類を用いた加工食品など、地元でしか知られていないような逸品を提供した。そのほか、「ロフト フードラボ」とのコラボカフェ企画も同時開催し、旬の果物を使ったメニューを提供。さらに、同県出身の芸人である“友近さん”がプロデュースするジュースなどを販売し、期間中は多くの購入客でにぎわったという。

ちなみに愛媛県は以前から、「まじめえひめプロジェクト」というプロモーション活動を展開し、農水産品、伝統工芸、観光、工業技術などの魅力を伝える取り組みを推進していた。「その中から、現地を訪れたことのない都市部の消費者にも、商品に触れたり味わったりすることで、リアルに愛媛の魅力を感じてもらえそうなものを厳選。そこにスポットを当てた活動を行いました。

このように、地方の価値観だけを一方的にアピールするのではなく、都市部の消費者視点からも魅力を掘り起こすからこそ、実施する意義があるのです」。実際に、同イベントでは1年近くかけ生産者らと商品を吟味したという。都市部と生産地、両方の視点からマーケティングプランを提案できるのが、同社の強みの1つだ。

①~③「Super Markit ! EHIME」で販売された商品の一部。愛媛県内の23企業の協力のもと、厳選された商品が並ぶ。
④同イベント内のカフェ企画「FRUITS LAB(フルーツラボ)」で提供されたパフェ。

SUPER MARKITが描く地域ブランディング

地方の課題を“自分事”として話してくれる人を増やす。

百貨店などで地場産品を販売する際、従来はまず、主催者側の販売計画が先にあり、生産者は主催者にモノを売ってもらう形態が一般的だった。「しかし近年は、大量生産・大量消費のスタイルが崩れ、ニーズが細分化されたことで、たとえ少量でもモノを生み出すことができる側、つまり生産者の立場が優位になってきました。それについて、私たちから販売店側へ理解を促し、生産側に配慮した売り方をしてもらうことが、結果的に地域ブランディングやオムニチャネル※化へつながると考えています」。

一例として、以前愛媛県産みかんを使って、搾りたてジュースを提供する企画があったが、降雪の影響で生ジュースに適したみかんの生産量が落ち、提供ができない事態が発生。そこで、生産側と販売側とで知恵を出し合い、急きょ商品を地元産ジャムに切り替えたところ、思いのほか好評だったという。

「これまでの“モノありき”の販売ではなく、生産から販売までが一体となって地域課題解決型のマーケティングを推進すること、そして、総合的な視点から魅力発信の方法を提案することが、本来の意味で“地方と向き合う”ということだと思います」と秋山さん。「自治体側も、様々な立場の人たちの意見を政策に反映させ、地方の事柄を“自分事”として考えられる人を増やすことが、課題の解決や関係人口の創出につながるはずです。そうした動きを、私たちは全力で支援していきます」。

※店舗やECサイト、SNSなど、オン・オフライン問わず、あらゆるメディアを活用して顧客と接点をつくり、購入の経路を意識させずに販売促進につなげる戦略。

SUPER MARKIT 代表取締役
秋山 真哉(あきやま しんや)さん

都市ならではのプロモーション手法を、地方にも当てはめる。

地方と都市を結びつける地域商社との連携関係。

生産者と消費者、その両方の視点を持って多彩なマーケティング戦略を提案するスーパーマークイット。同社の“地方からの視点”を支えているのが、愛媛県内に2拠点を持ち、青果卸や農産物加工品づくりなどを行う「楽農研究所」と、新潟県内で地域産品によるプロダクト開発などを行う「ネルニード」だ。同社は、この2つの地域商社と密接な連携を図りながら課題の解決に向き合っているという。

ネルニードの遠藤さんは「その地方に根ざした産品づくりや販路開拓は、地方創生に向けた重要課題であり、新しいモノ・コト・サービスを生み出す取り組みです。しかし、それら産品の良さや情熱を、どのようにして都市へ伝えるかが大きな課題でした」と話す。楽農研究所の菊地さんも「SNSなどの普及で、情報発信の地域格差はなくなりつつありますが、“どのように見せるか、魅力を伝えるか”という発信手法に関して、都市とはまだまだ格差があるように感じています」と地方が抱える課題を指摘する。

そうした中、この2社がスーパーマークイットと連携し、流通やプロモーションの相互関係を構築したことで、都市ニーズを迅速に細かく享受でき、自社ブランドにおける情報発信のスピードも格段に上がったという。

取組例① Super Markit ! アイランド

グルメばかりでなくSDGsの啓発も

佐渡島から石垣島まで、10都県16島の地場産フルーツを使ったスイーツなどを、銀座ロフトの特設会場内で紹介。回収した海洋プラスチックを活用したアクセサリーなども販売し、海洋環境問題への意識づけも行った。

取組例② Super Markit! DELI

自宅にいながら各地の旬を体感

各地の旬の食材をメニュー化し、利用者急増中のフードデリバリーを通じて提供。コロナ禍により消費量が激減した地方食材を、現在のライフスタイルに合わせた形にアレン
ジする新しいプロモーション手法。

拡販成功事例をきっかけに、地方からの期待が高まる。

前ページで紹介したSuper Markit!EHIMEは銀座ロフトでの催事だが、旗艦店での盛況ぶりを知り、大阪の「梅田ロフト」でも銀座と同様の催事が開催された。また、別イベント「Super Markit!アイランド(上記 取組例①参照)」では、新潟県佐渡市産の新鮮なフルーツがカフェメニューとして使用され、都市在住の客層に県産品の良さをアピールする機会の創出につながったという。

地場産品をそのまま東京に持ち込んだとしても、珍しさをアピールするだけで終わるケースが少なくないだろう。反対に、“東京目線”だけの産品づくりを地方の業者に依頼しても、その土地の良さが詰まったモノが生まれるかどうかは未知数だ。だからこそ、地域商社と都市でのプロモーションに強いスーパーマークイットとが、タッグを組む意義は大きい。「共有いただいたニーズを考慮し、生産者と連携して“求められる”“買いたくなる”商品・サービス開発に取り組んだ結果、売上が伸びました。また、地場に還元できる金額も多くなり、生産者や、行政などからの信用も高まっています」と菊地さん。都市でのマーケティング成功事例は、着実に地方の活性化につながりつつあるといえそうだ。

「Super Markit ! アイランド」内のカフェスペースで提供されたパフェ・ドリンクメニュー。

“地方でもできる”の思いが課題を解決するカギに。

若者たちに、地方でのやりがいや生きがいを与え、都市部への流出を防ぐことも、課題の解決に向けた大きな1歩となる。遠藤さんは「コロナ禍で飲食店が営業時間短縮を余儀なくされる中、イベントを通じて産品をアピールできたことを地元の方も大変喜んでいました。それは、自分たちの生産品の“PRの火”を消してはならないと、本当にみんなが強く思っているということを実感した瞬間でした」と振り返る。

また、菊地さんは「これまで課題だった、地方での情報発信力についても、都市部の専門的スキルを持った方々との交流で磨いていけると感じています。今回の取り組みをきっかけに、地方でもできることを増やしていきたいです」と語り、今後の課題解決への熱意を見せた。
 

若者が希望を持って地方で活躍できる環境に!

スーパーマークイットのような企業が、地方にしっかりと入り込み、生産者などをバックアップしてくれたことで、これまで埋もれていたヒト・モノ・コトが活性化したように思います。また、そこにエンタメを活用した情報発信力が加わったことで、より多くの人に魅力を伝えられていると実感しています。コロナ禍で、若い世代が将来への不安を感じている中、このまちでも“面白いこと”“楽しいこと”ができるという可能性を感じてもらい、夢を持って活躍してほしいですね。

楽農研究所
代表 菊地 義一(きくち よしかず)さん

都市でも通用する開発・販売手法を習得する!

地方における産品づくりなどの取り組みは、“内向的”になりがちで、都市部をはじめとした域外への波及効果の生まれにくさを感じていました。そのような中、スーパーマークイットとの取り組みを通じ、生産地~都市部の流通やプロモーションの相互関係を構築することができ、県内で生まれた新商品やサービスを、都市部に住む皆さんにも時差なく体験いただけるようになりました。“エンターテインメントビジネス”のノウハウを活かした地場産品の“魅力最大化”も目指せると期待しています。

ネルニード
代表 遠藤 智弥(えんどう ともや)さん

SUPER MARKITの強み

1.地方×エンタメで地方創生を推進

同社の前身である「エース・マーチャンダイズ」は、国内屈指のエンタメグッズ開発・販売会社。その事業を通じて、エンターテインメント業界で培ってきた幅広いネットワークを活かし、“地方×エンタメ”をベースとする活性化策を提案。

2.地方と都市、両方の視点から課題解決

地方においては、そこに根ざして課題解決を目指す“地域商社機能”を持ち、東京では地方の情報を集約・発信する“ハブ機能”を持つことで、都市部のニーズを捉えた商品開発を行い、PR・マーケット形成まで一貫して取り組む。

3.モノにこだわらないブランディング戦略

特産品や名物料理など、“モノ”中心になりがちなブランディングから脱し、地方の豊かなライフスタイルそのものを訴求する戦略を提案。結果的に、ECサイト展開など“モノ”の拡販戦略にも有利に働く。

実証実験のご相談も募集!

地方が抱える課題は千差万別です。まずは、現状での課題や今後の展望などをお聞かせください。課題やニーズに合わせたマーケティング案をご提案します。効果測定のための実証実験のご相談も受け付けております。

お問い合わせ

株式会社SUPER MARKIT

TEL:03-5614-0218
住所:〒103-0012 東京都中央区日本橋堀留町1-5-7 YOUビル8F
E-mail:info@supermarkit.jp

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