ジチタイワークス

省エネによる歳出節減を出発点にスマートシティ実現への道をつくる。

自治体には解決すべき課題が山積している。目前の課題解決も重要だが、同時に中長期的な目標にもレールを敷いておく必要がある。そんな目標の一つが「スマートシティ」だ。

これらを同時に進めていくにはどうすればいいのか、エネルギーマネジメントの視点から解決への道を探る。

※下記はジチタイワークスVol.11(2020年9月発行)から抜粋し、記事は取材時のものです。
[提供]株式会社マクニカ

節減効果が期待できる“電力”、消費量の7割を占めるものとは。

様々な行政課題の中、全ての自治体で共通するものの一つが“歳出節減”だ。より多くの課題を解決するための財源確保という意味でも、優先順位は高い。その歳出節減にも多くのアプローチがあるが、「マクニカ」の脇坂さんは“省電力”がおすすめだと語る。「電気の省エネならすぐに実践でき、結果もあらわれやすい。ポイントは、何かを我慢したり犠牲にしたりするのではなく、最新テクノロジーの投入によって地域も自治体も満足できる効果を生むことです」。

電力の消費を見直す場合、最も重要なのが冷暖房と照明だ。資源エネルギー庁の調べでは、一般的なオフィスビルの電力消費の48%が空調、24%が照明となっている。合計70%を超える、これらの消費量を下げるためにマクニカが提案するのが「THEAR(以下、シアー)」と「ShinyUライト(以下、シンユライト)」だ。

最新技術を使った冷暖房機器と照明が社会を変え始めている。

シアーは“輻射式冷暖房”という方法により温度調節を行う機器で、熱が高い方から低い方へ移動する熱伝達の法則を利用したもの。一般的な空調のように風を出さず、運転中も無音、かつ熱伝達率が非常に高いアルミニウムを使用するため電力消費効率が高い。以前は導入費が高額だったため、薬品会社や大学の研究施設が導入するのみに留まっていたが、平成17年の登場から改良を重ね、低コスト化に成功。普及しやすい価格帯になり、現在は民間企業などを中心に広まりつつある。

また、シンユライトは単一光源で強力な明るさを実現したLED。従来のLEDは強い明るさを必要とする場合、信号機のように多光源方式で熱を分散させる必要があったが、台湾の政府機関が特許技術でこの問題を解消し、単一光源でも強力なLED照明を実用化。従来のLEDより少ない消費電力で同じような明るさのため、電気料金も70%程度※に抑えられる。壊れる要因となる熱がこもらない設計のため、従来よりも長寿命だ。この性能が評価され、大手企業をはじめ、港湾施設や鉄道の点検場など、明るく安定した照明を必要とする場所で次々に採用されている。

自治体においては、体育館や市民会館、競技場などの照明と冷暖房装置をこうした機器に変えることが、電気料金の削減やメンテナンスのコスト減につながり、快適な空間の提供を通じて利用者の満足度も高めることができる。これだけでも導入効果は大きいが、さらに“その先”を見据えることが大切だと脇坂さんは強調する。「弊社が提案したいのは、省エネに加えたエネルギーマネジメント、そしてその先にあるスマートシティという未来へのステップ構築です」。

※消費電力は自社調べ、条件などによって異なる

 

エネルギーマネジメントの先にスマートシティへの道が続く!

マクニカは前述のような機器だけでなく、それらを制御する“エネルギー・マネジメント・システム(EMS)”も提供しており、このシステムでは調光や温度調節を遠隔で一括管理できる。例えば競技場にEMSを導入した場合、従来のように職員が一つひとつの電源機器を操作するのではなく、その日の天候、行うスポーツの内容、人数などに合わせた照度を、庁舎にある1台のPCで遠隔調節することが可能になる(下図参照)。同社はこの新しい管理方法を自治体にも提案しているところだという。

 

 

さらに「その先にあるのがスマートグリッドです」と脇坂さん。「当社のスマートグリッドは、前述のEMSをネットワークでつなぎ、AIやIoTなどのテクノロジーも含めて、複数施設の電力の消費状況を一拠点から広域に管理・制御します。これに地域の再生可能エネルギーも含めていけば、おのずとスマートシティの基盤が完成するのです」。

省エネのような目前の課題解決が、地域へのサービスを充実させ、未来のスマートシティ構築につながっていく。こうしたエネルギーソリューションが、これからの標準になるのかもしれない。

 

マクニカ イノベーション戦略事業本部 スマートインフラ推進部 脇坂 正臣(わきさか まさおみ)さん

低コスト・高性能な照明と冷暖房機器で現在と未来の課題を同時に解決する!

交換するならコレ!省エネ・省負荷を実現する製品。

▶輻射式冷暖房システムTHEAR(シアー)

   

冷温水を機器内で巡回させ、輻射による熱移動を利用し空間や人を直接暖めたり、熱を奪ったりすることができる冷暖房装置。ファンやモーターがないため無風・無音。フィルターがないので大規模なメンテナンスが不要。

導入事例

東京大学、東京電力株式会社、積水化学工業株式会社ほか

POINT

1.無風・無音で温度ムラの少ない空間に

2.10~45℃程度の冷温水を利用する安心設計

こんな自治体におすすめです

・避難所となる体育館に冷暖房がない
・コストを抑えて効率よく室温を調整したい
・空調の風によるウイルス拡散が気になる

 


▶高効率産業用LED照明ShinyUライト(シンユライト)

独自の放熱技術を使った単一光源LED。光の拡散を抑え、有効的に活用する光学レンズを使用し、従来のLEDより低い消費電力で同じ明るさを出せる。

導入事例

[自治体]那覇国際コンテナターミナル(那覇港管理組合)、岐阜県笠松町教育文化課
[民間企業]日本製鉄株式会社ほか

POINT

1.低消費電力でも明るい
2.7万2,000時間と長寿命


深夜なのに昼間のような明るさ

こんな自治体におすすめです

・水銀汚染防止法の措置で水銀灯をなくしたい
・コストの問題で照明を見直したい
・従来のLEDよりも省エネの製品を探している

シンユライトのデモを実施します

単一光源LED独特の拡散しない明るさと、優れた冷却性能は現物でのデモを見れば一目瞭然です。シアー、EMS、スマートグリッドの同時説明も可能ですので、興味のある方はぜひお問い合わせください。

お問い合わせ

サービス提供元企業:株式会社マクニカ

イノベーション戦略事業本部 スマートインフラ推進部

TEL:045-470-9118、080-2379-9379(担当:木嶋)
住所:〒222-8561 神奈川県横浜市港北区新横浜1-6-3 マクニカ第1ビル
E-mail:smart-infra@macnica.co.jp

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