国を挙げて進むマイナンバーカードの普及事業。各自治体とも知恵を絞っているが、有効な策を打ち出せていないところも多い。そんな中、新座市では申請のサポートシステムを導入し、効果を上げているという。
※下記はジチタイワークスVol.11(2020年9月発行)から抜粋し、記事は取材時のものです。
[提供]株式会社DNPアイディーシステム
普及率向上という課題とマンパワー不足のジレンマ。
マイナンバーカードの交付開始から4年以上が過ぎた。総務省の全国統計では、令和2年7月1日時点での普及率が17.5%。デジタル・ガバメントの実現という視点から見ても心細い数字となっている。
新座市では従来、マイナンバーカードの申請は住民が自力で行い、カード交付時のみ来庁してもらう「交付時来庁方式(上図参照)」をとっており、1週間の申請件数は約100件に留まっていた。当時の状況を森さんはこう語る。「取得率が低い現状への焦りはありました。しかし、申請補助にあたる職員を無闇に増やすこともできない。そんな中、令和元年9月に国から『マイナンバーカード交付円滑化計画の策定について』の通知が出され、何らかの策を打つことにしたのです」。
交付数を増やすには、窓口で申請手続きを補助する「申請時来庁方式」の採用が必要だと同市は判断。多方面から情報を集め、「DNPアイディーシステム」が手掛けるマイナンバーカードオンライン申請補助端末「マイナ・アシスト」を導入することに決定した。
マイナ・アシストの導入後は処理時間が半分以下に、申請受理数は2倍以上に!
同市が着目したのは、マイナ・アシストの操作性とコストパフォーマンスの良さだ。国の動きに加え、これらの特徴が後押しとなり、検討開始から約4カ月での導入を実現、令和2年1月から申請時来庁方式を開始した。最初の1週間は準備期間中だったこともあり、マイナ・アシストではなく、市が保有するタブレット端末を使った従来の申請補助で対応した。しかし、メールアドレスの入力などで手間取ることが多く、1件あたりの所要時間は約25分。写真の不備による申請不可も多かったという。
これに対し、マイナ・アシストは説明書を読む必要がないほど直感的に操作でき、申請フローも簡単なため、1件あたり10分程度にまで短縮された。撮影や写真の拡大・縮小、傾きの調整等の軽微な修正がその場でできるので、写真の不備が減少し、1週間の申請受理数も約2倍の200件程度に増加。「特別定額給付金に関連して、週800件を超える申請が続いた時期があり、7月に入ってからもマイナポイント還元に伴う申請需要の増加で週700件程度まで増えました。このシステムを導入していなかったら対応できなかったと思います」と、森さんは胸をなで下ろす。
住民の満足度を高めつつマイナンバーカード普及をさらに加速していきたい。
1月からのシステム導入後、申請数は順調に伸び続け、マイナ・アシスト利用分だけでも7月時点で3,000件を超えた。PCやスマホなどを所持していない高齢者はもちろん、「写真を撮ってもらえるのがいい」と、子ども連れで申請にくる家族の姿も目立つようになったという。職員からも「使いやすい」と好評だ。
今後も、マイナポイント還元などに伴う申請需要の増加が予想される。森さんは「マイナ・アシストは場所を選ばず申請補助業務が可能。職員も操作に慣れてきたので、今後は公民館や企業に出張しての申請受付も視野に入れている」としつつ、目標を次のように見据える。「2~3年以内に8割以上の住民がマイナンバーカードを所持している状態にできればと考えています。マイナ・アシストのようなシステムを活用しながら、申請受付の裾野をさらに広げていきたいです」。
左:新座市 市民生活部 市民課 森 智寛(もり ともひろ)さん
右:DNPアイディーシステム 近藤 紗帆(こんどう さほ)さん
マイナ・アシストの特徴
販売開始から約1年で160自治体が導入へ!!
○二次元コードさえあれば申請可能!
マイナンバー通知カードの二次元コードをタブレットで読み取れば、23桁のIDやメールアドレスの入力が不要。入力ミスによるもたつきなども発生しない。
○誰でも直感的に操作できる!
シンプルな画面構成で、次に何をすればいいのかが分かりやすい。初めて使う職員も研修に時間を割いたり、運用時に迷ったりすることがほとんどない。
○写真の持参不要・撮り直しも簡単
タブレット画面には撮影用の補助線が表示され、遠近や上下左右のズレが起こりにくい。その場で撮り直しもでき、撮影後に明るさなどの微調整も可能。
※オプションのICリーダー(NFCリーダー)を組み合わせることで、マイキーIDの発行支援も可能です。
CHECK!
DNPアイディーシステムは「地域未来構想20オープンラボ」の専門家として内閣府のHP、カタログに掲載されています。
マイナンバーカードの裏書(記載事項変更)までフォロー!
「DNP券面プリントシステム(一体型)」を併用することで、転入・転居時の住所変更や、旧氏記載など、マイナンバーカードの記載事項変更における裏書業務を効率化。素早く、簡単に、きれいな印字を実現し、少ない記入スペースを無駄にしない。印字済インクリボンの情報は“個人情報保護機能”によりしっかりガード。交付時だけでなく、住民が所持している間の対応までをフォローする。
個人情報保護機能OFFの場合
個人情報保護機能ONの場合
詳しくは「DNP券面プリントシステム」で検索!
DNPマイナンバーカードオンライン申請補助端末 マイナ・アシスト®
https://www.dnp.co.jp/biz/solution/products/detail/1190586_1567.html
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https://www.dnp.co.jp/biz/solution/products/detail/10158056_1567.html
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