ジチタイワークス

公務員の「異動」の教科書!自治体の未来をつくる仕事術とは?

異動を生かす働き方とは? 『公務員の「異動」の教科書』著者、堤直規さんの教える仕事術

第1回|上司との『人付き合い』
第2回|自治体の未来をつくる仕事術とは? ←今回はココ
第3回|同僚との『人付き合い』
第4回|2部署目と3部署目以降の違いとは?
第5回|異動に備えて準備すべき引継ぎのコツとは?
第6回|失敗しない業務引継ぎの受け方とは?
第7回|異動はキャリアデザイン
第8回|一歩進んだOJTの受け方とは?

※下記はジチタイワークスVol.2(2018年6月発刊)から抜粋し、記事は取材時のものです。

1.異動を力に変える仕事術とは?

新年度が始まって3カ月。職場にもなじみ、業務を覚えてきたところでしょうか。一つの職場にいられるのは3年程度。「1年目は言われたとおりにやる、2年目は自分でやる、3年目に工夫してみる」なんて言っていたら、通り一遍の仕事を覚えた頃に再び異動がやってきます。それでは発展的な仕事にはつながりません。それぞれの職場で経験と実績を積み上げるか、異動のたびにリセットするかで、あなたと自治体の未来が大きく変わるのです。

2.2カ月で覚えろ、3年先を見据えろ

大切なのは「仕事は2カ月で覚えろ、3年先を見据えろ」ということ。まずは業務のポイントを広く押さえ、所属する部署での本質的な課題は何かを考える。その上で、3年先のビジョンを描きましょう。仮説でいいのです。私のケースでいえば、入所4年目を迎えた頃に、国民健康保険税の徴収担当に異動しました。業務について学ぶうちに、医療費が増える中で増税が続いていること、一方で国保税の収納率は低迷していることを知ったのです。

3.課題に取り組むなかで経験と実績を重ねられる

納期内に納税してくださっている納税者は増税で負担が増えているのに、滞納者は支払わないままという構図が浮かび上がりました。課題は滞納整理の推進。担当4人で改善策を出し合い、3年の間に取り組みを進めることができたのです。目の前にある業務以外のことを考えるのは、回り道に見えるかもしれません。しかし、職場を一旦「鳥の目」で見渡し、課題を見つけて勉強と取組を重ねましょう。それが自分の「強み」をつくることにつながります。
参考:『公務員1年目の教科書』p.141-143、『 公務員の「異動」の教科書』p.82-109

講師PROFILE

小金井市企画財政部行政経営担当課長 堤 直規
2017年に学陽書房から『公務員の「異動」の教科書』を刊行。若手からベテランまで役立つ引き継ぎの方法や仕事の作法などを解説する

 

人事異動に関する記事一覧
【総集編】ブラックボックス?公務員の人事、評価、異動の実態は。

 

このページをシェアする
  1. TOP
  2. 公務員の「異動」の教科書!自治体の未来をつくる仕事術とは?