ジチタイワークス

埼玉県さいたま市

単純業務を課の枠を超えて分担し効率アップ!

「働き方改革」が注目されている昨今。さいたま市桜区では課の枠を超えて業務をサポートする体制「さくらサポートシステム(SSS)」を構築し平成26(2014)年から運用中です。

システムの導入により時間外勤務の短縮や他の部署とのコミュニケーションの活性化などを狙っています。

※下記はジチタイワークスVol.2(2018年6月発刊)から抜粋し、記事は取材時のものです。
 [提供] 埼玉県さいたま市

誰でも手伝える案件を手分けして進める

「さくらサポートシステム(SSS)」とは、単純な業務で、量が膨大にあるため時間がかかる仕事を、他の部署と分担できるようにするというものです。約半年間で構想を練り上げ、その骨格を桜区の業務改善委員会で発表し、正式に承認されました。運用を始める前に各課から1人を招いた検討チームを発足。3カ月の試行期間を経て、平成26(2014)年10月からスタートしています。

システムを構築するにあたり、気をつけたポイントが2つあります。

1つは「誰でもできる簡単な業務に限定すること」。専門性を必要とする仕事だと、説明が必要だったり、慣れない業務でミスが頻発したりと余計に時間がかかってしまうからです。

もう1つは「極力シンプルなシステムにすること」。手間がかかると依頼がおっくうになる恐れがあったのです。

共有フォルダで業務内容を管理

依頼する側はまず、区役所内の共有フォルダにある「SSS依頼シート」に必要事項を書き込み、メールで各課に呼びかけます。他の課は内容を確認し、支援できる場合は所属長の確認を得て課名と自分の名前を記入。要請側が依頼シートに「お願いします」「今回は結構です」と回答を入力すれば応援の態勢が整う仕組みです。

当日はメンバーで集合した後、自己紹介から始めます。同じ区役所に勤務する職員同士でも、顔と名前が一致しない人がいるからです。また、サポートを依頼した課が作業内容を簡単に説明することで、他課の職員は新たな知識を得ることができます。さらに応援に入ったことで勤務時間が長くならないように、「サポートした当日は時間外勤務をしない」というルールを設けました。

導入当初は批判的な声もありましたがメリットを根気強く説明し続けることで、徐々に協力してくれるようになったといいます。平成26(2014)年6月の運用開始から平成30(2018)年3月まで131業務で運用され、650人の職員が3225時間も他課の仕事を支援しました。


サポート当日はコミュニケーションのために、自己紹介からスタートする

※詳しい概要はこちら

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