ジチタイワークス

佐賀県武雄市

人事部門DXの第一歩は、“年末調整の電子化”から始める。

何かと手間がかかる毎年の年末調整。特に担当課にとっては、職員の収入に直接関わることだけに神経を使う作業であり、負担も大きい。こうした課題に対し、武雄市では一連の処理を電子化し、作業の効率化に成功しているという。

※下記はジチタイワークスINFO.(2022年7月発行)から抜粋し、記事は取材時のものです。
[提供]さくら情報システム株式会社

紙ベースによる作業の手間と、残業・人的ミスを防ぐために。

年末の2カ月間、全職員が関わる年末調整。必要なことではあるものの、申告書類を提出する側、取りまとめを行う担当課側の双方に手間がかかるため、負担に感じることも多いだろう。

同市もそうした点を課題と感じていた。年末が近づくと、書類の印刷・配付作業に始まり、回収後は担当職員が電卓をたたきながら、証明書と記入内容を突合。チェックが完了したら、給与システムへのデータ入力……と、相応のマンパワーが割かれる。

「当市の職員数は900人規模ですが、以前は提出書類のチェック・修正だけで8人日ほどかかっていました」と宮口さんは振り返る。「日数が限られているので、勤務時間内では追いつかず、残業での対応にならざるを得ません。しかも人の手による作業なので、ミスが発生する可能性もありました」。

このような背景から、令和3年度に総務課で行う業務改善事項として、年末調整の電子化をピックアップ。ベンダー各社の資料を集め、比較検討の上で白羽の矢を立てたのが、「さくら情報システム」が提供している「年末調整Web申告」だった。

スピード導入でも大きな効果、2年目はさらなる効率化も。

同社は、人事・給与や会計などのソリューションを手がけてきたシステム会社。三井住友銀行の子会社として設立し、今年で50周年を迎える。この「年末調整Web申告」も240を超える企業や官公庁で採用されており、「操作が分かりやすく、使う人を選ばない点がいいですね」と宮口さんは評価する。

さらに、同市のセキュリティ基準や、個人情報保護審議会のガイドラインにも準拠していたので、迅速な導入が見込めたという。これらのメリットにコスト面の評価も加えた上で、8月に導入を決定。10月末には各課リーダーへの研修とマニュアルの配布を行い、令和3年度年末調整の運用が始まった。懸念されたのはデジタルが苦手な職員への対応だったが、総務課の担当者が入力を補助するなどのフォローも実施。初めての電子化ながら、大きな混乱もなくスムーズに移行できたという。

「導入後の効果は一目瞭然でした」と宮口さんは語る。「本庁や出先機関への書類配付が不要になり、チェックに要していた8人日分の作業が1人日になったのです。人的ミスのリスクも最小化され、職員がプレッシャーから解放されたことで、本来の業務に注力できるようになりました」。

申告する側の入力は画面の質問に答えていくだけで完了し、若手職員からは「10分もかからなかった」という声も。また、2年目以降は前年度に入力したデータが自動で画面に表示されるため、変更となった情報のみ修正すれば申告完了となり、「来年度はさらに効率化できるはず」と期待を寄せる。

「年末調整Web申告」でここが変わる!

紙ベースでの申告で生じる煩雑な作業や手入力が不要に。ペーパーレスはもちろん、個人情報保護にも貢献する。

年末調整の電子化をきっかけに、庁内DXの推進を目指す。

同市は、近年相次いで豪雨災害に見舞われた。その復興のために、DX推進を一部ストップせざるを得なくなったという事情がある。「給与システム、人事評価システムなど、手をつけたい部分は多くあります。この年末調整の電子化で、まずはDX推進の一例を庁内に示すことができたのではないかと感じています」。

今回の取り組みについて、「当市では諸条件が揃ったのでスピード実現できた」としつつ、「予算の面などでハードルがある場合は、部署限定、正職員のみといったところからのスモールスタートであれば、規模の異なる自治体でも導入可能だと思います」と語る。年末調整は毎年発生する業務だからこそ、電子化による長期的な効果が見込める。同市の事例を参考に、一度検討してみてはいかがだろうか。

武雄市 総務部 総務課 人事係
課長代理
宮口 直之(みやぐち なおゆき)さん

申告システムの使いやすさと信頼性で職員の煩雑な作業を軽減する!

「年末調整Web申告」が選ばれる理由

1.スムーズな申告を助ける直感的な操作性

IT初心者にも分かりやすい大きさのボタンやシンプルな操作性で、スマホの画面上でも使いやすい。入力はQ&A方式で進められ、内容チェック機能を備えているため、入力漏れなどのミスを防ぐ。

2.チャットボットが入力をサポート

年末調整の手続きに不慣れな人にはAIチャットボットが対応。システムによる自動回答で、申告時の戸惑いを解消する。

3.複数セキュリティ対策で情報を守る!

二要素認証や二段階認証、IPアクセス制御機能(オプション)により強固なセキュリティを実現。 職員の個人情報を守る。

導入~運用開始フローの一例

契約締結は8月までを推奨。その後システムの準備やマニュアルの整備、庁内での告知を行い、11月からの申告受付が可能になる。

詳しくはこちらをご確認ください

 

お問い合わせ

サービス提供元企業:さくら情報システム株式会社

住所:〒108-8650 東京都港区白金1-17-3 NBFプラチナタワー
E-mail:solution1@sakura-is.co.jp

※さくら情報システムは、Daigasグループ、SMBCグループの企業です

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