公開日:
膨大な資料探しを省力化し引き継ぎの不安を和らげる。

質問・検索が可能な生成AI型マニュアルシステム
業務の引き継ぎや資料の管理は、自治体現場における課題の一つだ。特に新任職員は、資料を探したり読み解いたりするのに時間がかかっているという。そうした負担を軽減しようと、生成AIを活用したマニュアルシステムが生まれている。
※下記はジチタイワークスVol.43(2026年4月発行)から抜粋し、記事は取材時のものです。
[PR]株式会社RKKCS

RKKCS
社長室
徳山 泰之(とくやま やすゆき)さん
自治体の現場から見えた課題をもとに業務効率化のためのシステムを開発。
「近年の労働力不足を、自治体の現場でも目の当たりにしていました。そこで、業務効率化のためにできることはないかと考えたのです」と話すのは、自治体の基幹業務システムの開発・提供を行う「RKKCS(アールケーケーシーエス)」の徳山さんだ。同社は昭和41年に自治体のデータ入力や管理を担う会社として設立されて以来、自治体に寄り添い、支援を続けてきた。職員へヒアリングを実施する中で、引き継ぎについて多くの悩みが寄せられたという。異動のたびに、膨大な資料や過去の経緯を探し、内容を把握するのに苦労している実態があった。この状況を改善しようと、生成AI型マニュアルシステム「おとなりさん」を開発した。
同サービスの軸は、業務に関する質問を画面上で入力すると、格納された資料をもとに回答が生成される“質問回答機能”だ。根拠も併せて表示されるため、内容の確認をスムーズに進められる。また、生成AIが事実とは異なる情報を出力してしまう、いわゆるハルシネーションの対策として、信頼性の高いデータを参照する“RAG(ラグ)機能”を取り入れた。「生成AI向けの命令文であるプロンプトを考える必要はありません。隣の席にいるベテラン職員に話しかけるような気軽さで使ってもらえるよう工夫しました」。質問内容と回答の履歴はナレッジ化して蓄積されるので、同じような疑問をもつ職員の助けになる。



1課1アカウントから導入でき、データを格納してすぐに使える。
令和6年10月の展示会で試作品を発表後、職員に使用感をヒアリングしながら改良を重ね、令和7年4月に本格リリースされた。自治体の現場で活用が進むように、導入のハードルを下げ、運用時の負担を抑える点にもこだわっている。「インターネット環境があれば使うことができ、1課につき1アカウントから利用可能です。また、自治体が予算化しやすいように月額定額制で、データの容量制限もありません」。アカウント発行後、すぐに使いはじめられる点は、自治体からも評価されているという。データはWord・Excel・PDFのほか、文字が認識できる資料であれば取り込める。生成AIが検索しやすいようにデータを加工する必要がないので、業務で使用するマニュアルや文献のほか、引き継ぎ書などもそのままアップロードが可能だ。
さらに“キーワード検索機能”では、格納された資料の件名だけではなく、内容に含まれる単語まで検索できる。「明確に知りたいことがある場合は質問回答機能、関連情報を集めたい場合はキーワード検索機能が便利です。併用することで、より効率的に情報収集ができるようになります」。

業務の理解を支える存在としてともにシステムを育てていく。
令和8年1月時点では、125自治体で約6,000アカウントが利用されている。中でも、契約管理課・財政課・議会事務局など、専門性が高く、膨大な資料を確認する部署での導入が多いそうだ。“画面が分かりやすく、ITツールに不慣れな職員でも使いやすい”という声も届いている。「定型的な質問以外の対応が難しい従来のチャットボットとは異なり、生成AIは質問者の意図をくみ取って回答します。それが会話のように自然な形でできるので、異動したばかりの職員の助けになればうれしいですね」と期待を込める。同社では導入後も自治体に伴走し、要望に応じてログの分析を行い、より精度の高い回答が得られるようアドバイスを行っているという。
今後の展望について「資料の格納をしなくて済むように、特定のURLやストレージから自動でナレッジ化できる、クローリング技術の構築を検討しています。また、自治体から使い方のイメージやリクエストがあれば、実証実験を行うなどして、サービスの幅を広げていきたいです」と話してくれた。




▲熊本市の事例の詳細はこちらから
お問い合わせ
サービス提供元株式会社RKKCS














