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データを多角的に活用し、地域の保健事業に活かす。

福祉・医療
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データを多角的に活用し、地域の保健事業に活かす。

医療・健診・介護データを横断的に抽出・集計できるサービス

健康増進や介護予防など、保健事業の計画策定・実施において、データ活用は欠かせないものになっている。新潟県国民健康保険団体連合会は、医療・健診・介護データの横断的な活用を支援するため、県下の自治体に分析ツールを導入した。

※下記はジチタイワークスINFO.(2026年3月発行)から抜粋し、記事は取材時のものです。

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新潟県国民健康保険団体連合会
保健事業課 課長補佐
渡辺 恭輔(わたなべ きょうすけ)さん

医療・健診・介護のデータは揃うも担当者が事業に活用する壁は高い。

同会では、レセプト(診療報酬明細書)の審査や支払いなど県内保険者の事務を共同処理するほか、自治体の保健事業に関するデータ支援も行っている。新潟県では平成26年度から、自治体のデータヘルス計画にもとづく保健事業を支援するため、全国の自治体が共通して利用できる国保データベース(以下、KDB)の運用を開始。これにより、自治体は住民のレセプトだけでなく、健診・保健指導の情報や、介護についての集計結果なども閲覧できるようになった。

「KDBの運用開始をきっかけに、自治体の担当者からはデータ活用についての問い合わせが徐々に増えました」と渡辺さんは振り返る。「例えば、事業計画を立てる際に、条件に合致する対象者数を知りたいといった内容です。KDBでは基本的な集計値はつかめるものの、担当者が求める詳細なデータを取得するのは難しかったようです」。

問い合わせに対して、同会の職員はAccess(※)などを用いてデータをクレンジングし、集計表やリストに加工して提供していた。しかし、データにもとづくPDCAサイクルに沿った保健事業の実施や評価が進むにつれて、自治体からの要望が複雑化してきたという。「自治体の各担当者が必要とする、より多様で詳細な分析依頼が増加し、手作業での対応に限界を感じていました」。作業の属人化を避けるためにも、業務改善を行う必要があったという。

※データベースを作成・管理できるソフトウェア

データ活用の課題

条件に合う対象者を目視と手作業で確

国保データベースでは、全国共通の仕様で様々なデータや統計情報を把握できる。しかし一方で、自治体ごとの事業内容に合ったデータの取得は難しく、担当者の手作業に頼る場面もあるという。


人に依存せずに必要なデータを抽出・集計できるツールを導入。

渡辺さんは“求めるデータを画面上で簡単に抽出できれば、業務効率化を図れるのでは”と考え、ツール導入について情報収集を開始。イメージから要件を整理し、総合評価による入札を経て、まずは平成29年度に「日立社会情報サービス」のデータ抽出システムを導入した。「手作業で行っていた複雑な集計を再現できる、汎用性の高いツールを探していました。デジタル環境での作業に不慣れな人でも操作でき、複数のシステムから収集したデータを利用できるのが理想でした」。

当初は、同会が提供データを作成するために利用していたが、“自治体でも役に立つのではないか”と考えたという。その後、令和5年度に県の協力を得て、データベースから条件を指定してデータを抽出・集計する「スマートアナリシス/NI(エヌアイ)」を導入。令和6年度からは県と県内全ての市町村で利用できる体制となった。

20年後や30年後の未来に向けて保健事業を支えていきたい。

このシステムは、疾病名や健診結果など、担当者が検索条件を自由に設定するだけで、集計表やリストなど求める形でデータを出力できる。これにより、“高血圧かつBMIが高い人を年齢別に集計”“事業対象者のレセプトに記載された、傷病名のリストを作成”など、現場の運用や実務に即したデータを抽出・集計することが可能となった。「以前は紙のレセプトを1枚ずつ調べていましたが、今はこのサービスを活用することで、必要なデータを短時間で取得できます。地道だった作業がラクになった自治体もあるのではないでしょうか」。自治体には説明会を開催し、活用をサポート。今後も担当者の声を聞きながら、さらなる支援を行っていく。

新しい仕組みの導入にあたっては、関係各所と折衝する機会も多い。そんな場面で渡辺さんは、本来の目的に立ち返ることを意識してきたという。「保健事業は20年後や30年後の未来がよりよくなることを願って行うもの。そのために日々地道な取り組みを続けている自治体担当者の、業務効率化や負担の軽減をサポートできればと考えています」。同サービスは、自治体単体での導入も可能。健康づくりは短期的には成果が見えにくいが、住民がいつまでも元気に過ごせる未来に向けた、価値ある投資になるだろう。

企業担当者の声

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日立社会情報サービス
豊田 康広(とよだ やすひろ)さん

データの抽出や集計にかかる負担を軽減し、保健事業の計画策定など“考える時間”の創出に貢献したいと考えています。また本サービスでは、保険者の区分を問わずデータの連携が可能です。住民の健康増進を最優先に、医療費削減にもつながる施策をこれからも支援します。

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