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【#びっくり道路 journey】比類なき道路を巡る旅

ジチタイワークス「公務員ライフを楽しむためのバラエティ増刊号」とは?
社会の難題に立ち向かう公務員の皆さんに、ちょっとした安らぎの時間を提供したい。そんな思いから、編集室では「公務員のためのバラエティ班」が密かに活動中!疲れたココロとアタマを休めながらも、公務員ライフを少し楽しく、豊かに感じられる……そんな多彩なコンテンツをお届けします。
※下記はジチタイワークス バラエティ増刊号(2026年1月発行)から抜粋し、記事は取材時のものです。
日本を見渡すと、旅の目的地になりそうな、世にも珍しい道路や橋が存在するという。そこで、地図情報会社「ゼンリン」に協力を仰ぎ、全国の「びっくり道路」を厳選!自治体の管理担当者によるガイドを参考に、次の旅行先にしてみてはいかがだろうか。
ゼンリン公式Xで開催!#びっくり道路選手権
株式会社ゼンリンの公式Xでは、全国のフォロワーからユニークな道路が投稿されるハッシュタグ企画「#びっくり道路選手権」を毎年8月10日に開催。コロナ禍だった令和2年、「みんなで投稿を見て旅行した気分になろう!」という経緯で始まったのだとか。
ゼンリン公式Xはこちら
01|えっ、これがトンネル……!?
【県道】岡山県高梁市(たかはしし)

管理担当者

岡山県
備中県民局 建設部
高梁地域維持補修課
伊藤 陽向(いとう ひなた)さん
渓谷沿いを走る県道にある羽山(はやま)第二トンネルは、巨大な岩盤の裂け目に突入するような、強烈なインパクトを放つ延長32mの素掘りトンネルです。この道はもともと洞窟状で、吹屋(ふきや)地区特産のベンガラや銅を、高梁市中心部へ輸送する幹線「吹屋往来」として機能していました。近代に入り、荷車・人力車などの車両交通に対応するため、石灰岩の鍾乳洞や岩盤を人力で掘削。約2年の歳月をかけて、大正8年に現在の形となりました。
むき出しの岩盤が風化して表面剥離のおそれがあったことから、令和4年度に繊維補強モルタルを吹き付けて、安全対策を実施。顔料を混ぜて岩盤に近い色彩を再現するなど、歴史的景観の維持と通行の安全確保、その両立に気を配っています。

トンネル内の全幅は約3m、高さ制限2.5mのため、大型車は通行NG。周辺も道路幅が狭く、岩盤でロッククライミングを楽しむ人もいるため、パトロールの頻度を増やしているそうだ。
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雲海に浮かぶ「備中松山城」は、日本で天守が現存する唯一の山城。

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ベンガラ色のまち並みが続く「吹屋ふるさと村」。

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カレー味の焼きそばに特産のトマトを加えた「インディアントマト焼きそば」。

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02|視力検査で見たような景色
【村道】北海道猿払村(さるふつむら)

管理担当者

猿払村
建設課 土木建築係
川村 正春(かわむら まさはる)さん
昭和50年頃に農地開発事業に着手した当村では、内陸部からオホーツク海に向かって農道が複数つくられました。この直線道路「エサヌカ線」は、農道をつなぎ合わせる目的で誕生。電柱や看板など、視界を遮るものが何もないため、地平線がどこまでも続くような壮大な景色を楽しむことができます。冬期は通行止めですが、観光客人気の高まりを受け、「道の駅さるふつ公園」の管理棟で通行証明書を販売中。日本有数の水揚げ量を誇る天然ホタテもぜひ味わってください。
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道の駅隣接の「まるごと館」で大人気のホタテ丼。新鮮なホタテがぎっしり。

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03|ここでしか見られないそそり立つ道路
【県港湾施設】高知県香南市(こうなんし)

管理担当者

高知県
中央東土木事務所
河港管理課
佐野 幸一郎(さの こういちろう)さん
平成14年に完成した跳開式の可動橋がある手結港(ていこう)は、江戸時代に土佐藩によって建設された、日本最古の本格的な堀り込み港湾。固定橋ではなく可動橋としたのは、船舶の航路確保と安全性に加え、350年以上続く歴史的価値の高い港湾の景観維持などを、総合的に検討した結果です。
全国でも珍しい大迫力のこの橋は、長さ約32m。6分ほどかけて開閉し、通行できるのは1日のうち約7時間だけです。年に1回の施設点検の結果をもとに、可動橋に付随する施設や付属物を修繕し、道路交通・船舶航行の安全と、安心の確保に努めています。
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道の駅や海水浴場、デイキャンプ場など、多世代が楽しめる複合施設「ヤ・シィパーク」。

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高さがほぼ同じ、男女同権型の珍しい夫婦岩。

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うどんだしに中華麺を入れる型破りなローカルフード「中日そば」。

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04|3橋が華麗にクロスする!
【県道&市道】奈良県五條市(ごじょうし)

管理担当者

奈良県
五條土木事務所
工務第二課
龍見 大貴(たつみ ひろき)さん
川にかかるこれらの3つの橋のうち、一番上は最も新しい「堂平(どうひら)大橋」で、バイパスを構成する橋として平成30年に開通しました。真ん中は最も古い「堂平橋」、昭和44年完成で、五條市の管理です。
さらに一番下には、もともと潜水橋(欄干がなく、増水時に水面下に潜る橋)があったのですが、平成16年の大雨で被災しました。その後、県が復旧工事を行い、平成20年に完成したのが現在の「仙水橋」。潜水橋があった名残から、同じ「せんすいきょう」と名付けられたようです。日常の道路清掃や維持管理工事、また5年に1回の橋梁点検などで安全を確保しています。冬は降雪があり、路面凍結することもあるためご注意ください。
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重要伝統的建造物群保存地区「五條新町」には、町家カフェや旅館も。

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カキの名産地。柿の葉寿司やスイーツなど、豊富な加工品も楽しめる。

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05|摩訶不思議な円形道路
【市道】千葉県船橋市(ふなばしし)

管理担当者

船橋市
建設局 道路部
道路管理課
池谷 拓海(いけたに たくみ)さん
行田(ぎょうだ)地区を囲む円形道路は、旧海軍の無線基地があった名残です。基地が設置されたのは大正4年で、中央に高さ約200mの主塔、周囲に高さ60mの副塔が18本立ち並ぶ大規模なものでした。副塔を管理する道路を外縁状に設置したため、円形の珍しい景観となりました。
円形道路と各方面から接続している交差点は複雑な形状になることが多いので、安全対策として、カラー舗装や路面標示などを設置。事故発生を未然に防げるよう対策しています。周辺には公園や学校などが多く、一部が通学路になっているので、スピードを抑えて走行してくださいね。
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人口65万人超えの都市ながら、農業・漁業が盛ん。朝市で新鮮な食材が手に入る。

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上品な白身のスズキのほか、肉厚でうまみたっぷりのホンビノス貝、ノリやコノシロも特産。

上品な白身のスズキのほか、肉厚でうまみたっぷりのホンビノス貝、ノリやコノシロも特産。
※写真提供:船橋市
#びっくり道路 番外編|ご安全に! 津々浦々の路面標示たち
通行の安全を守る信号や標識も、道路を構成する大切な要素だ。中でも今回は、道路に描かれる多彩な「路面標示」に注目。あなたの住むまちにも、独創的な標示があるかも?
#ご当地の生き物を守りたい

奈良県奈良市( ならし) にて。奈良公園のシカは天然記念物。野生なので、道路に飛び出してくることもあるらしい。ゆっくり走行しよう。

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あっ!の文字と、丸っこいアマミノクロウサギのシルエットがかわいい。よく見ると目や耳が赤い。鹿児島県徳之島町(とくのしまちょう) にて。

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ヤンバルクイナは飛べないので、道路を歩いて横断する。沖縄本島北部にしかいない固有種、大切にしたい。国頭村(くにがみそん) にて。

ヤンバルクイナは飛べないので、道路を歩いて横断する。沖縄本島北部にしかいない固有種、大切にしたい。国頭村(くにがみそん) にて。
#エモい風景と巡り合いたい

道路に音符マーク♪なんだかウキウキしてしまう。この先にある佐田(さだ) 岬メロディー道路の案内標示。愛媛県伊方町(いかたちょう)にて。

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熊本県南部、相良村( さがらむら) を走るフルーティーロード内の交差点手前に「あぶなか」の文字を発見。方言がほっこりする。

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福岡県福岡市(ふくおかし) のふ頭にある「この先海」のメッセージと夕日のコラボ。景色に見とれて海に落ちないよう、気をつけたい。

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日本にはまだまだ多くのユニークな道路や橋があり、それを守る公務員がいるのだろう。「びっくり道路」、それは新たなまちの観光資源になるかもしれない。そして皆さん自身の、旅先の選択肢になることを願っている。
あなたのまわりのユニークな道路や路面標示、信号、標識などを大募集!
「実際に旅をしたよ!」という報告もお待ちしています。














