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【セミナーレポート】 まだ間に合うZEB入門! ムリなく進める脱炭素のはなし【DAY1】

2050年のカーボンニュートラル実現に向け、カウントダウンが始まっています。全国で様々な取り組みが進んでいますが、その中でも“ZEB”は実効性の高い手段の1つ。とはいえ、「難しそう」、「ハードルが高いのでは」といった声も少なくありません。本セミナーでは、実際にZEBを実現した2自治体の担当職員と、ZEB化支援ソリューションを提供する事業者が登壇。実例をまじえ、取組前から運用までZEBに関する知見や課題、解決策を共有しました。当日の様子をダイジェストでお送りします。
■タイトル:まだ間に合うZEB入門! ムリなく進める脱炭素のはなし【DAY1】
■実施日:2025年7月10日(木)
■参加対象:自治体職員
■開催形式:オンライン(Zoom)
■参加者数:112人
■プログラム:
第1部:ZEB導入の経緯と課題への対応について
第2部:ゼロカーボンシティの実現 公共施設の脱炭素化を加速させる為には?
第3部:2050ゼロカーボンみのわ推進プロジェクト
第4部:発注者負担を軽減しながら進める省エネ・創エネの推進
ZEB導入の経緯と課題への対応について
セミナー第1部では、令和2年に日本初のZEB庁舎を実現した神奈川県開成町の職員が登壇。この事業を成功させるまでの課題や、それを乗り越える工夫、開庁後の運用状況などを詳しく報告してくれた。
[講師]
遠藤 徹 氏
開成町財務課 契約管財班 班長
[講師プロフィール]
平成10年度開成町役場入庁。経験部署は、総務、教育、資産税、環境、選挙、農政など。令和6年1月、財務課契約管財班に異動。令和6年7月、財務課契約管財班班長。
自然災害で痛感した、庁舎における防災と省エネの重要性。
開成町財務課の遠藤です。私からは当町の新庁舎におけるZEB導入の経緯や課題、導入した技術、運用状況などについてお話しします。
まず新庁舎の設計コンセプトです。建設事業を進めるにあたり、「ひとと自然が調和した“みらい”への空間~『田舎モダン』を象徴する庁舎~」を基本理念に据え、基本構想、基本計画策定段階から4つのコンセプトを設定し事業を進めてきました。
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中でも、「地球環境への負荷、ライフサイクルコストを縮減」については、自然環境を効率よく活用し、高度な省エネ技術を合わせることで内外に誇れる低炭素型庁舎、シンボルとなる庁舎を目指しました。建物概要は上記の通りで、完成時に省エネ57%、創エネ24%、合わせて81%の削減率となり、Nearly ZEBを達成。日本初のZEB庁舎となりました。
ここに至るまでの経緯と課題への対応について。前の庁舎は手狭でしたが、新庁舎の建築は小学校建設などを勘案して先延ばしされていました。しかし、東日本大震災を契機に、職員の命を守り、防災機能を強化し、省エネに配慮した庁舎の建設に向けて動き始めました。
平成26年に、学識経験者、議員、町民代表などで構成された委員会を設置し、基本構想と基本計画を策定。町民や議会に対して丁寧に説明を行い、事業を進めました。中でも、防災機能と省エネについては力を入れて説明しています。背景にあったのは、東日本大震災による計画停電を経験し、原子力に頼らない自然エネルギーを活用していきたいという、当時の町長の強い思いです。合意形成における課題と解決策は以下のようなものでした。

予算に係る課題と解決策はいくつかありましたが、その1つがコストです。設計会社の概算データでは、省エネルギー対策を導入しなかった場合に比べて全体で1.2倍、設備だけを見ると1.9倍程度。人件費の上昇も含めて当初より大幅な増額になると想像されたことから、地元電力会社の協力などを得つつ費用の削減をすると共に、共用部の効率化で延床面積を縮小するなどの工夫をしましたが、最終的には4.5億円のアップとなりました。
設備採用については、電気量削減とランニングコストを考慮しながら、建物寿命も70年から100年としました。また、今後の人口減少を見据えてランニングコストを意識した整備が必要だと考え、町民や議会に対しても、省CO2対策の費用対効果を説明。町長とロビー活動も行っています。調達に係る課題と解決策は以下の通りです。
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なお、延床面積の削減に伴い倉庫、書庫も削減したので、これに合わせてペーパーレスに取り組みました。また、エネルギーの地産地消を進めるために、全ての公共施設を地元の電力会社へ切り替えるということも行っています。
自然の環境も活用しつつ、工夫を盛り込んだ新庁舎。
次に、ZEB達成に向けた取り組みについて。
まず配置計画です。ZEBを達成するため、建物北側にメインエントランスを配置し、北側採光とすることで熱負荷を削減しました。そしてエントランスに二階吹き抜けの町民プラザを配置し、トイレや機械室など、非空調室は南西や西に配置。空調負荷に影響を及ぼす窓は少なくしました。
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ZEB達成のために導入した技術を説明します。建築部門で導入した技術は、天空光を室内に取り入れる自然採光装置や、自然換気をするハイサイドライトなど。また、吹き抜け断熱材の厚さは標準の2倍として、断熱性能を上げつつ、空調設備のダウンサイジングにつなげました。町民プラザ吹き抜け上部の窓には自然換気方式のダブルスキン構造に加え、内部に木格子パネルなどを設置。遮蔽効果に加え、構造部材としての役割も果たしています。外周には2mのひさしを設置し、夏の直達日射による熱負荷を軽減しました。
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熱源設備には水蓄熱槽を利用しています。地中熱ヒートポンプチラーは、地下水が豊富な環境を利用すると共に、環境影響がないボアホール式を採用しました。空調は夏季28度で湿度50%、冬季は19度で湿度40%を計画しており、執務室、町民プラザは輻射空調と潜顕分離型空調機を採用しています。さらに電気設備部門ではLED照明、昼光センサー、人感センサーを採用。太陽光パネルは屋上に設置。衛生設備、自動ドア設備などにも工夫を施しました。
エネルギーの運用状況については、下図が一次エネルギー消費量の計画値と実績値で、計画では81%削減で設計していたのに対し、令和6年度実績では79.4%の削減を達成しています。
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最後に、庁舎における“防災”という観点では、地震や風水害などで外部電源が喪失することもありえます。その中で開庁し、災害対応業務を継続するにあたって、省エネ・創エネを用いた庁舎は、必要最小限なエネルギーで運営可能です。当町では、内部電源や太陽光などを、災害時には災対本部や窓口の端末などに優先配分できる設計としています。こうした防災の観点からも、ZEB庁舎の建設は有効だったと考えています。
ゼロカーボンシティの実現
公共施設の脱炭素化を加速させる為には?
脱炭素化に向けて有効な手法は多いが、身近なものとしてLED照明と、太陽光発電の採用がある。この2つを軸に、デザインビルドの手法を取り入れたサービスを手がける事業者が、自治体にとってメリットの多いソリューションを紹介する。
[講師]
伊藤 豪浩 氏
株式会社アイネック
営業本部 関東営業部 部長
[講師プロフィール]
移動体通信関係の会社役員を経て、2021年にアイネックに参画。名古屋本社にて営業や現場管理を経験し、2022年に関東支店立ち上げのため異動。日本の脱炭素社会の実現に向けて、課題解決に取り組んでいる。
予算をできるだけ使わずにLED化を進める“リース”の提案。
当社は、省エネ・再エネを活用して、様々な課題を解決する企業です。自治体では省エネ・再エネに関する様々な取り組みを進めていると思いますが、そこで直面する課題に対して、自治体に寄り添って解決し、事業化するためのサポートを提供しています。公共施設の省エネ診断、設計など約2万施設以上の実績を持つ点も強みです。
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上記は政府実行計画の抜粋ですが、太陽光発電に関しては設置可能な政府保有の建物の50%以上に、2030年までに設置とされています。LED照明は同年までに100%更新を完了、公用車も全て電動車とするなど、様々なことが掲げられています。これに対し、少し前のデータですが、2022年度時点での進捗はどうかというと、太陽光に関しては20%、LED照明は約32%です。
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これよりは進んでいると思いますが、当社としては「2030年までに間に合いますか」という問題提起をしています。この課題に対するソリューションを紹介します。
まずLED照明です。導入フローとして、施設ごとにあるLEDに交換する照明を調査し、リスト化。照度設計、省エネ診断をもとにLED機器の検討をします。それをもとに機器、プランによってイニシャルコストの削減や導入手法、CO2の削減などを案出。LEDに交換すると約70%の削減になるので、その差額でリースを用いて導入できれば、という方法を提案しています。
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上記は、人口11万人のまちで、72施設をまとめてLED化した事例の試算です。このケースでは、10年間で約8.3億円の削減効果が見込め、導入費用は約5.9億円。つまり約2.4億円のコストメリットが見込めるという結果でした。また、所有権移転型のリースを提案しているので、10年後には自治体の所有物になります。
施設の診断から始めて、個々にフィットした太陽光を提案。
次に太陽光発電について。当社は自家消費型の太陽光発電システムを推奨しており、現状の使用電力量から最適な太陽光発電の設置容量を算出します。こちらの導入フローも簡単に説明します。
まず、施設で30分ごとにどれだけ電気を使っているかという年間データを電力会社から入手。それをもとに、電気使用量の状況に応じたパネル容量と自家消費率を施設ごとに分析します。また、設計した発電量にもとづいて投資回収の年数も算出。太陽光は災害時にも有益なので、そうしたことも勘案しつつ電気使用量、容量の検討をします。そして蓄電池です。高額で費用対効果が良くないと見られがちですが、災害時に大きな効果を発揮するものであることは間違いありません。ここは必要性も鑑みて検討する必要があります。
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こうしたものを導入する場合、従来の手法だと、まずコンサルが入り、上がってきたものに対して設計、そして着工という流れですが、当社が提案するデザインビルド方式であれば、コンサル業務から設計施工も全て1つのリースの中に含めて、導入までをカバーします。企画設計の方針策定は必要ですが、設計施工を含むのでイニシャルコストも必要なく、従来よりも短期間での導入が実現できます。
ちなみに太陽光の導入手法については、一般的に自己所有とリース、PPAなどがあると思いますが、リース、PPAについてのメリットとデメリットは下記の通りです。
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PPA事業に関しては、事業者の諸経費が計上されることもあり、当社としてはリースを優先して提案しています。
実例として、蒲郡市の取り組みを紹介します。民間提案制度を活用した公共施設における太陽光パネルの設置に関する公募があり、当グループが様々なメーカーと協業して参加し、採択されました。この事例では、市が保有する施設を用途ごとに分類して、太陽光発電に限らず、施設に適した様々な省エネ・再エネのトータル導入を提案。ゼロカーボンシティ実現のロードマップの策定から導入までというテーマで、現在は同市とともに事業を進行中です。
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最後に、防災との連携について。当社では自立エネルギー型避難所の導入も支援しています。太陽光、空調、LED照明などがバラバラに動いているのではなく、有事の際に停電した場合、どれくらいの使用量を想定して設計しているのかが大事で、そこまで考えた上での太陽光パネルや蓄電池、空調の設置を推奨しています。こちらに関しても色々な提案をさせていただければと考えています。環境ソリューションには、他にも空調換気システム、EV車、ソーラーカーポートなどがあり、様々なことが可能です。ぜひうまく活用いただき、ゼロカーボンに向けた第一歩をサポートできればと思っています。
2050ゼロカーボンみのわ推進プロジェクト
~公共施設におけるZEB化や再エネ導入のモデルを示し、地域への波及を目指す~
地域的な特性もあり、太陽光発電を脱炭素施策のメインに据えた箕輪町。ここでは、同町で実現したZEB施設や、カーポートを活用した発電など、自分たちにできる方法を模索した過程とその成果について紹介してもらった。
[講師]
川合 昭 氏
箕輪町役場
総務課ゼロカーボン推進室・DX推進室 室長
[講師プロフィール]
1990年箕輪町役場入庁(一般行政職)、2020年住民環境課長、2022年住民環境課長兼ゼロカーボン推進室長、2023年~現職。
CO2の81%削減を実現した「みのわBASE」とは?
このセクションでは、当町で進めている事業について、ZEBのことも含めてお伝えします。まず当町の、再エネのポテンシャルについて。箕輪町は伊那谷地域というところにあるのですが、太陽光のポテンシャルが非常に高いエリアです。一方、他の再エネについては、風が安定的に吹かないとか、なだらかな地形なので水力発電にも向かないといった問題があり、再エネは太陽光に頼らざるを得ません。
こうした状況に対し、電力自給率は17.8%。まち全体のCO2削減状況も順調に下がっていたところ、ここ数年は少し鈍化し、現在20%程度の削減となっています。
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こうした課題に関する温暖化対策実行計画については、町内の事業者含め、町民、行政も関わりつつ、大学機関の協力もいただきながら策定を進めてきました。
ここからがZEBの話です。当町の計画で、事務事業編でも新築はZEB Ready以上、既存施設の改修にあたってもZEB Ready以上と掲げていますが、やはり施設所管課や財政担当課ではZEBの必要性に対する意識に温度差があり、改修設計などの予算化要求があるとそれが通ってしまう。これはまずいということで公共施設ZEB化検討のプロジェクトチームを立ち上げ、一緒に勉強しながらZEB化について進めることとしました。
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ここで、「防災交流施設みのわBASE」を紹介します。もともとは、町内に中高生など若者が集まれる場所が少なかったことがあり、それを解決するにはどうしたらいいかということで考えて計画が浮上しました。最終的には財源がネックとなり、防災交流施設という位置付けにしています。基本設計の段階でプロポーザルを実施しましたが、ZEB Ready以上での提案を募集しました。結果、81%削減のNearly ZEBで整備でき、災害時も少ないエネルギーで利用可能な施設になっています。
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本事業においては、若者たちに向けたアンケートをかなりの頻度で実施、意見交換会も行うなど、若年層の意見を尊重して整備しています。財源の問題で、若者が集まれる場所を作りつつ防災機能を持たせたものにしようということで、緊防債を活用して本体工事をしました。太陽光と蓄電池については、地域脱炭素移行・再エネ推進交付金などで設置。特殊な熱回収をする空調設備を導入するといった工夫もしています。
カーポート発電とEV車をフル活用し、災害時にも備える。
次に、創エネ事業の紹介です。役場庁舎には北側と正面に駐車場があり、この北側にある駐車場を活用して、110台が停められるソーラーカーポートを整備しました。そのカーポートの上に太陽光パネルをPPA方式で設置しています。また、乗せられる屋根にはできるだけ乗せようということで、役場庁舎、文化センター、保険センターにも太陽光パネルを設置。さらに、周辺の5施設へ自営線を構築し、太陽光で発電した電力を融通できる仕組みを整備しました。
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それからV2Xと蓄電池ということで、蓄電池とEV、電気自動車を活用した仕組みを作って最大10台で運用しています。全体を最適運用するためのEMSで最適化を実現していこうと現在も非常に悩みながら、楽しみながら、研究しながら運用しています。これによって、年間発電量49万kW/hとなり、自家消費率は77%の見込み。5施設全体では再エネ自給率43%になり、年間163トンのCO2削減につながります。
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V2Xシステムでは、EV車を10台接続できる双方向充電器を整備。民間調査会社からの報告では、10台を使ってのV2Xシステム構築は自治体初ではないかとのことです。これを使い、晴れている日中は余剰電力を蓄電池やEV車に随時充電。電気使用量が急増した場合は蓄電池やEV車から放電していく仕組みを作っています。公用車の場合はスケジュールがあるので、ピークカットなどにつながるように検討しているところです。これを応用して、災害時の系統電力が停電した場合もシミュレーションしており、災害対策本部に電力供給できるようにしています。蓄電池とEV車10台で5日以上の電力を供給できる仕組みです。
今は種まきの段階ですが、次は既存施設のZEB化も考えています。地域内エネルギー創出も実施しながら、2030年度までに行政施設での60%削減を達成したい考えです。
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また、既存施設のZEB化については、環境省の補助金を活用して進めることにしており、可能性調査に応募して採択され、調査を本年度中に行っていく予定です。
最後に、地域内エネルギーの利用促進ということで、エネルギーの地産地消に向けて地元事業者と協定を結び、学校の夏休みで出る余剰電力などを地域で活用できないかと考え、現在は子育てセンターでその余剰電力を使って再エネ100%を達成。そうした施設を今後も増やしていきたいと考えているところです。
発注者負担を軽減しながら進める省エネ・創エネの推進
本セミナーの最後は、箕輪町の事業でも活躍した建設系の事業者が登壇。注目のCM方式について解説するとともに、同町における取組の舞台裏、自治体のメリットなどについて分かりやすく説明してくれた。
[講師]
徳永 徹 氏
明豊ファシリティワークス株式会社
CM事業創造本部 脱炭素CM部 部長
[講師プロフィール]
設備部門の責任者として自治体の学校・体育館等の空調整備事業、脱炭素化支援、施設の基幹設備等の更新プロジェクト等の多くのプロジェクトに従事。保有資格:技術士(総合技術監理部門・衛生工学部門)、設備設計一級建築士、一級建築士、CCMJ他。
脱炭素化事業におけるCM方式採用のメリットとは。
当社は、建設プロジェクトを支援するコンストラクションマネジメントを提供する会社です。このセッションでは、箕輪町での事例を含め、表記テーマに沿ってお伝えします。
まず発注者支援、CM方式について説明します。CM方式は、国交省でも活用ガイドラインがまとめられていて、コストなどの透明化が進み、発注者にもメリットがある方式として紹介されています。
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一般的な建設事業では、発注者は建設分野のプロである設計者や工事会社、メーカーと直接調整をする必要があり、負担が大きい。CM方式では、建築、設備の専門性を持った第三者がお客さま側に立って、その専門性を補完します。これによりお客さま自身でプロジェクトの目的に適した品質、コスト、スケジュールなどをコントロールすることが可能になります。
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このCM方式による脱炭素化の支援について説明します。脱炭素化の手法は主に3つあります。省エネルギー、創エネルギー、再エネ調達です。ただ、設備のリニューアルやPPA、環境証書の購入や再エネ電力の契約など、事業者から様々なサービスの提案があり、何を検討するべきか、どうやって進めたらいいのか、と悩むケースも多いようです。それに対し当社は、様々な脱炭素サービスの中から、最も適したサービスを第三者の立場で提案し、意思決定を支援します。
当社の脱炭素CMサービスでは、まず戦略立案として現状把握・分析やロードマップの策定を行い、次に計画・実行として省エネまたは創エネの基本計画、または事業者の選定、そして運用管理として、CO2排出量の可視化や見直しというステップで進みます。下図は戦略立案の一例です。
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当社は今までの設備改修などの実績をもとに、脱炭素支援に関して、箕輪町をはじめ多くのお客さまにサービスを提供しています。現在は特に、建設物価や資材が高騰を続けていて投資判断が難しい状況です。だからこそ費用対効果のある戦略立案、そして事業者選定がますます重要になっています。
ここからは、具体的な支援内容を説明します。まず省エネリニューアル支援の紹介です。今後は既存施設を設備改修する上で、ZEB化が求められることが予想されます。国交省の検討会でも段階的に省エネの基準が引き上げられていて、2050年には既存の建物についても平均ZEB化が求められます。ただし、ZEBといっても完全にゼロにするわけではなく、省エネ性により4ランクある中で、設備改修においてはZEB OrientedやZEB Readyを目標にすることになるかと思われます。
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上図は当社で支援した実際のコスト削減効果の実例です。まず改修工事費ですが、ダウンサイジングと競争環境の創出で、当初の金額の約半分で発注することができました。水光熱費についても同様で、エネルギーの消費量は48%削減、ランニングコストの水光熱費は20%削減を実現できています。
箕輪町でのCM方式活用について。
ここで、箕輪町で行われた再エネ電力の導入事例について、CM側からの報告として紹介します。同町ではCM方式を採用しましたが、その背景として、1つ目は技術的な難易度の高さ。2つ目はスケジュール上の制約。3つ目は地域の受託候補者の活用がありました。事業は4つのフェーズに分かれており、CMは基礎調査を経た第2フェーズから先、基本計画、事業者選定、事業実施を支援させていただきました。ここからは各フェーズの説明をします。
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まず基本計画です。はじめの基本計画では、太陽光発電に関するシミュレーターを用いて導入効果を定量化しました。そこで、発電量、施設の電力消費量、非稼働日の電力消費量などを算出しました。太陽光で発電した電力を無駄なく使うことを検討しました。
次に事業者選定です。太陽光発電はPPA事業にして、それ以外を箕輪町の自営工事としてデザインビルド方式(DB)で調達する方針となりました。実際の調達ではPPAとDBの選定を同時に進行。9月にサウンディングを行って事業の実現性を高め、競争環境を作りました。2月にはプレゼンテーション審査をして事業者選定を完了しました。
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上図は事業の実施体制です。契約関係を実線で示していますが、我々はDB、PPA両方に関わっています。1年間で70回くらいの定例会議を行いました。
本事業で実現したこととして、1つ目は費用の縮減です。DBとPPAをうまく組み合わせることで、初期導入費用が軽減されています。2つ目は年間の再エネ自給率43%を達成できる見通しがあることです。3つ目は災害時の電力確保です。停電を伴うような災害時には、蓄電池やEV車、太陽光発電により電源を確保できます。来年度以降は、年間を通じて余剰電力の発生が予想されるので、地域の新電力への売電や、他施設への活用も検討されています。
お問い合わせ先
ジチタイワークス セミナー運営事務局
TEL:092-716-1480
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