“まちを彩る”PR誌をピックアップ。魅力を取材し研究発表していきます。
※下記はジチタイワークスVol.11(2020年9月発行)から抜粋し、記事は取材時のものです。
毎月変わる「顔=表紙」で特集テーマを表し、欲しい情報を見つけやすい誌面づくリ。
平成30年に全面リニューアルを行った「市報すいた」。広報媒体もペーパーレス化やデジタル化が進んでいるが、「通信環境などが原因で情報にたどり着けない市民のために、紙媒体の役割も大事にしたい」という思いから、それまで一部カラーだった誌面をフルカラーに。〝若年層にも手に取ってもらえるデザインと分かりやすさ〞をコンセプトにリニューアルを進めたという。
まず目に留まる表紙はデザインを定型化せず、特集テーマに合わせて写真やイラストを使い分け。広報紙の表紙はどこか似た印象のものも多いが、同市は1号ごとに変化を楽しめる。「毎号、頭を悩ませるのが特集と表紙ですね。企画は通常で3カ月前、それ以上前から練る場合もあります。その都度、重要性、緊急性の高いテーマを選んで、インパクトのある表紙からコンテンツへ誘導する工夫を意識しています。雑誌や企業の広告などからヒントを得ることもあります」と太田さん。
豊富な情報量も特徴的で、それゆえ〝欲しい情報を見つけやすくすること〞にもこだわりが感じられる。例えば、ページ端に子育てや健康といったジャンル別インデックスを設け、さらにジャンルごとに色を変えて分かりやすく。情報ページを開いてみると、確かに情報がぎっしり詰まっているのに読みづらさがなく、何のページなのかパッと認識できる。さらに、二次元コードをページ内に配置することで、読者が詳しい情報をキャッチできる点も気が利いている。
「お気に入りのページや必要な情報を毎月チェックして活用してもらえたら嬉しいですし、頼りになる存在になれれば」と太田さんは思いを語る。
変化に富む表紙で最新号をアピールする工夫とともに、必要とする生活情報は定型化し安心感をキープ。メリハリを利かせ、情報を効果的に届ける誌面リニューアルは、成功したといえそうだ。
制作秘話 01
バラエティに富んだバックナンバー。ある時は写真、ある時はイラストを使った表紙と特集を絡め、旬のニュースや緊急性の高い情報を紹介している。
制作秘話 02
すぐに必要な情報を見つけ出せるよう、インデックスをはじめ、『必ず読んでね』のコーナーや、ジャンル別で色分けするなどの工夫を凝らす。
制作秘話 03
市長自ら、日々の仕事や暮らしの中で感じたことをつづった、親しみやすさと知性を感じる人気のコラム。
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