ジチタイワークス

沖縄県うるま市

12種の資格が取得できる就職支援で、生活困窮世帯の若者の失業率改善へ。

※下記はジチタイワークスVol.40(2025年10月発行)から抜粋し、記事は取材時のものです。

うるま市では、以前から失業率の高さと子どもの貧困が課題となっていた。平成27年の国勢調査によると、全国の失業率が3%台なのに対し、同市は7%台と高い傾向に。若年層である15〜24歳の失業率も、深刻な状況だった。同市は、生活困窮世帯の若者に貧困から脱却してもらおうと、平成29年に事業化を検討。平成30年度より実施しているのが、「若者就業支援プログラム」だ。

対象は、市民税非課税世帯および生活保護世帯の15〜30歳。養成機関と協定を結び、半年間の職業訓練プログラムを実施している。訓練では、ガス溶接やフォークリフト運転など12種類の技術系資格の取得を目指す。大型特殊自動車免許など一部に年齢制限のある資格もあるが、ほとんどの受講者が全ての資格を取得しているという。受講期間中は3食付きの全寮制となっており、費用は市が全額を負担。財源にはふるさと納税による寄附金を活用している。令和6年度までに61人が修了し、就職率は100%だそうだ。「市内での就職を後押しすることで、地元企業の人材確保にもつながっています」と伊禮さん。終了後の受講者は、自信に満ちた表情だという。「技術系資格を目指すのは男性が多い傾向にありますが、関心のある女性の参加も増やしていきたい」と裾野の拡大を目指している。

修了報告会では、受講者の堂々とした姿が印象的だ。

うるま市
経済産業部 産業政策課
伊禮 寛(いれい ひろ)さん

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