ジチタイワークス

栃木県那須塩原市

庁内初のクラウド移行を事業者と二人三脚で進める。

LGWAN環境クラウド移行サービス

リソース不足や災害対策の観点から、システムのクラウド移行を検討する自治体が多いのではないだろうか。那須塩原市では、LGWAN接続系のサーバー群に専用線とIaaSを採用してクラウドへ移行。事業者と連携し、円滑に進めたという。

※IaaS=Infrastructure as a Service(サーバーやネットワークなどのIT基盤をインターネット経由で提供するサービス)

※下記はジチタイワークスVol.37(2025年4月発行)から抜粋し、記事は取材時のものです。
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那須塩原市
企画部 デジタル推進課
システム管理担当
左:グループリーダー
佐藤 辰徳(さとう たつのり)さん
右:主査
小林 亜由美(こばやし あゆみ)さん
 

庁内で初めてのクラウド移行に向けて試行錯誤を繰り返しながら臨んだ。

庁内システムのサーバーをオンプレミスで運用していた同市。令和6年末には、従来のネットワークが更新時期を迎えることに伴い、運用形態を見直したという。管理の手間がかかることや、物理的な管理は有事の際に不安があることなどが課題に挙がり、同市で初めてクラウドへの移行に踏み切ることとなった。対象は三層のネットワークのうち、LGWAN接続系で使用する内部メール・ウイルス対策ソフト・無線LANなどのサーバー12台。「令和5年の夏頃から検討を始めましたが、庁内に情報や知見がなくて苦労しました。何を検討すべきか、というところから考えはじめ、アプリなどのベンダーに不都合がないか確認したり、接続回線を調達したり。いずれも当市で前例がないので、他自治体を参考にして進めました」と小林さんは振り返る。

クラウド移行サービスの事業者は、「クラウドエース」に決定した。同社は「Google Cloud(以下、グーグルクラウド)」のプレミアムパートナーで、国内でトップクラスの実績をもつ。1,000社以上の民間企業に対し、グーグルクラウドの導入・運用を支援してきたが、自治体向けには同市の事例をもとにパッケージ化する予定だという。

事業者と毎週打ち合わせを重ねプロジェクトの進行を円滑に。

庁内では、市の設備を初めて“外に出す”試みに対し、漠然とした不安の声もあったのだとか。庁内への説明では、事業者が365日システムを監視していることや、クラウドプラットフォームまでの専用回線の安全性なども伝えることで、理解が広がっていったという。

移行プロジェクトでは、市の状況やニーズ、課題を踏まえた目標を設計するため、毎週複数回の会議を重ねたという。その中で現行システムの確認や、移行後の構成図作成、管理コストの削減見込みなどを擦り合わせたそうだ。それ以外にも、質問や相談はチャットでやりとりし、アプリなどのベンダーを含めた会議も定期開催した。

同社と連携して進める中で特によかったのは、専門的な知識のひもときが細かく行われたことだそうだ。「サーバーの移行で、構築や運用がどう変わるのかを理解する必要があるのですが、私たちは専門職ではないため、基本的なことから学ぶ状況でした。具体例の提示や、図示などを交えた説明と、資料の提供を受けることで、難しい分野でしたが理解が深まりました」。また、同市では以前からグーグルワークスペースを活用してきたこともあり、グーグルクラウドへの移行も進めやすかったという。

初めてのクラウド移行の経験が庁内DXを進める後押しになる。

約半年間でサーバーの移行が完了し、令和7年1月から本格運用が始まった。「基盤の保守や、ハードウェアが故障した際の対応が不要になるだけでも、当課職員の業務は効率化されます。災害対応の面でも心強さがありますね。また、これまでになかった経験をしたことで、調達などのノウハウができました。今後は、インターネット接続系のシステムなどをクラウド移行する際にも進みやすくなると思います」と小林さん。

10年前にもシステム部門にいたという佐藤さんは、今回のクラウド移行が、庁内のDX推進を後押しするきっかけになると感じているそうだ。「当時もクラウドを活用するという構想はありましたが、遠い未来のことだと思っていました。それが実現したということは、自治体の業務もどんどんデジタルを取り入れていけるのだと実感しています」。

クラウド移行の目的は業務改善だが、目の前の仕事が手いっぱいで、改善する発想に至らない部門もあるという。しかし、何か一つが効率化されることで改善策が見えてくることも。クラウド移行がそのきっかけになり、マインド醸成が進んでいくかもしれない。

那須塩原市の取り組みを全国の自治体に展開

同市の事例と同様のサービスを各自治体の状況に合わせて展開予定。詳細はこちら

民間での導入実績

クラウドの導入設計から運用・保守、システム開発、生成AI活用までをワンストップで提供し、1,000以上の企業を支援。事例はこちら

※令和7年1月時点 クラウドエース調べ

お問い合わせ

サービス提供元企業:クラウドエース株式会社

東京都千代田区大手町1-7-2
東京サンケイビル26F

TEL:03-6280-5939
Email:4thbd-sales@cloud-ace.jp

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