人流データ分析×ジオターゲティング広告
※下記はジチタイワークスINFO.(2024年3月発行)から抜粋し、記事は取材時のものです。
[提供]NTTタウンページ株式会社
『正確なビッグデータが観光地の課題を浮き彫りに。』
どのような人が、いつ、どこからどこへ移動しているのか。また、その移動先にどんな施設があるのか。「NTTタウンページ」の「人流DXソリューション」では、各種ビッグデータを活用して、国内外から来た観光客の動態を調査・分析できるという。
NTTグループならではの情報量で観光地の“人の流れ”を可視化する。
EBPMが求められる昨今、新たな観光施策を立案する際には、裏付けとなるデータが必要になる。自治体には地域全体の観光客数を正確に知りたいというニーズがあるものの、それをかなえるのは容易ではない。「観光客への対面アンケートなどで、満足度を調査する自治体もあるようです。しかし、それでは職員の負担が大きい上に、調査数にも限りがあります」と三友さん。そこで同社は、各種ビッグデータを活用して、観光動態調査やその分析を行っているという。
特筆すべきは、その情報量。スマートフォンを含むNTTドコモ契約の携帯電話端末など約8,700万台分(令和4年3月時点)の基地局データや、提携アプリを利用しているスマートフォン約680万台分のGPSデータを活用できる。これらのデータからユーザーの位置情報を取得することで、“どのような人が、いつ、どこからどこへ移動したか”など、観光地における人の流れを可視化する。
これらのビッグデータに、NTT東日本・NTT西日本が発行する職業別電話帳をデータベース化した「タウンページデータベース」のもつ全国約800万件(令和5年3月時点)の店舗・施設情報を掛け合わせれば、“移動した先にどんな施設があるか”までが分かるという。「有名な観光施設に加えて、新たな人気スポットの発掘に役立てることもできます。タウンページだからこそ、これだけ多くの施設の正確な情報を把握できるといえるでしょう」。
課題が顕在化するため具体的な対策が見えてくる。
この精緻な人流データ分析をもとに、観光施策を立てる自治体が増えている。景勝地と城が有名なある市では、訪日外国人の人流データを分析したところ、台湾人観光客にだけ特徴的な動きが見られたという。「台湾人観光客の多くが城には立ち寄らず、市内の景勝地から近隣県の景勝地へと移動していたのです。観光客の実際の動きから、台湾人は自然を好む傾向にあるといえるでしょう。そのため、どの自治体と連携すれば効果的な周遊ツアーを造成できるかなど、打つべき対策がおのずと見えてくるのです」。来訪者数だけでなく、その周遊状況まで把握できるため、地域が抱える観光課題が浮き彫りになるという。
また、国内トップクラスの保有者数を誇るクレジットカード会社と提携し、年代や性別、居住地などの“会員属性”や、どんな店でいくら使ったかなどの“加盟店売上げ”といった消費額データを取得できる。「これにより、“東京都から来た30代男性がどこの施設でいくら使った”という消費額の可視化ができます。“観光客が多いのに消費額が低い”といった課題が判明することもあり、店舗へのてこ入れや、滞在時間を延ばす施策の必要性など、データにもとづくアドバイスができるのです」。
さらにdポイントクラブ会員に向けて、WEBアンケートを配信することも可能。協力を承諾している約700万人にアンケートを送ることができる。位置情報を活用して、過去に来訪歴のある人だけにアンケートを配信することで、実際に訪れた際の観光満足度などを調査できるというわけだ。
調査・分析から立案・実行まで実効性のある観光施策を。
「調査は行ったものの、データの利活用ができていない自治体は少なくありません」と三友さん。そこで同社は、自治体に100~200ページにわたるレポートを提出。「定期的にミーティングを重ねて、自治体の希望を聞くようにしています。どんな情報が求められているかを確認しながら、レポートを作成。通常は1年かけて調査・分析するので、レポートには季節要因による観光動態の変化も盛り込むことができるのです」。
とある観光協会の依頼を受けて、訪日外国人の誘客に向けた来訪実態調査を行った際には、国籍や宿泊状況、周遊エリアなどを可視化。観光計画のKPI策定に活用したほか、国籍別来訪状況をもとに多言語対策の強化や、旅行客数上位国へのプロモーション施策の展開などをアドバイスしたそうだ。
「当社は、調査・分析して終わりではありません。その結果を受けて、施策の立案・実行までを一気通貫でサポートできるのが強みです」。その言葉通り、人流データ分析を行った後の施策として、自治体に観光プロモーションなどを提案。中でも“ジオターゲティング広告”では、特定のユーザーに絞って広告を配信することで、効果的なプロモーションが可能になるという。
『確度の高いユーザーに絞って広告を配信しその来訪効果までをしっかり検証する。』
ユーザーの位置情報をもとに、特定の人に広告を配信できるジオターゲティング広告。同社なら、広告を見た人のうち、何人がどの施設を訪れたかまで測定できる。広告の効果を確認しながら、次の打ち手を考えられるのが魅力だ。
“近隣県の旅が好きな家族”にピンポイントで広告を配信。
ジオターゲティング広告とは、スマートフォンから得られる位置情報をもとにターゲットを特定し、適したWEB広告を配信するサービスのこと。年代や性別といったユーザー属性だけでなく、位置情報から行動履歴をたどることで、ユーザーの趣味嗜好まで割り出すことができる。こうして確度の高いユーザーをターゲティングすることで、ムダを省いたプロモーションが可能になる。
ある自治体では、“首都圏に住んでいる20~40代の男女”で、“旅が好きなファミリー層”というセグメントを設定し、観光誘客プロモーションを行ったという。ポイントは、居住地だけでなく、“旅が好き”といった趣味嗜好や、子どもがいる“ファミリー層”であるかどうかまで位置情報で割り出せることだろう。「例えば、空港や駅をよく利用する人や、アミューズメントパークなどによく行く人を旅行好き、保育園や幼稚園に定期的に出入りしている人を子どもがいるファミリー層と仮定して、ターゲティングしています」と小島さん。
特定の施設への出入りを把握できるのは、タウンページデータベースがあるからこそ。該当施設を素早く抽出できるだけでなく、誤情報により別施設に来ている人をターゲティングする心配も少ないそうだ。
どこから何人来たかを測定し配信中も広告を改善していく。
位置情報を追うことで、広告を見た人が実際に現地に来たかを測定することも可能。「どこから何人来たかだけでなく、施設Aと施設Bのどちらに来たかまで分かります。通常、広告効果の測定は難しいので、“そこまで分かるなんて”と、自治体の担当者には驚かれます。このデータを活用すれば、来訪者の少ない施設に誘客する方法を考えたり、人気の施設に観光パンフレットを置いて域内の観光動線をつくったり、有効な対策を打てるようになります」。
また、広告の配信期間中に効果を測定し、改善できるのも同ソリューションの強みだ。複数の地域に配信している場合には来訪効果が小さい地域から大きい地域に配信回数を振り替えたり、複数用意したバナーの中から反応がいいものの配信回数を増やしたり、最大限の効果を発揮できるよう改善を重ねるという。
「人流DXソリューションで人流を調査・分析してターゲットを洗い出し、ジオターゲティング広告で確度の高いプロモーションを打つ。その結果を分析して、さらなる改善を図ります。こうしてPDCAをまわしていくことで、施策のブラッシュアップを行っているのです。EBPMが求められる今、感覚値で観光施策を立てるには限界があります。継続的に同じ手法で調査し、数値の変化を観測。その結果をもとに打ち手を考える姿勢こそ、これからの観光施策において欠かせないものなのではないでしょうか」。
NTTタウンページ
左:ビジネスソリューション事業部 営業部門
第1営業担当課長 三友 洋(みともひろし)さん
右:ビジネスソリューション事業部 商品戦略部門
サービス企画担当課長 小島 拓郎(こじまたくろう)さん
調査・分析の先にある、観光施策の実行までをサポート
調査・分析→施策実行→効果測定というサイクルをまわすことで、観光施策をブラッシュアップ。継続的にデータを蓄積することや、施策を実行するたびに効果測定を行うことで、より実効性のある対策を模索していく。
ジオターゲティング広告のほかにも、NTTグループ各社には自治体の観光施策をサポートする各種サービスが揃っている。同社を窓口にすることで、それらを一本化して依頼できる。
ほかにこんな提案も可能
1.メタバースで魅力を発信し観光名所への誘客を図る
観光名所をメタバースで再現することで、自宅で旅の疑似体験をしてもらう。SNSのように、見た人に“行ってみたい!”と思わせることが目的だ。
2.位置情報を活用してスタンプラリーを開催
アプリを利用することで、台紙やスタッフを配置することなく、スタンプラリーを始められる。周辺の観光情報などを提供し、誘客を図ることも可能。
3.多言語コールセンターで訪日外国人の利便性アップ
観光施設や小売店などを訪れた訪日外国人向けに、自治体が多言語コールセンターを設置。地域事業者のインバウンド対応の負担やコスト軽減にも貢献。
自治体の悩みに応じて提案・伴走
観光立国への歩みが進む中、効果的な観光施策を打ち出すために、頭を悩ませている自治体も多いのではないだろうか。そんな職員の悩みに寄り添い、同社が二人三脚で支援する。
☑観光客はどこから来ているの?
☑観光客はどんなニーズをもっている?
☑観光客はちゃんと満足できている?
☑周遊ルートを増やすにはどうすればいいの?
☑観光地ごとの来訪者数を知りたい
☑新たな観光資源を発掘したい
☑観光資源をもっと有効に活用したい
☑観光地への誘客に力を入れたい
☑まずはバーチャルの世界でわがまちを体験してほしい
担当者の悩みや要望を聞きながら、様々な施策を提案!
観光施策における頼れるパートナーに
長期的な観光施策の策定では、最初の仕様設計がカギとなる。何のために、何をやりたいのかなど、まずは気軽に相談を。
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サービス提供元企業:NTTタウンページ株式会社
ビジネスソリューション事業部 商品戦略部門
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