ジチタイワークス

10%に増税した今だからこそボーナスの使い道について考える

年の瀬も押し迫る12月。ボーナスの季節だ。11月11日に発表された「2019年冬季ボーナス予測」(みずほ総合研究所)の調査レポートによると、今冬の公務員の一人当たりの支給額は減少が予想されていたが、果たして実際は――? いずれにしても、これから先、何が起きるか分からないからこそ「貴重なボーナスは貯金をしておこう」と考える職員も多いのではないだろうか。

しかし、「ただ貯金にまわすだけではもったいない」と話すのは、ファイナンシャルアカデミーのカリキュラムエディターを務める松本 美帆子さんだ。

※下記はジチタイワークスジチタイワークスVol.8(2019年12月発刊)から抜粋し、記事は取材時のものです。
 [提供] ファイナンシャルアカデミー 松本 美帆子さん

お金は「貯める」ではなく「蓄える」と心得よ

「定期預金では金利はせいぜい0.02%~0.03%ほどしかつきません。貯金はあるに越したことはありませんが、同じようにお金を預けるのであれば運用に回す方が断然お得です。ボーナスという余裕が生まれた今だからこそ、資産運用について一度考えてみてはいかがでしょうか」と、松本さん。

辞書によると「貯金(預金)」は金銭を貯めることを指すが、「貯蓄」は財貨を貯めることを指す。貯金も含む、金融資産の総称が「貯蓄」なのだ。松本さんはずばり、単純にお金を貯めるだけではなく、自分の資産を増やしてリターンが得られる「貯蓄」すなわち「資産運用」をおすすめしている。

+2%の増税により年間負担額は+5万に!?

今年の10月1日、消費税率10%への引き上げが正式に施行された。「たった2%」と思うかもしれないが、年間で見ると家計に与える負担は意外と大きい。

例えば、総務省が10月に発表した8月の家計調査を基に見てみよう。この結果によると、1世帯(2人以上)当たりの毎月の消費支出は平均29万6,327円。これを基に試算してみると、食費は据え置きにしたとしても+2%の引き上げだけでも毎月約4,000円の差が出ると考えられる。それが1年となると……増税により約5万円もの打撃を受けることになるのだ。

しかし松本さんは「これも資産運用で取り返すことが可能なんです」とほほ笑む。資産運用の代表格といえば株式投資だが、投資と聞くと金額の変動で一喜一憂する印象が強く、なかなか手を出しにくいのが本音である。

「蓄えを増やすことが目的の資産運用は確かに株価の変動が重要ですが、+2%分をリカバリーするための投資となれば、それに適した株式投資の方法があります」と話す松本さん。おすすめは「配当金狙いの投資」だという。「配当金とは、簡単に言えば株を持っているだけでもらえるお金のことです。企業が利益を出すと、その一部を株主が配当金として手に入れることができるんです」。

もちろん業績が悪くなると配当を行わない場合もあり得る。そのため、その株を見極める必要はあるものの、一度買ってしまえばあとは保有しているだけで年間数万円が手に入ることも。とすれば、増税によって負担が増した約5万円をリカバリーすることは容易なのだ。

知識を蓄えたぶん賢く生きられる

松本さんは「配当金を狙うにしても何にしても、大事なのは自分が何のために投資をしたいのかを考えることです」と話す。「運用方法にはさまざまなパターンがあります。ですが、先ほど話したように『増税分を取り返したい』のか『資産を倍に増やしたい』のかで、手段は異なります。まずは自身のライフプランを見つめ、適した投資を探してみましょう。そのためにはやはりお金に関する知識を深めること。そうすれば、増税や2,000万円問題などさまざまな事態にも対応できるはずです。これからの時代を賢く生きる術を身につけるためにも、学びの機会を大切にしてほしいですね」。

ボーナスを全額貯金に回すのが「堅実」という時代は終わった。ぜひ、今年のボーナスを機に資産運用について考えてみてはいかがだろうか。

松本さんに聞くお金の心得

01 不安は捨てて何事もチャレンジ

資産運用のイメージを尋ねると「気にはなるものの、
損をしそうで怖い」と不安を抱えている人はいまだに多い。しかし、近年では楽天ポイントやTポイントを株式投資に回せる仕組みが発達している。もちろん大きな利益は出ないが、株の雰囲気をつかんで経験を積む株式投資の入り口として「ポイント投資」に挑戦してみるのも一つの手だ。松本さんは「一度やってみると楽しくなり、もっと詳しく知りたい! と、さらに勉強をしたくなる。まずは動いてみることからですね」と話す。

02 「仕方のないこと」だと状況に甘んじるだけはNG

消費増税は変えようのない事実。しかし、だからといって
ただそれを受け入れるだけでは賢く生きられない。例えばあなたはキャッシュレス決済を積極的に活用しているだろうか。増税に伴って「キャッシュレス還元」ができる店舗は増えてきている。「クレジットってなんか怖い……」と感じている人も多いが、塵も積もれば山となる。「還元されることがわかっているのに、それをもらわないことこそ損。何事も自分で何がお得かを判断して選択できるようになりましょう」。

03 急がず・慌てず・焦らない投資を極める三原則

資産運用を成功させる秘訣は、利益の大小に関わらず
「とにかく長い目で見ること」だと松本さんは話す。すぐに数字に変化が出なくても焦らずに、どんと構えておく。長期的にじっくりと増やしていけるのが投資の面白さなのだ。また「投資を始めるタイミングはできるだけ早いほうがいい」と、松本さん。そのぶん運用する時間が長くとれ、お金とゆっくり向き合えるからだ。最初からスムーズにいかない場合もあるが、時間を味方につけてまずは前向きに取り組んでみよう。


松本 美帆子さん

総合出版社の雑誌編集長を経て、ファイナンシャルアカデミーへ転職。ファイナンシャルアカデミーのオウンドメディア「マネラボ」のコンテンツ制作をはじめ、教科書制作、書籍出版プロデュースなどに携わる。

総合マネースクールファイナンシャルアカデミー

延べ50万人が受講。「老後の不安をなくしたい」「収入をアップしたい」など、なかなか聞けないお金のこと・お金の増やし方を、短時間で効果的に学び、知識を得られる入門講座(参加無料)を東京・大阪を中心に開催。そのほか、不動産投資、株式投資などぞれぞれに特化した無料セミナーやスクールも開校している。毎月3,000人参加の無料セミナーはhttps://www.f-academy.jp/jct_kyへ。

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