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【セミナーレポート】自治体のWebプロモーションはなぜ必要?地域の魅力を効果的に伝えるには

若年層はもちろん、高齢者間でもスマホ利用が急速に拡大していることで、住民の情報収集手段は、紙媒体からWEBへと着実に移行しています。その動きに伴い、自治体の広報手段もWEB中心へと移行する必要性が高まっていると言えるでしょう。

地域の認知度アップ、住民とのコミュニケーション強化など、自治体の広報媒体には様々な役割がありますが、適切な戦略を持たずにWEB広報を展開すると、届けたい人に届いていない等の事態に陥ることも少なくありません。

そこで今回は、行政広報の様々なサポート活動を行う佐久間氏と、数々の官民連携事例を持つ株式会社マイクロアドのご担当者に登壇いただき、具体的なPR方法やPRすべき地域の資産などについて解説してもらいます。

概要

◼タイトル:自治体のWEBプロモーションはなぜ必要?地域の魅力を効果的に伝えるには
◼実施日:5月25日(木)
◼参加対象:自治体職員
◼申込者数:269人
◼プログラム
(Program1)
「共感」を生む広報とは ~3つのメディアを活用~
(Program2)
ターゲットに多くまちの魅力を届ける!自治体のPR成功に向けたデジタル広告施策とは?


「共感」を生む広報とは ~3つのメディアを活用~

広報誌の発行・配布など、アナログな手法による情報発信が主体だった自治体の広報。しかしこれからは、ターゲットを考えながらWEBやSNSなどを活用しなければ、取り残しなく情報を届けることは難しくなってくる。住民対象の広報ばかりではなく、観光プロモーションなど“外向け”広報にも必要な手法や考え方を、佐久間氏が事例を交えて解説する。

<講師>

佐久間 智之 
総務省 地域力創造アドバイザー/早稲田大学マニフェスト研究所招聘研究員
PR TIMESエバンジェリスト/元埼玉県三芳町職員
PRDESIGN JAPAN 代表取締役

プロフィール

埼玉県三芳町で税務・介護保険・広報担当を歴任。在職中に独学で広報やデザイン・写真・映像などを学び、全国広報コンクールで自治体広報日本一に導く。地方公務員アワード2019受賞。2020年に退職し、現在に至る。「Officeで簡単!公務員の一枚デザイン術」「公務員のための広報の教科書」「やさしくわかる!公務員のためのSNS活用の教科書」など著書多数。

「手段」と「手法」の違いと、情報を伝えるための手段

地域の魅力を伝えるための方法として、「手段」と「手法」の特徴的な違いを紹介します。「地域の魅力」とは、ラブレターのようなもの。いくら良いラブレターであっても、相手に届かなければ自己満足で終わります。ラブレターを渡すのが「手段」で、渡すシチュエーションを考えることが「手法」。どうやって情報をデザインするかが大きなポイントになります。

人が一瞬で判断できる文字数は9〜13文字程度です。しかもコンマ3秒で、自分自身の関心があるかないかを判断できるのです。例をあげると、Yahoo!のトップニュースの見出しは13文字前後で、ニュース記事なので、パっと見てすぐ分からせなければいけません。一方、SNSのタイムラインにも大量の情報が流れてきますが、コンマ3秒で判断されてしまうため、何かしらの工夫をしないと目に止まりません。どのメディアをどういう風に活用するかが重要なポイントになります。

自治体がSNSを使って地域の魅力を配信する場合、例えば地域の風景を発信したいのであればインスタが良いと思います。しかし、「地域おこし隊募集」などの内容だったら、インスタで発信してもニーズとは一致しません。情報配信するには、伝えたい内容によってどのツールを使って、誰に届けたい内容なのかを考えて発信しないと、その内容は相手には全く伝わりません。

こちらは内務省が調査した、ソーシャルメディア系サービス・アプリ等の利用率です。

10代向けだとTikTokが向いていますが、30~40代になるとTikTokの利用者がグッと減ります。Facebookは10代の13.5%しか利用していないため、効果は期待できません。SNSで発信することを目的にするのではなく、情報を誰に届けたいかがポイントなります。

動画を配信する場合も、ただYouTubeにアップすれば良いのではなく、今はショートムービーが流行っています。まず15秒のCMをつくり、本編の方に誘導する。手法を凝らすことが大事なのです。また、動画を見るきっかけになるのは、「見出し」と「サムネイル」の出来だと思います。

サムネイルのポイントは以下の4点です。

●世界観の統一
●ワンフレーズ
●タイトルはゴシック体&太く大きく
●色を使い分ける

サムネイルの見た目を駆使し、目に留めてもらいやすいようにすることが、動画のポイントになります。この工夫をしなければ結局、「伝わらない情報」になり、存在しないのと同じです。

インターネット時代の情報拡散のプロセスには「AISAS」があります。最初に「注目」をされないと共有されない、参加もしてくれない、検索もされないということになります。人気の動画などは、3秒に1回効果音を入れて、飽きさせない工夫をしています。

特に動画の場合は、最初の3秒で興味がなければ、もう見てもらえません。最初の3秒以内に効果音を入れたり、最初に結論を言ったりすることで注目させて引きつけ、共感を生むことが大事です。

一方で、ソーシャルメディア時代の情報拡散のプロセスのことを「SIPS」と言います。「SIPS」は最初に「共感」されることが大事で、最後は「拡散」される。このフローがすごく大事なポイントです。

ビジュアルを良くするための手法

写真の撮り方にも注目させるポイントがあります。インスタグラムで料理などを紹介する場合、撮り方を工夫するだけでイメージが全く変わります。

 

▼「ふるさと納税」の物撮りをする場合には、商品の下と背景は白い紙を敷いて撮影してください。選挙が終わった後のポスターの裏は、使えると思います。

 

▼スマホのポートレートモードで撮影してレタッチするだけで、下記のようにイメージが変わります。

「見た目」は非常に大事です。ソフトを買う予算がなくても、無償ツールがたくさんあります。工夫と活用次第です。

5つの「S」が大事!

「そうそう、わかるわかる!」「あの人頑張ってるよね!」など、人に共感してもらうためには、5つの「S」が大事です。

●共感(Sympathize)…「そうそう!」「わかるわかる!」
●物語(Story)…「プロセスが見える」「感動する」
●検索(Search)…「もっと深く知りたい」
●共有(Share)…「この感動を共有したい!」
●拡散(Spread)…「ほかの人にもっと知ってもらいたい」

例えばパンを買ってほしい場合、「パンを買って」とはアピールしません。

これは「広報みよし」の誌面です。

この店では地元で採れた野菜を使ってパンをつくっています。地域を盛り上げたいから独立してパン工房をつくった、オーナーのことを紹介しています。パンが主役ではなく、人が主役です。あの人に会いに行きたい、あの人のパンを食べたいという風に構成すると、印象に残ります。自治体広報も同じで、ただ「書く」のではなく価値を見いだせるような情報の届け方をすることが大事です。

まとめると、やることを「目的」にしないこと。ターゲットを明確にして、誰に届けたいのか、どのメディアを活用すればいいのか、手段と手法を考えて情報届けること。グラフィックの見た目も重視して、ストーリーをつくり共感してもらえる工夫をしましょう。

ターゲットに多くまちの魅力を届ける!自治体のPR成功に向けたデジタル広告施策とは?

自治体が取り組むプロモーション活動や地域ブランディングを、推進するための方法や課題、マイクロアドが提供している自治体特化型広告「まちあげ」の成功事例などについて、中富氏と山崎氏が解説する。

<講師>

左:中富 一絵  株式会社マイクロアド 福岡営業所 所長
右:山崎 優香  株式会社マイクロアド

プロフィール

(中富氏)2017年マイクロアド東京本社に新卒入社。専業代理店様担当の営業としてダイレクト領域を担当後、2018年に総合代理店様を担当する部署に異動、ブランド領域の施策の提案および広告運用を担当。2020年6月、出身地の福岡に転勤し、現在同地の責任者として幅広いエリアの代理店およびクライアントの課題解決に尽力。

(山崎氏)2022年マイクロアド入社。地方自治体、食品業界などの複数プロダクトの事業開発を担当。

「まちあげ」のご紹介と実績

「まちあげ」は2月にリリースされ、5月にはすでに100件以上のお問い合わせをいただいています。「移住」「ふるさと納税」「観光」のプロダクトを展開していますので、それぞれについて紹介します。

●「移住」:多様化するワークスタイルに対応
「夫婦・子育て層の拡充」をしたい場合は、子育て層、結婚予定者、婚活希望者など。「就労層の増加」をしたい場合には、リモート推進企業勤務者、フリーランス、転職検討層など。
例えば医師や看護師の移住者が欲しい場合は、医療系業種の従事者にターゲットを絞って広告を配信することが可能です。また、「移住検討層全体へのリーチ」をしたい場合には、移住興味関心層、都会疲れしている層、マイホーム検討層、ライフステージ変化層などに広告を配信し、移住を訴求するという方法もあります。

●「ふるさと納税」:返礼品単位の指定が可能
ふるさと納税の利用ユーザーをターゲットに、層を絞って広告を配信することが可能です。肉、魚介、フルーツなど特定の返礼品に興味がある「返礼品関心層」、寄附金の支援内容に興味がある「寄付用途関心層」、「富裕層」向けには、例えば年収1000万円以上の方に絞って配信することも可能です。
かつてその地域に来訪したことがある「ゆかり層」には、位置情報を活用した広告配信が可能です。

●「観光」:観光⽬的にあわせたターゲティングも可能
ユーザーが「探している旅行の目的」が、グルメなのか観光なのか温泉なのかなど、目的、興味、関心によってターゲティングすることが可能です。
もう1つが「ゆかりターゲティング」。こちらは位置情報を活用したターゲティングですが、過去に来訪履歴がある人に、再度観光地を訴求して再来訪をねらったり、隣県居住者をターゲットにした観光誘致を行ったりすることができます。

「ゆかりターゲティング」について、もう少し詳しく説明します。過去に訪れた位置情報のオーディエンスデータを活用してターゲティングするのですが、過去3カ月から最大15カ月までの位置情報データを弊社で保有しており、下記図は、温泉を訴求したい自治体の事例です。

位置情報は同意の取れたユーザーから取得しています。全2,500万IDを保有し、連携アプリも140以上あります。広告配信後は、「来県計測」と「観光地計測」の来訪者レポートを提供し、広告効果の「見える化」にも対応しています。なお、まちあげに関する実績は以下の通りです。

●まちあげを実施した自治体数/100以上
●お問い合わせから実施までのリードタイム/約1.5カ月
●まちあげに関して相談をいただくクライアント分類/県55%、市区町村27%、財団法人16%、そのほか2%
●各団体の訴求傾向/県→移住、市区町村→ふるさと納税、財団→観光

意外と短いリードタイム

1.5カ月で「まちあげ」が実施可能な理由について説明します。自治体の場合、予算は「自治体予算」「交付金や助成金」の2パターンあります。弊社の相談には、「助成金を利用」した広告訴求が多く、そのためリードタイムも短く済んでいます。下記は、「地方創生推進交付金」を使った事例です。

この場合、交付金の話が来たタイミングから目標の摺り合わせを行い、KPIの設定を自治体側で行ってもらいます。ここまでで、約1カ月。どういう媒体を使うのかを検討し、実施までが2カ月。合計3カ月で実施が可能でした。自治体予算を活用したご相談はもちろんのこと、突発的な交付金や助成金制度を活用した相談もお待ちしております。

安心して配信できる仕組み

デジタル広告の発展に伴い、差別的なサイトを掲載するメディアが増加しており、安全に広告配信できるか懸念する声も増えてきました。
弊社の取り組みとしては、デジタル広告の検証を行うグローバル企業のIAS社と連携。広告主の予算のムダ遣いを防ぎながらブランドイメージを保護しています。
広告は、デジタル広告品質認証機構「JICDAQ」のガイドラインに準拠し、「ブランドセーフティ認証」「無効トラフィック対策認証」において、品質認証事業者に認定されています。

また、TVer視聴時の動画広告配信も可能ですし、SNSを活⽤した広告配信もあります。SNSは自治体が公式アカウントを持ち、情報発信するところも増えてきました。しかしPV数の伸び悩み、「イイね!」の数をもっと増やしたい場合に、SNS上に投稿した画像や動画を広告として、そのままほかのサイトに掲載することができます。これにより、SNS外からの新規ユーザーの流入をねらうことができます。

現在、弊社のサービスを利用いただいた自治体は、9割以上がKPIを達成しています。そのポイントは3つあります。

①低クリック単価
適切なターゲットにリーチし、低クリック単価で配信が可能

②配信ボリューム
自社SSPを中心に、広告在庫数2,000億/月を超える広告配信先

③伴走支援
提案〜運用、振り返りも、弊社のアカウントプランナーがしっかり支援

予算に応じたターゲティング提案もできますので、ぜひお問い合わせください。

お問い合わせ

ジチタイワークス セミナー運営事務局

TEL:092-716-1480
E-mail:seminar@jichitai.works

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