ジチタイワークス

岩手県盛岡市

ごみ処理施設のDXで、渋滞と業務負担を改善する。

多くの事業者と一般利用者を受け入れるクリーンセンター。車両の渋滞や人員不足、感染対策など、様々な課題があるようだ。そこで盛岡市クリーンセンターは、受付・会計・データ集計を自動化し、職員と利用者の利便性向上を図っている。

※下記はジチタイワークスVol.26(2023年6月発行)から抜粋し、記事は取材時のものです。
[提供]株式会社JEMS

受付の円滑化と非対面化を急ぐ折に伴走してくれる事業者と出会った。

同センターには、平成10年の開所当時から運用していた計量管理システムがあった。平成28年に更新したが、原因不明のエラーが度々発生し、搬入車両の対応に時間がかかっていたという。同センターは年間で6万t 以上のごみを焼却処理しており、ただでさえ利用者が多い。特に引っ越しシーズンや年末年始などの繁忙期は事業者のトラックと一般市民の車両が渋滞し、敷地外に行列があふれることもあったそうだ。

この状況を改善しようとシステム更新を検討していた頃、コロナ禍に突入。旧システムは対面での受付を前提とした設計で、感染リスクの高い対応方法を取らざるを得なかった。「市道に車両が出るほど渋滞すると、近隣に住む人にも迷惑がかかります。受付をスムーズにし、非対面化も急ぐ必要がありました。そこで他施設を視察して情報を収集したのです」と石川さんは振り返る。

そんな中で出会ったのが、廃棄物関連のシステムを手がける「JEMS(ジェムス)」だった。同社の「計量将軍+(プラス)」は、既存のトラックスケール(計量器)とシステム連携が可能。そこに魅力を感じ、直接連絡して打ち合わせを重ねたという。その後、入札を経て令和4年6月に契約を締結。半年間でシステム・ハード設計要件を固め、今年の1月末から運用が始まった。

既存設備に新システムをひも付け計量からデータ集計までを自動化

同システムではトラックスケールと自動受付・会計・データ集計を連携。登録している事業者には、二次元コードを記載したカードを事前に配布した。カードを使うと受付が自動になり、ごみを降ろして再び計量すると会計も自動で完了する。自動精算機を導入したことで、支払いの過不足や、釣り銭の受け渡しミスなども防げているという。「以前は対面で、受付の担当者がごみの種類などを口頭で確認していました。今ではそれが不要になり、早い人は10秒ほどで受付を終えることができます」と石川さん。

また、計量データは同センターが集計担当課に提出する月報のために、日々システムに蓄積される。これまで日報として手入力していたものが、今はデータを照合する程度の作業量になったという。「数分差ですが毎日の積み重ねは大きく、入力ミスもないので効率的です。月報をつくる帳票のレイアウトや項目もカスタマイズできました」と佐々木さん。

既存設備に対応させられる点と、ニーズに合わせた提案が強みの同社。加えて石川さんは“サポート力”にも言及する。「自動精算機を室内外のどちらに設置するかを決める際、費用と使い勝手の両面で提案を受けました。事業者向けのカードも、配布の時期から助言してもらい、うまく進められたと思います」。

導入前の課題

対面での受付
職員と利用者とのやりとりに時間がかかり、敷地外の市道にまで渋滞が発生。コロナ禍での感染拡大防止対策も難しかった。

月報作成の手間
計量棟で印刷した紙の日報をもとに、事務所でパソコンに手入力して集計作業を行っていた。手間がかかる上、ミスも発生しやすい。

  

 

業務負担もミスも抑えることで職員・利用者双方が快適に。

導入して間もないこのシステムだが、すでに導入効果はあらわれ始めているそうだ。自動会計や計量データの集計機能は、手作業によるミスが起こらないという点で、担当職員の負担軽減につながっている。タッチパネルを使った自動の受付は、まだ導入直後で不慣れな利用者もいるという。

「使い方が分からない場合は受付に常駐する職員が説明しています。多くの利用者がスムーズに使えるようになれば、繁忙期の渋滞も防げるはず。今は地道に周知しています」と佐々木さん。

今後は搬入の予約機能の追加を検討しているという。そうすると受付がよりスムーズになり、混雑する時間が事前に分かれば、過不足のない人員配置も可能になる。

石川さんは「職員の負担を最小限にし、不要な人件費を削減すれば、より良いサービスの提供につながると思います。まずは使いながら新たな課題を見つけ、必要な機能を積み重ねていって、さらに便利なシステムにしていきたいですね」と、期待を込めて語ってくれた。

盛岡市
環境部 クリーンセンター
施設係 主査
石川 裕之(いしかわひろゆき)さん

業務係 主査
佐々木 恒栄(ささきこうえい)さん

 

計量データが自動で蓄積されて日報・月報の作成もスムーズに

ごみを搬入した事業者や市民の情報はシステム内にデータで蓄積される。データはセンターから集計担当課に提出する月報の作成にひも付くため、出力や手入力が不要になり、業務が効率化される。

職員のメリット
手入力のミスがなくなる
 照合で済むため時短になる
 ペーパーレスで作業できる

課題に応じてできること

1.帳票を使いやすくアレンジ

日報・月報を作成する帳票のレイアウトをカスタマイズ。項目を絞ったり、ページ数を減らしたり、使いやすい形に。

2.事前予約で効率的に

利用者がWEBで受付予約をすることで、職員の配置がしやすくなる。繁忙・閑散を把握して、人員に過不足を出さない。

3.受付のアウトソーシング

無人化しても対応が必要な場合のために、遠隔でオペレーションを委託。人員配置を最小限にしつつ、緊急時に備える。

クリーンセンターのDXに伴走してくれるサービス

計量システムに加え、様々な連携サービスがあり、地域の課題に合わせた提案・カスタマイズにも対応する。クリーンセンターや最終処分場など自治体、民間で計1,100以上の導入実績がある。

よくある質問

Q.サービスに含まれるものは?

計量システムと計量ポスト(連携含む)。オプションとして、車番認識カメラや入退場ゲート、計量所内のパソコンなどを提供する。

詳細はこちら

導入実績やよくある質問などはこちらから。ページ内のフォームで問い合わせも可能。

お問い合わせ

サービス提供元企業:株式会社JEMS

TEL:0120-857-493
E-mail:pup-eigyo@j-ems.jp
住所:茨城県つくば市東新井31-13

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