徴収率向上を目指し、新たな方法を模索していた伊勢崎市。「催告にSMSの活用を」という庁内の声を受け、令和4年7月から2カ月間のトライアルに踏み切った。「予想を上まわる結果に驚いています」と話すのは収納課の内田さん。本格導入も決定したという。
※下記はジチタイワークスVol.24(2023年2月発行)から抜粋し、記事は取材時のものです。
[提供]株式会社ジチタイワークス
滞納初期の対策強化のため新たな手段にSMSを試用。
群馬県南部に位置し、前橋市や太田市などの主要都市に囲まれている伊勢崎市は、道路交通網の優位性を活かして発展した工業都市。人口も増加傾向で、外国人の人口は県内上位の多さだという。
「公平な納税を推進し、徴収率向上に取り組むには、従来の方法だけではなく新たな仕組みをつくらずして、大きな変化は見込めません。納期を失念している人へ効果的に納税を促したり、外国人と言葉や制度の壁を越えて共生したりと、様々な課題を改善するために、新しい手段が必要でした」と内田さん。
現場の担当者から、催告にSMSを活用してはどうかと提案があったが、当初は半信半疑だったそうだ。しかし、ジチタイワークスで元・東京都主税局特別滞納整理担当部長のインタビュー記事を読んだことが、本格的に「ジチタイSMS」のトライアルに進むきっかけに。「文書と電話の良いところをミックスしたSMS催告は反応率が高く、滞納初期の対策に有効であるという点に期待しました。また、ほかのサービスと比較して、LGWAN回線を使えることが決め手になりました」。
対象者の状況や段階により6種類の文面を用意した。
同市でのトライアルは、市税の滞納者を対象に、令和4年7月から8月の2カ月間で行われた。効果的なターゲットを絞るため、対象者を①督促・催告後②滞納繰り越し1年目③滞納繰り越し2年目以降の3段階に分け、外国人を含む合計862件を送信したという。「送信後の反応に対する電話のやりとりなどを考慮し、曜日を決めて毎週約100通を送りました。各担当者が送信先リストを提出し、関係部署の承認を得て一斉送信をするのですが、作業は1時間以内に完結します。操作も簡単で、機械が得意ではない職員でも使いやすいシステムだと感じました」。
SMSの活用にあたり配慮したのは、市民への周知とメッセージの文面。公的機関をかたる詐欺メッセージと間違われないように、市のホームページで事前に告知した。文面は“催告書を発送しましたので……”や“納付書がお手元にない場合はご連絡ください”など対象者の滞納段階に応じて簡潔な内容の6種類を用意。外国人には全てひらがなで、文節にスペースを入れて読みやすくなるよう工夫したという。
予想を超える反応の早さで滞納初期対策に手応え。
送信後の反応は早く、直後に折り返しの電話もあったそうだ。文書の催告には反応しなくても、SMSの場合は反応する人もいたといい、送信して約3週間後の集計データから、納付・反応につながった割合は34%。特に納付率が高かったのは、期限を過ぎて間もない督促・催告後の滞納者だったという。また、滞納繰り越し1年目の納付率でSMSと従来の方法を比較したところ、納付額は2.75倍、納付件数は1.8倍に。外国人向けに送った“やさしい日本語”の催告メッセージも奏功し、22%から納付または反応があったという。
SMSの送信から納付につながった税額は約875万円となり、「予想を上まわる効果で、驚きを隠せません。携帯電話の所持率が高いため、文書催告に加えた新たな催告方法として、一定の効果を確認しました」。
この結果を受けて、同市では次年度の本格導入に向けて準備を進めている。「より効果的な運用ができるよう、仕組みを整えているところです。そのほかの、料金回収がある課や、防災など市民への連絡がある課でも、有効活用できるシステムだと感じています」。職員の負担軽減と、住民にも便利な“気づきやすい伝達”をかなえる方法として、幅広い業務に役立ちそうだ。
伊勢崎市 財政部 収納課 収納係
課長補佐 内田 勇(うちだ いさむ)さん
簡単送信・気づきやすい催告で職員も住民も利便性が向上する。
SMS催告の例
「ジチタイSMS」が選ばれる理由
1.LGWAN回線に対応した安心のセキュリティ
自治体専用のLGWAN回線を使い、いつものパソコンで作業できる。無害化処理やデータ移動の手間も不要。サーバーは国内で管理し、通信・保管データは暗号化されるため、高いセキュリティ環境のもと使用できる。
2.シンプルな画面で、直感的に操作ができる
システムの構築はもちろん、専用アプリやAPI連携も不要。ログインURLへ接続し、ID・パスワードを入力するだけで操作できるため、機械が苦手な人でも感覚的に扱いやすい。マニュアル作成だけでなくアフターフォローも行う。
3.受信者ごとに送信結果の把握・分析が可能
送信結果の一覧画面から、受信の状況やエラーの場合の通信エリアなどが分かる。メッセージ内にURLを設置した場合はクリックしたかどうかの把握も可能。個別の架電や新たなメッセージ送信など、次の行動につなげる際に役立つ。
SMSは電気通信事業(一般に固定電話や携帯電話などの電気通信サービスを提供すること)であり、予算は“役務費(通信運搬費)”に該当します。郵送・電話などの余った費用をSMSに置き換えて、年度末でも即時導入が可能なサービスです。
全国60自治体※が導入!
催告業務や、出産・子育て交付金での保護者への連絡、災害対策など様々な業務に活用されています。“この業務で使用したい”とのご相談や、トライアル導入についても、気軽にお問い合わせを。巻末掲載の商材紹介ページもご覧ください。
※トライアル導入を含む、全部門に関する実績(令和4年12月時点)
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