ジチタイワークス

東京都世田谷区

災害時に欠かせない電力の備えが避難所運営を支える。

東京都23区の南西に位置する世田谷区。人口は、東京区部最大の約91万5,000人。多くの人々が暮らすまちで、非常時の不安解消のために確保しておきたいのが電力だ。同区の備えについて、災害対策課の廻さんと中島さんに聞いた。

※下記はジチタイワークスVol.19(2022年4月発行)から抜粋し、記事は取材時のものです。
[提供]株式会社ヨコモリ電池屋コーポレーション

機器の充電に対応できる電力を避難所で確保。

令和元年9月、房総半島を襲った台風15号は、千葉県はもとより首都圏にも甚大な被害をもたらした。人口集中地区では、このような災害時には大勢が避難所に身を寄せる事態になりかねない。そこで同区でも課題として挙がったのが、避難所の電力確保だったという。「非常時には、情報を集めたり家族と連絡を取ったりする必要がありますが、最近では、それらをスマートフォンなどの携帯端末で行う方がほとんどです。避難所で、1度に多くの機器の充電ができる環境を整えることが求められるようになりました」と廻さんは説明する。

製品を検討する上で1番のポイントになったのは、“容量”。同区が導入した「ヨコモリ電池屋コーポレーション」の「D-POWER3000」は、定格出力3,000W、蓄電容量約3,000Whと高出力、大容量が特徴だ。蓄電池はクリーンな電気のため、エンジンやガスの発電機とは異なり室内での利用が可能。また、ソーラーパネルを設置すれば、太陽光で電気を補充することもできるという。

中島さんは、「区では発電機を備えていますが、燃料式のため、その準備や期限切れによる入れ替えも大変です。入札の結果、大容量で蓄電もできるという点で導入を決定しました」と話す。

 

「D-POWER」は、容量問わず外寸56㎝×45㎝×20㎝の持ち運びしやすいサイズ。緊急時に持って移動させられるほか、日常業務でも様々な現場でスマートに使える。

避難生活に欠かせない、こんな製品に使えます

●スマートフォン
 (10W)
 約300台分

●ノートパソコン
 (25W)
 約120時間分

●LED照明
 (180W)
 約16.6時間

●液晶テレビ
 (50W)
 約60時間

非常時に使うからこそ操作のしやすさがカギに。

同区では、令和2年度に107台の同製品を導入。「区全ての指定避難所に配備しました。指定避難所は区立小・中学校なので、各学校の防災倉庫に1つは入っているということになります。それに加えて、東日本大震災の経験を振り返り、区指定の帰宅困難者支援施設にも配備しました」と廻さん。

非常時に活用するためには、安全かつスムーズに使えることが重要になるが、その点もクリアしているそうだ。「導入の際に、分かりやすい説明書をいただけたので、それを各所に備えつけています。機器のどこにどんなランプがついているのか、絵を見て分かるようになっていて、初めて見る方でも迷わず操作できるはず。実際、避難訓練などで使ってみたときにも、問題なく動かせたと聞いています」。

創業以来、防災に関わり続ける同社では、導入する地域の規模などから使い方を想定。自治体の特徴に合わせて説明書をつくり、提供しているという。

災害時に自治体だけで乗り切れる強いまちへ。

自治体は、大規模災害時、3日間は外部からの供給なしに食料や生活必需品を賄えることが望ましいとされている。「電力に関しても、ほかの物資と同様、3日間は自治体だけでしのげるように対策してきました。幸いなことに、まだ実際に避難所を開設して、この製品を使うことになった場面はありません。ただ、今回導入したことで、電力の確保という点では前進したと考えています」と中島さん。

この大容量蓄電池の場合、避難所開設時に欠かせないスマートフォンの充電(10W)は1度に約300台、LED照明は1台(180W)約16.6時間の使用が可能。ノートパソコン(25W)なら約120時間、業務用冷凍庫(500W)なら約5時間を目安に使用できるといい、100人程度が使用する場合、3日間は電気を供給できる計算だ。

また、持ち運びができるのも、蓄電池に求められるポイントの1つ。同区のように備えていれば、コロナ禍で新たな課題が増えている避難所だけでなく、地域のイベント会場など平時でもフレキシブルな利活用が期待できそうだ。

コロナ禍というハードルも加わった今後の災害対策について廻さんは、「備蓄と並行して、感染対策やプライバシー保護にも配慮した避難所の環境づくりも進めていかなくてはと感じています」と力を込める。

世田谷区 危機管理部 災害対策課
左:災害対策担当係長
廻 誠次郎(めぐり せいじろう)さん
右:中島 智也(なかじま ともや)さん

非常時の備えはもちろん、様々なシーンで活用できる「D-POWER」の導入メリット

平時の業務に

●野外イベント
●大型冷凍庫の電源

災害時に

●避難所の冷暖房器具の電源
●スマホの複数台充電

選べる容量

規模や用途に合わせて選択

導入実績

●中野区役所…3,000W/48台 ●神戸市役所…2,200W/81台

ニューノーマルの時代に合わせ、充電と明かりに特化した分散型電源保管庫の蓄電池も

同社が新たに提案するのは、超薄型ポータブル電源「YOBBY」やLEDフラッシュライトを収納した防災保管庫の蓄電池。YOBBYは家族やグループごとに配布でき、充電時の密集や接触を防ぎ、プライバシーも守れる。

先着導入10自治体にソーラーパネルをプレゼント!

D-POWERシリーズはリニューアル品を準備中。主な用途に合わせたオプションもございます。“いざというとき”の備えを1台にまとめた、防災保管庫型蓄電池のご相談も承ります。

お問い合わせ

サービス提供元企業:株式会社ヨコモリ電池屋コーポレーション

TEL:03-3378-0156
住所:〒151-0073 東京都渋谷区笹塚3-33-4
E-mail:shinomoto@yd-co.jp

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