ジチタイワークス

埼玉県さいたま市

職員間の業務を“シェア”して時間外勤務を減少!

時間外勤務時間を減らすことは、どの課にとっても重要なテーマ。さいたま市南区役所の支援課は、「シェアボックス」を課内に設けることで、時間外勤務時間の削減に成功しています。さて、その仕組みとは?

※下記はジチタイワークスジチタイワークスVol.6(2019年6月発刊)から抜粋し、記事は取材時のものです。

ひとりで抱え込む前に……。

支援課の業務内容は、障がい者(児)の福祉に関する相談および支援、介護給付費などの支給決定、自立支援医療受給証交付など多岐にわたります。さらに、担当している地区の相談が集中すると、特定の職員に仕事が偏ってしまうこともしばしば。その結果、一人で抱え込み、時間外勤務をしなければ業務が終わらない状況が増えていたのです。

そこで「仕事をみんなで分担(シェア)する」という案が登場。「シェアボックス」と称したレタートレイと依頼票を使った「シェアボックス~ひとりで抱え込まないで~」プロジェクトがスタートしました。10日まで、20日まで、月末までの3パターンの期限に分けたシェアボックスを課内に配置し、「このままでは一人で終わりそうにない」と判断した人が依頼票に仕事内容などを書き込んでシェアボックスに入れます。仕事を早く終えた他の職員はその依頼票を確認し、代わりに処理をするのです。

業務の「見える化」で仕事量の差も解消!

もちろん、これまでも職員間で声かけをし、手があいた職員が他の仕事を手伝う場面は見られました。しかし、口頭での依頼では頼みやすい人に仕事が偏ってしまったり、声をかけづらかったりと、デメリットもあったのです。シェアボックスなら、頼みたい人は誰でも利用できるのでヘルプが出しやすい。


期限ごとにわけることで業務量が一段と見えやすくなった。

さらに、手があいていれば声をかける前に依頼票を見れば良いので誰でも手伝うことができます。また、管理職は各職員の業務量を依頼票から把握できるようになりました。結果、4月当初は職員間の時間外勤務時間数に差がありましたが、導入後の5月、6月は平準化に成功し、上半期では課全体で約51時間の時間外勤務時間削減を達成しています。

課題は、シェアボックスを使おうとする人に偏りが出てしまっている点。今後は「シェアボックスをみんなで活用していこう」といったプラスアルファの声かけが大事だと、担当者は話します。

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