ジチタイワークス

寄贈を希望する自治体を募集!「防災安全合わせガラス」の導入で、避難所となる学校の機能を強化。

災害発生時の“避難所”としての機能も担う学校だが、防災施設という観点で見た場合、現在の設備に課題はないのだろうか。防災リテラシー向上を目的に、寄贈や出張授業といった活動を行う「機能ガラス普及推進協議会」の吹春さんに話を聞いた。

※下記はジチタイワークスINFO.(2021年6月発行)から抜粋し、記事は取材時のものです。
 [提供] 機能ガラス普及推進協議会

全国の学校で停滞している防災設備の見直し作業。

近年における災害の増加や激甚化に伴い、国が定める避難所の約半数を占める学校の重要性が増している。しかし、その多くは、人口が増加した昭和40年代後半から50年代に整備されたものであるため、施設全体の老朽化が進んでおり、防災にまつわる設備においても旧型のままであるケースが目立つという。特に、災害発生時に大きなダメージを受けやすい‘‘窓ガラス“の状況は深刻だ。

「学校のほとんどが、今では防災拠点への設置が推奨されていない『フロートガラス』ゃ『強化ガラス』のままです。とても割れやすいだけでなく、割れた破片も大変危険です」と、吹春さん。学校は、いったん避難所に指定されると、24時間対応で住環境を守る必要に迫られる。そのため、大規模な災害になった場合、現状では対応できない可能性があるという。「そこで注目してもらいたいのが、災害対策の強化を目的に開発された『防災安全合わせガラス』なのです」。

大規模な災害時でも耐えられる性能を備えたガラスの設置を。

防災安全合わせガラスは、2枚のガラスが強力に接着されており、耐貫通性に優れているため、万が一、破損しても破片がほとんど飛び散らない。「地震による揺れや、台風の影響で飛来物が衝突しても、ガラスが砕け散ることはありません。よって、損傷により雨風が全くしのげなくなるといった致命的なダメージを回避するとともに、破片による二次被害を軽減することができます」と語る。

また、経年劣化がほとんどないため、メンテナンス不要なのも強みの1つだとされている。同ガラスの性能は、第三者機関によって認定されている。「これまで、耐貫通性能の基準がなかったため、優良住宅部品を認定する機関「一般財団法人ベターリビング」に策定を依頼し、令和2年に同基準をクリアしました」。

しかし、同年に同協議会が実施した調査では、公立の小・中・高等学校における同ガラスの導入率は、わずか約2.6%。「ガラスは被災してからその重要性に気づくケースが多く、まさか割れるとはと思わなかったという声をよく耳にします。現在設置されているガラスの課題や問題点をどう伝えていけばいいのか、熟慮を重ねました」という。

“寄贈”と“出張授業”を実施し、防災リテラシ一向上を図る。

そこで同協議会では、まずは各ガラスの特性を知ってもらおうと、平成29年から学校や自治体に、窓ガラスの一部を寄贈する取り組みを開始した。平成30年に寄贈を行った宮城県石巻市の市立蛇田中学校では、生徒が実際に様々な種類のガラスを割り、その強度を確認してもらう機会を設けた。生徒たちは皆一様に、その違いの大きさに驚いていたという。

また、「生徒、教職員ともに、防災を改めて考える貴重な機会になった」と、石巻市の市長からは感謝の手紙が届いたという。ほかの寄贈先からも「大規模な台風や地震が来たとしても、安心して避難所に誘導ができるようになった」といった声が寄せられているそうだ。

寄贈先の選定は、希望する自治体から申し込みを受けた後、現在の設置状況を同協議会のスタッフが確認、ヒアリングした上で行っている。また、工事の時期は、協議の上で決定となるが、夏休みなどを利用して行うケースが多いという。

災害はいつ来るか分からない。まちの財政に負担をかけることなく、避難所の機能や防災意識を向上させる機会として、ぜひ検討してみてはどうだろうか。

 

吹春高男(ふきはるたかお)さん

機能ガラス普及推進協議会
事務局長

寄贈を希望する自治体を全国で募集!

募集概要

■申請期間  令和3年9月末日まで
■寄贈ガラス 防災安全合わせガラス
■対象物件  自治体が指定している緊急指定避難場所(公共施設や学校施設)
■遭用条件  寄贈活動の趣旨理解および、寄贈後においても、同ガラスの積極的な活用を目指していただくことが条件となります。
■申請方法 ホームページの特設サイトよりご申請ください。

~大阪市へ寄贈した例~

■寄贈時期 令和2年10月
■寄贈品 防災安全合わせガラス
■寄譜場所 市立今市中学校体育館
■寄贈数 200枚
■寄贈者 機能ガラス普及推進協議会

災害対策を強化した窓ガラスが、多くの住民と生徒の生活を守る。

防災安全合わせガラスとは?

2枚のガラスで合成樹脂製の中間膜をはさみ、熱で圧着して製造する「合わせガラス」。中でも、防災安全合わせガラスは、中間膜を60mil (1.524mm)以上にすることで、より防災機能を強化した製品のみに与えられる名称だ。

一般財団法人ベターリビンク「BL-bs部品」認定

品質や性能に優れていることに加え、防災対策を有する製品として第三者機関に認定されている。

地震や飛来物に強い

大型の飛来物などがガラス面に衝突しても貫通しにくい。人が衝突した場合でも、高いクッション性により安全性を確保する。

二次被害を軽減できる

衝撃を受けても、飛び散らないので二次被害につながりにくく、避難所としての機能を維持できる。

設置数の多い「強化ガラス」との違い

寄贈に関する詳細は、特設サイトまでアクセス!

防災安全合わせガラス寄贈募集ページ
https://www.secure-cloud.jp/sf/1615446331rZjudrEJ

1.「ガラスタウン」で検索!
2. ガラスタウンHPにアクセス!
3.[自治体向け情報]をクリック!

お問い合わせ

サービス提供元企業:機能ガラス普及推進協議会

E-mail:fukiharu@itakyo.or.jp
住所:〒108-0074 東京都港区高輪1-3-13NBF高輪ビル4F
HP:http://www.itakyo.or.jp/

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