ジチタイワークス

地域の“理想の灯”を消すな! 迷走する自治体新電力の突破口を探る

電力自由化で見えた自治体の電力事業への課題

平成2 8 年の電力自由化以来、徐々に浸透しつつある新電力。中でも“自治体新電力”は、地域の未来を創生する魅力的な取り組みであり、参入する事業者にとっても開拓しがいのある肥沃な市場と映るだろう。

この分野について編集部でも自治体や事業者への取材を行ったが、そこでは様々な現場の声が聞こえてきた。迷走と模索を続ける自治体新電力の今をレポートする。

※下記はジチタイワークスVol.10(2020年6月発行)から抜粋し、記事は取材時のものです。
 [提供] 株式会社リミックスポイント

地域の理想の前に立ちはだかる巨大な壁

自治体新電力は、自治体と事業者が合同出資して電力会社を立ち上げ、地域の再生可能エネルギー活用を中心に電力を調達、地域に供給し、その利益を公共事業などで還元するという、エネルギーの地産地消を目標としたものだ。これにより地域が活性化し、新たな雇用も見込めるため、“電気による地域おこし”と言い換えることもできる。現在、自治体新電力を抱える自治体は全国に50ほど存在する。SDGsの観点から見ても理に適っており、クリーンで幸福な地域社会が目に浮かぶ。ただし、自治体新電力も企業であるからには、経営力が求められる。戦略をもって運営していかなければ、健全な利益を出し続けることは難しい。

電力は、購入先による品質の違いがほとんどないため、市場でも入札でも価格が重視される傾向にある。立ち上げたばかりの小規模の自治体新電力にとって、価格競争の中を勝ち残るのは容易ではない。また、自治体新電力が地域に与えるメリットが住民に浸透していないと、新規契約が増えず、収益が伸び悩み、地域還元に手が回らないというジレンマに陥る。結果として徐々に体力が落ち、経営も困難になってしまう。

これまでいくつもの自治体が地域貢献を目指し参入してきたが、前述の例に類した問題を抱えているところも多い。過去には、電気料金を割高にせざるを得なくなり、自治体が事業者へ支払った電気料金は不当だとして、一部市民が訴訟を起こす問題にまで発展したケースもあった。

さらに、経営において時として足かせとなるのが、コンサル会社との関係だ。自治体新電力を立ち上げる際には民間事業者とコンサル契約を結び、アドバイスやサポートを受けるというパターンがよく見られる。立ち上げ当初は公共施設などへの電力供給で右肩上がりだが、それらのターゲットが頭打ちになれば、その後は新規市場を開拓しなければならない。コンサル会社との関係性が十分でないとこの新規開拓がうまく進まず、売上は停滞する。利益が減っていく中でも、高額なコンサルフィーは発生し続けるため、結果として地域への還元が実現できない。

日本版「シュタットベルケ」に求められるものとは

では、自治体新電力は不完全な仕組みなのかというと、決してそうではない。アメリカやイギリスなどの自治体新電力では成功している例がいくつか見られる。中でも日本の自治体の手本として最も適していると思われるのが、ドイツの「シュタットベルケ」だ。シュタットベルケは、ドイツの地方自治体が一部または全てを出資する公社であり、電気やガスなどのインフラをはじめ、交通、通信、福祉など多様な業種でサービスを展開している。事業を通して得た利益は地域の課題解決に還元すると同時に、雇用の確保、節税など様々なメリットをもたらしている。

日本の自治体新電力と比較すると、シュタットベルケは公社といえども企業としてのスキルが高く、地域住民からの支持も厚い。サービスの幅も前述の通り幅広く、ドイツ国内の企業形態の一つとして確立されている。さらに、競争相手とも十分戦える力がある。

一方、日本の自治体新電力はまだ歴史が浅く、企業としてのノウハウや営業力を十分に有していないケースも多い。競争力や地域への訴求力に多くの課題が残されている。つまり、これからの自治体新電力に求められるものは、自立した企業として戦略を練りロードマップを描ける経営力、新規顧客を獲得し続ける営業力、そして地域住民の理解と支持だ。しかし、これらを立ち上げ時から完璧に備えるというのも無理な話だろう。競争相手となる企業には数千億、もしくは数兆単位の巨大資本を持つところもあるのだ。

そこで必要なのが、不足している企業スキルを補うために的確なアドバイスをくれるパートナーだ。新電力というジャンルに関する十分なノウハウを持ち、かつ自治体の課題を理解して共に地域おこしをしてくれる良き相談相手を持つか否かが、自治体新電力の明暗を分ける鍵になるのではないだろうか。もちろん、コンサルフィーが負担にならないということも念頭に置いた上での話だ。

利益を地方創生に直接役立たせることができる自治体新電力、ようやく日本に生まれたこの新たなエネルギーの灯を消してはいけない。そのためにも、前述のような条件を満たしたパートナー探しから始めることが、日本版シュタットベルケを実現するための近道なのかもしれない。

自治体新電力のメリットと課題点


自治体新電力の総合コンサルタント企業

自治体新電力の“自立経営”を 地域のエネルギーに変える!

自治体新電力には様々な課題があるが、正しく経営すれば地域の未来を明るくすることができるはずだ。自治体の活路はどこにあるのか、新電力の「リミックスでんき」を手がけるリミックスポイントの電力責任者・西海 直人さんに聞いた。

外部ノウハウ依存からの脱却へ

リミックスでんきは平成26年に電力事業に参入し、独自の路線で全国にファンを増やしてきた。そうした開拓者の目線から、西海さんは自治体新電力の経営において「重要なのは、人材・情報・提携です」と語る。自治体新電力の現場には、電力事業を熟知した“人材”が不足しており、かつ外部委託への依存でノウハウが蓄積されにくくなる。“情報”の面では、電力市場は常に情報戦であるため、そこが弱いと入札や一般向けの営業で後手にまわってしまう。そして最後の“提携”がそれらを解消すると西海さんは強調する。「電力に関する知見や情報、さらに電源の確保や新規顧客の開拓は、経験豊富なパートナーを見つけるのが近道です。

ただし、ノウハウを自分たちのものにできなければ事業の継続は難しくなります」。実際に西海さんも、捻出した利益が委託企業へのコンサルフィーに消えていく事例を目にしてきたという。

地域住民のための新電力として

電力事業の特徴の一つに、電力の供給(発電量)と需要(消費量)を適正に調整して、常に“同時同量”のバランスをとらなければならない、という点がある。こうした需給管理ノウハウを自治体が自分のものにするために、リミックスポイントは1年計画で職員に徹底して教え込む。また、一般家庭への切り替え営業などもサポート態勢を敷くという。自治体がスキルを身につけたらコンサルは必要なくなるという仕組みだ。

もちろん、自治体新電力では地域を巻き込む活動も行わなければならない。説明会の開催、事業計画の公開、住民向けメニューの開発などを実施し、地域還元の仕組みを理解してもらうことで“私たちのまちの新電力”という実感が生まれる。これは一般家庭の電力切り替えを進める布石にもなり、リミックスポイントもこの点を重要視していると西海さんは胸を張る。

「私たちが自治体新電力を立ち上げる際には、地域のビジョンを鑑みたロードマップの作成を行い、それに沿って地域住民へアプローチし、当事者意
識を持ってもらいます。その上で電力切り替えの誘導を行い、収益確保と地域還元のプランを進めます」。

自立を後押しするパートナー

同社が目指しているのは、“自立した組織を作るパートナー”だ。狙いはコンサルフィーではなく、自治体が電力会社の経営ノウハウを学び、それを実行すること。そして収益がまちのインフラ整備や防災・減災の創出に活用され、雇用拡大につながるというゴールにある。それらのまちづくりが成功した後に、リミックスポイントが新たなパートナーシップを組めたらいい、と西海さんは語る。

「自治体新電力を持続可能にするために必要なのは、地域の未来に向かって二人三脚できるパートナーです。我々も、自治体様と理想を共有しつつ新しい価値を創り出していきたいと考えています」。電力事業を通して地域の未来を見据えるマインドこそが、自治体新電力に今求められているものなのかもしれない。

リミックスポイント 社長室 部長 西海 直人さん

地域の理想を共に実現する自治体新電力の強力なパートナー

全国800のパートナー企業を持つ新電力「リミックスでんき」。運営母体の東証二部上場企業「リミックスポイント」が、民間で蓄積したノウハウを自治体と地域に還元すべく、自治体新電力へのサービス展開を開始。業界に風穴を開ける!

安価かつ柔軟な提案が可能!

リミックスポイントは、自治体新電力による地域おこしをサポートする。電気事業が軌道に乗り、地域が活性化した後の利益を考えているため、立ち上げサポートのサービスは安価で提供している。まずは自治体新電力の自立を総合的に支援するため、大手電力会社にも劣らないノウハウを提供し、経営の基盤づくりを行う。

地域でお金がまわる仕組みに

エネルギー関連事業としてESG(環境・社会・企業統治)に関わる課題の解決に向けた活動を展開しており、省エネ関連部門も有している。これらの企業スキルをもとにインフラ整備の際にも継続した自治体サポートが可能。電力で得た収益は、地域課題の解決や住民サービスなど地域の活性化に向けた事業に充て、住民の満足度の向上を図る。自治体新電力の立ち上げから運営までのステップ

自治体新電力の立ち上げから運営までのステップ

地域電力の開拓者を育てます!

単に自治体新電力を立ち上げて終わりではなく、持続可能な事業として、競争にも負けない企業として経営できるよう、自治体様自身がノウハウを学ぶことが大切です。収益をきちんと出し、それを地域に還元できるよう、未来を見据えたアドバイスをいたします。何でもお気軽にご相談ください。

お問い合わせ

株式会社リミックスポイント

TEL:03-6303-0328
Email:nishiumi@remixpoint.co.jp
担当:西海
直通電話:080-3344-4133
住所:〒106-6236 東京都港区六本木3-2-1 住友不動産六本木グランドタワー36F

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