ジチタイワークス

東京都足立区

区独自の問診で不安を見逃さず、妊娠早期から支援の充実を図る。

※下記はジチタイワークスVol.40(2025年10月発行)から抜粋し、記事は取材時のものです。

足立区は、「あだちスマイルママ&エンジェルプロジェクト」を平成28年度に立ち上げ、妊娠期からの切れ目ない支援にいち早く取り組んできた。支援が必要な妊婦を把握し、早期から母子保健コーディネーターがサポート。個別のケアプランを作成しているという。

まずは妊娠届の提出時に、妊婦へ保健師・助産師が「スマイルママ面接」を実施。そこでは、東京医科歯科大学(現:東京科学大学)と連携して構築した、独自の問診項目を用いている。記入された内容に沿って心身の健康状態を確認し、妊娠や出産への受け止め方や心配事など、相手に寄り添いながら丁寧に聞き取りを実施。また、妊娠や出産に関わる制度や子育てサービスなど、先々を見据えた情報の提供も行っている。

さらに、その問診結果をもとに継続的な支援が必要かどうかを検討。支援が必要な妊婦には、電話や面接、訪問により状況を把握するそうだ。保健師との信頼関係を築いた上で、関係機関に確実につないでいる。その後も、継続的な支援ができるような見守り体制を構築しているという。面接の中で“安心した”と表情が和らぐ妊婦もいるそうだ。個別性が高い妊娠・出産・子育て。「妊娠中から相談に乗ることで、産後も困ったときに頼りやすくなり、支援の場も広がると感じています」と三品さんは語る。

妊娠中の身体の変化や食事のポイントなどの情報を提供している。

足立区
衛生部 保健予防課
三品 貞治(みしな さだはる)さん

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