ジチタイワークス

兵庫県丹波市

避難所に必要なのは“快適性”だった!命を守る段ボールベッド(暖段はこベッド)

平成23(2011)年度に備蓄用段ボールベッド100台を購入した兵庫県丹波市。その後起こった土砂災害において、段ボールベッドは避難所生活の快適性に大きく寄与したという。導入のきっかけは何だったのか。
※下記はジチタイワークスVol.4(2019年1月発刊)から抜粋し、記事は取材時のものです。
[提供]Jパックス株式会社

平成23(2011)年9月、丹波市に台風が近づいていた。徐々に強くなる雨風。暴風警報が発表され、やがて大雨警報、土砂災害警戒情報も発表された。降り続ける雨に地盤がゆるみ、土砂崩れが起きる危険性があったのだ。しかし、避難所として開放した体育館に、地域の住民が来ない。災害に備えて避難してほしいのに、避難所には来てもらえなかった。

理由は「ぐっすり寝られないから」。同じく避難所として利用された公民館には和室があり、床より一段高いところで寝ることができた。一方で体育館には何もない。災害時のニュースでよく見るようなビニールシートに毛布。寝るにも快適とはほど遠い環境だった。加えて、見知らぬ人と隣り合わせで眠らなければならない。「そんな環境なら、家にいたほうがいい」と考える人が多かったのだ。

安心して寝てもらうために段ボールベッドを備蓄

避難所に快適性が必要だ。そう考えた当時の丹波市防災対策室は、ニュースで見た段ボールベッドの導入を考える。同年3月に起きた東日本大震災の、避難所となった体育館で使われていたものだ。年度内ではあったが、安価だったのですぐに100台を購入し、6地域に分けて備蓄。翌年度に段ボールベッドを提供するセッツカートン株式会社(Jパックス協力会社)と防災協定を結んでいる。

備えはすぐに役立った。平成26年(2014)年8月に、市島地域で土砂災害が発生したのだ。家屋の全壊が18棟、半壊が48棟。避難所の和室だけでは、避難者を収容できない。備蓄していた段ボールベッドを職員2人で20台組み立て、会議室に設置した。「土砂災害が起こって1カ月くらいは断続的に大雨警報が発表され、そのたびに住民が避難してきていました。『避難所には段ボールベッドがあるから安心』との声を聞いています」と梅垣さん。快適さが自主的な避難につながったのだ。


丹波市くらしの安全課 防災係 主幹 梅垣耕平さん

避難所が過ごしやすくなれば自発的な避難が増える

丹波市では平成30(2018)年に介護事業所で避難訓練を実施した。その際、事業所の職員が段ボールベッドを組み立て、寝心地をアルミベッドと比較したという。布張りのアルミベッドは加重で沈むため、変形しづらい段ボールベッドが起き上がりやすいと高評価だった。少しずつ、段ボールベッドの存在が浸透してきている。「人は、目の前に災害が迫らないと避難しないものです。ただ、いざその時になって避難しようとすると危険が伴います。安全なうちに避難してほしいと考えると、空調やトイレ、ベッドなど、避難所が安心・快適な場所であることが重要なのです」(梅垣さん)。

避難所・避難生活学会で推奨経済産業省プッシュ型支援品300以上の市町村・都道府県と協定実績※
※業界団体に設計図を提供。業界全体の実績

広い体育館に、ビニールシートを敷き、毛布で雑魚寝――避難所の風景が86年間も変わっていない日本の現状を変えるべく、Jパックスが提案した「暖段はこベッド」。災害後の避難所運営もフォローし、災害関連死をゼロにする試みがスタートしている。


86年間、全く変わらない避難所の風景

暖段はこベッドが避難所の生活を変える!


暖段はこベッドを活用した避難所の風景

モノだけでなく、避難所運営のノウハウも提供(段ボールベッド提供まで)

1、地方自治体とJパックスで防災協定を結ぶ

善意の同業者に暖段はこベッドの設計図を無償公開。防災協定を結んだ自治体に有事があれば、72時間以内にベッドを届ける。

2、地方自治体が事前に購入し備蓄する

住民や子供達への防災教育や訓練用に、また有事の際に要配慮者に優先的に使ってもらうために、各指定避難所に少量の分散備蓄を推奨。

3、避難所づくりのノウハウも提供

国内外350箇所以上の避難所を訪問した経験を生かし、避難所づくりのノウハウも提供。ベッドの設営だけでなく男性や女性、高齢者それぞれが使いやすい空間づくり、エコノミー症候群を防ぐのに効果的な共有スペースづくりをフォローする。

暖段はこベッドのメリット

◯低コストで大量生産できる
◯72時間以内に供給可能
◯均等荷重で7tに耐える
◯段ボール会社は約3000社、99%の会社で生産できる
◯5年以上使うことが可能で、リサイクルもできる

Jパックス担当者から

被災して精神的なダメージを受けている被災者に肉体的なダメージを与えているのが今までの避難所です。家族を失い、家や財産もなくなって絶望している時に、床に寝るのかベッドで寝るのかで心のあり方が大きく変わります。もう、災害関連死を一人も出さない、強い決意で暖段はこベッドを広めていきます。


避難所・避難生活学会理事、Jパックス株式会社代表取締役 水谷嘉浩さん

お問い合わせ

Jパックス株式会社

TEL:072-923-1388
住所:〒581-0063 大阪府八尾市太子堂2-5-38
Email:mizutani@jpacks.co.jp

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