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静岡県御前崎市

公開日:2024-06-25

人が操作するアバターで、窓口業務をスムーズに電子化する。

住民生活
読了まで:4分
人が操作するアバターで、窓口業務をスムーズに電子化する。

全国の自治体が窓口業務のデジタル化を探る中、静岡県御前崎市は令和6年4月からアバターによる総合受付窓口を常設した。生成AIによる自動応対ではなく、人間が操作する仕組みを採用することで、自治体の信頼性維持と省人化の両立を目指したという。担当者に聞いた。

※所属およびインタビュー内容は、取材当時のものです。

Interviewee

静岡県御前崎市 デジタル推進課の片渕さん、総務課の伊村さん
静岡県御前崎市
右:総務部デジタル推進課 課長補佐 片渕 孝通(かたふち たかみち)さん
左:総務部総務課 主任 伊村 潤也(いむら じゅんや)さん

自治体の信頼性を守りながら、窓口の省人化を実現する。

「引っ越してきたんですけど住民票を移すにはどうしたらいいですか?」
「手続きは市民課で行っていただくことになりますので、右手の方に進んでください」

御前崎市役所の正面玄関を入ってすぐ、総合案内所の窓口で対応にあたるのは職員ではなく、50インチのモニター画面だ。アニメ風のキャラクターが、来庁者の問いかけに電子化された音声で答える。

見た目は架空のキャラクターだが、実際の応答は離れた場所にいるスタッフが担当している。その体の動きをモーションキャプチャーで捉え、声をボイスチェンジャーで加工して、画面上のアバターを通して受け答えする仕組みだ。

窓口業務の省人化のため、生成AIの活用も一部自治体で始まっているが、「人が操作することで、来庁者一人ひとりに沿った細かな対応ができます。市民サービスの水準を維持しつつ、業務を効率化する意味でアバターが選ばれました」と伊村さんは説明する。「限られた職員の数でニーズに対応できるのが大きなポイントです」。

片渕さんも「住民が自治体に求める信頼性というのはすごく高い。正確性はしっかり確保していかなきゃならない」と口を揃える。

自動応対ではないのでスタッフが必要だが、市役所から約8km離れた御前崎支所の窓口と兼任させることで、窓口の要員を1人削減した。将来的には導入範囲を広げることで、さらなる省人化の効果を期待する。

短期間で導入が可能、多様な働き方も確保へ。

導入のきっかけは、市民課や税務課などの窓口業務の外部委託を受注した企業からの提案だった。

同市は令和3年にデジタル・トランスフォーメーション(DX)推進計画を策定。“便利で、やさしく、利用しやすい行政サービスの実現”とともに、市役所業務の効率化を目指している。アバターもそのツールの一つとして、期待されている。

導入まで準備期間は限られていたが、生成AIと異なり、自動応対のためのデータは必要ない。2カ月程度で導入が可能で、操作方法も1日あればひと通り習得できるという。同市の場合も令和6年1月中旬から準備を開始し、3月中旬までに整備を終えて、新年度の導入を実現した。

市役所のデジタル化、省人化とともに、多様な働き方を提供する意味もある。

▲アバターの「中の人」はPCを通して来庁者に対応する。声やキャラクターは好みで変更できるという。

窓口での勤務となれば市役所への登庁が必須だが、アバター操作であれば、例えば身体的な障害で通勤が困難な場合でも自宅で対応できる。育児や介護などとの両立も容易だ。

現在は担当スタッフが市役所の庁舎内で操作しているが、「在宅でしか勤務できない方への働く場の提供にもつながります。先を見据えた中で、いわゆるダイバーシティのツールにもなっていくと感じています」と片渕さんは話す。

市民にとっての“デジタル市役所”の入口に。

4月1日の導入から約2カ月。これまでのところ来庁者の1割強が、従来の窓口からアバターでの受付に移行しているという。

「人が対応しているという安心感があるので、高齢者にも抵抗なく利用していただけている」と伊村さん。

当初は戸惑う来庁者も多く、実際に操作を担当しているスタッフによると「画面の前できょろきょろされる方や、モニターの裏に職員がいるんじゃないかとのぞき込む方もいた」そうだが、スタッフが画面から積極的に声をかけるなどの工夫で利用を促しているという。

さらなる省人化への期待に加え、「従来は人を置けなかった場所でも、モニターを置くだけである意味で有人化することができる。道の駅での観光案内などに活用できるかもしれない。広げられれば展開していきたい」と片渕さん。

今回は見送った生成AIも、技術が成熟すれば導入を検討するという。「行政サービスは正確性を確保しなければならないので見極めている状況。精度の向上を見極めながら、いずれは活用していきたい」。

アバター窓口には、市民にとってのデジタル市役所への入口としての意味もあるようだ。

「地方だと先端のデジタル技術に触れる機会がどうしても少ない。デジタルが苦手な方への向き合い方も考えていかなければならない。今回、住民の方が体感できる場所ができたことで、一歩前に進めたのかなとは感じます」と片渕さんは手ごたえを語った。

▲来庁者に対応するアバターの総合案内所。市民から「華やかでいいね」との声も聞かれるという。

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