移住・定住施策はどんな自治体でも課題になっています。その解決の糸口がわからない自治体も多い。
不動産に限らずさまざまな領域でリノベーションにチャレンジする株式会社リビタ。彼らが手がけるシェアスペースやそこを拠点に展開されるコンテンツは、地域活性化を目指す自治体に活用されています。
※下記はジチタイワークスVol.3(2018年10月発刊)から抜粋し、記事は取材時のものです。
[提供] 株式会社リビタ
新領域でのリノベーションに取り組むリビタのシェアスペース活用で移住・定住人口増加を目指す
リビタはリノベーションで暮らしとコミュニティをデザインする集団です。首都圏を中心に、シェア型賃貸住宅や分譲マンション1棟のリノベーションのほか、商業施設や公共施設、シェアスペース、ホテルなどのリノベーションも手がけています。
リビタの特徴は、リノベーション後の運営も実施していることです。19棟1229室あるシェア型賃貸住宅の運営をはじめ、地方で展開するホテル、「働く」「学ぶ」「遊ぶ」場としてさまざまなシェアスペースの運営も展開しています。
近年は、それらで培った「コンテンツ企画・運営」「集客・プロモーション企画」「コミュニケーションマネジメント」のノウハウを活かし、地域の場を基点に街やその地域のプレイヤー・企業と連携し、地域活性化へとつなげていく幅広い事業を進めています。
彼らはリノベーションを「今ある価値を見直して再整理し、時代やニーズに合った形に整えること」と定義。不動産を取り巻く地域の資源や文化・伝統、コミュニティなど幅広い領域でのリノベーションに挑戦しています。「移住・定住」という分野での取り組みが、今、多くの自治体に活用されているのです。
リビタだから実現できるニーズを満たす多彩なコンテンツ
1.交流人口を増やす
首都圏の拠点を活用し、様々な形でPR
神田・大手町駅が最寄駅のシェア型複合施設「the C」は東京駅からも近く、地方自治体の東京事務所として活用されています。また、「theC」「BUKATSUDO」は地方の移住相談窓口として利用されるほか、様々な形で地域の資源を活かしたイベント開催の場にもなっています。
2.関係人口を増やす
地域との継続的な関係をつくる
「BUKATSUDO」では多様なテーマの講座や部活を展開。地方を訪れる合宿を企画し、人を送客しています。地元企業の課題解決や新たな製品・サービス案をクリエイターや住民と考える「メーカーズキャラバン」(東京都日野市)や「ifdesign project」(茨城県)も実施。
3.定住人口を増やす
地域に働く場をつくる
地方創生の一環として、コワーキングスペースなどの働く場づくりを求める自治体は多いものです。リビタは、これまでの働く場づくり・運営の実体験を通して、その地域に合った働く場づくりの企画・運営のお手伝いができます。
交流人口:まちに行ったことがある人、地域のイメージを持つ人
関係人口:定期的にまちに訪れる人、家族や友人・知人が住んでいる人
定住人口:そのまちに住んでいる人、まちで働く人
リビタの強み
BUKATSUDOやthe Cで開催される講座やイベントへの参加者は興味関心が幅広く、また、同施設で働いている方々の中には場所を選ばずに働ける人が多くいます。地方との交流や移住を考えるのは、積極性があり好奇心の強い人物やどこでも働けるような人材。そんな自治体が求める人物像とのネットワークがあるのがリビタの強みです。
また、東京事務所や移住相談窓口を開設することで、リビタやオフィス入居者様と一緒に新しいプロジェクトが生まれる可能性もあります。地域のニーズに合わせてさまざまな取り組みのお手伝いができればと思っています。
株式会社リビタ 増田亜斗夢さん
つながったネットワークは想像以上でした(長野県飯田市)
ほしい人材へのアプローチが可能に
全国的に地方移住をテーマにしたプロモーション活動が盛り上がっていますが、飯田市ではもっと信頼と共感によって関係性を築く場をつくりたいと考えていました。the Cを知ったのはそのときです。リビタがつくる場づくりは、私たちが求めていたものでした。早速、全国の個人や企業と飯田市の関係性を築く「Round Table IIDA」を企画して、飯田市の生産者とthe Cの入居者や企業と食事を通じてつながるランチ会や、飯田市長と都内のクリエイターが白熱した議論を交わすワークショップを実施しました。幅広いコンテンツと強力なネットワークを持つリビタとの連携によって、未来志向と当事者意識を持って関わってくれる人材へのアプローチが可能になったのです。
リビタとの取り組みで、首都圏に住む人、他自治体、シェアスペース利用者と思った以上のネットワークが構築できました。ほしい人材へのアプローチもできる。リビタがつくる場づくりで、立場や地域を超えて、人と人が繋がり、移住や観光にも繋がっているのです。
飯田市総合政策部 IIDAブランド推進課 湯澤 英俊さん
直接触れ合うことで地域と人との縁結びを(茨城県結城市)
結城市への訪問者が増加
以前のPR活動は、パンフレットをつくってカウンターに置いているだけ。相談者も来ません。縁もゆかりもないところに移住するのはレアケースだったのです。そこでまずは交流人口づくりからだと考え、平成29(2017)年8月から「BUKATSUDO」と「the C」に移住相談窓口を設けました。パンフレットやリビタが作成したポスターを置き、イベントを開催しています。
例えば結城市の祭り「結い市」にリビタ施設の利用者を招く「おとなの修学旅行」の開催や結城の地酒を飲み比べる日本酒講座の開講です。他にもBUKATSUDOで毎月実施しているカメラ講座の出張版を結城市で開催。254人が登録するFacebookのグループページにその様子を参加者が投稿すると、グループメンバーが何人もプライベートで結城市を訪れたのです。平成29(2017)年はリビタの講座と絡めた送客は86人。結城市に注目が集まり、手応えを感じています。
結城市企画政策課 政策推進係 鈴木 真琴さん
お問い合わせ
サービス提供元企業:株式会社リビタ
ジチタイ職員様用ダイヤル:03-5656-0092(平日9:20~18:00)
住所:東京都目黒区三田1-12-23 MT2ビル(受付1F)
担当部署:資産活用事業本部 地域連携事業部
担当者:増田
■シェア型複合施設「the C」
東京都千代田区内神田1-15-10
http://www.the-c.tokyo/
JR各線「神田」駅 西口まで徒歩7分、東京メトロ各線「大手町」駅 C1出口まで徒歩8分
■街のシェアスペース「BUKATSUDO」
神奈川県横浜市西区みなとみらい2-2-1 ランドマークプラザ地下1F
http://bukatsu-do.jp/
みなとみらい線「みなとみらい」駅徒歩3分、JR市営地下鉄「桜木町」駅徒歩5分