ジチタイワークス

福井県

県と市町が連携してDX人材の育成を進め、職員の実践力を磨く。

デジタル戦力を増やすDX人材育成サービス

全職員にDX人材育成プログラムを展開し、DX推進力の底上げを進めている福井県。現在はその裾野を広げ、県内の市町職員にも、学びの場を提供しているという。知識習得だけでなく行動につなげる、その研修内容とは。

※下記はジチタイワークスVol.29(2023年12月発行)から抜粋し、記事は取材時のものです。
[提供]株式会社ジョイゾー

地方ならではの課題解決に向け、人材育成の機会を市町に共有。

令和3年度に「福井県DX推進プログラム」を策定し、令和4年度には「福井県職員デジタル人材育成方針」の策定に向けて準備を進めていた同県。そんな中、県庁職員の業務改善スキル習得を目指し、「ジョイゾー」が提供するDX人材育成研修「J Camp(ジェイキャンプ)」を実施したという。

この研修が非常に手応えのあるものだったと、河合さんは語る。「DXの基礎を学ぶだけでなく、課題抽出や業務改善をロールプレイングで体験でき、とても実践的な研修だと感じました」。そこで令和5年度は、県内の市町にも広めていくことを検討したという。「地方は都市部に比べ、デジタル化に向けたリソースが圧倒的に不足しています。県内の連携を強化しながら、地域全体を底上げする必要があると考えました」。

市町とはすでに、県のDX推進アドバイザーによる相談受付や、電子申請・施設予約・調達システムの共同利用などを進めていた。市町からは、“業務改善をどう進めたらいいのか分からない”という悩みが多く寄せられていたそうだ。そこで、実際にノーコードツールなどに触れて課題解決を図る体験をしてもらおうと、J Campを含めた新たな研修を企画。県内17の市町に声をかけて参加者を募り、令和5年8月に、市町職員向けの体験型研修が始まった。

ハンズオン研修と現実に即したロープレで、実践力をアップ!

同研修は、DX推進アドバイザーによる座学と、各市町が抱える業務課題を出し合う課題解決ワークショップから始まった。続いて開催されたJ Campでは、ノーコードツールを使ったシステム開発体験の後に、グループでのロールプレイングを行う、という流れだ。その中でもロールプレイングには特別な意義を感じるという。

「チームでの役割分担や協働の方法を学びつつ、デジタルツールのつくり手と使い手、双方の視点で考える経験になります。それが最終的に、デジタルによる業務改善の実践に結実するのです。昨年の県庁職員向けJ Camp後には、実際に職員が業務改善に挑戦し、ペーパーレスや業務時間の短縮につながりました」。

その後、業務改善に向けて実際にシステムをつくるハッカソンの実施で幕を閉じた同研修。参加した市町の職員からは、“DXを漠然と捉えていたが、改めて取り組み方を学べた” “チームで改善策を話し合いながらシステムをつくる経験は非常に有意義だった”といった声が上がっているという。

県と市町の人材育成スクラムで“みずから変える”力を伸ばす。

同時期に県庁職員向けのJ Campも実施され、令和5年度は合わせて約40人が受講。これらの終了後すぐ業務改善に着手した職員もあらわれているそうで、「例えば、農業土木の分野で情報共有システムをつくった職員がいます。このような話を聞くと、うれしいですね」。こうして目に見える成果が出ている理由については、「私たちのDX推進スローガンである“みずから変えるみんなで変える”と、プログラム内容が重なります。だからこそ、成果に直結しているのでしょう」と分析する。

着実に歩みを進め、地域に実りをもたらしつつある同県の取り組み。河合さんは、「研修は受けた後がスタートライン。学びをもち帰り、行動を起こすことが大切です」と力を込める。職員が自ら変革を進める動きと、市町と県とが足並みを揃えていくこと、その両方が大切だとしつつ、今後の展望を次のように語ってくれた。

「テクノロジーはさらに進化を続けますが、地方もそのスピードに対応しながら、サービスの質も担保しなくてはなりません。今後も各市町のアクションを後押しし、県全体で一丸となってDX人材育成を進めていきます」。

令和4年のJ Camp受講レポートとその後の業務改善を詳しく紹介!

福井県
未来創造部 DX推進課
主査 河合 義文(かわい よしふみ)さん

DX人材を育てる4日間の集中講座とは?

業務改善の考え方、データベース知識、対話力など、多面的な育成内容を凝縮。DXに必要な“スキル”と“体験”を身に付ける。

J Campのカリキュラム

DAY1:DXの目的や意義を学び心構えを養う座学

まずはDXの定義・社会の現状を再確認し、基本的な考え方を習得。データベースの基礎知識を学び、DX人材の土台を築く。

受講者VOICE 意識改革から始まったので、“人材研修”なのだと実感。ワクワクしました。

 

DAY2:初日の内容を深化し定着させる座学

使いやすいデータベースの構築手法を学ぶ。同時に、顧客目線や、失敗を恐れないといった改善マインドを理解する。

受講者VOICE データベースの正規化や整理法などの基礎知識が、実践で役に立ちました。

※福井県では、全プログラムを2~3日間に調整して実施

 

DAY3・4:実践に向けた疑似体験を重ねるロールプレイング

ロールプレイングの役割分担

受講者VOICE 成功・失敗を踏まえて、みんなでやり方を見直していく。リアルな体験ができました。

 

役割を交代する意味とは?

与えられた役割における伝え方を試行錯誤することで、問題解決能力が磨かれる。異なる立場への当事者意識も芽生え、協働というDXの本質が習得できる。

お問い合わせ

サービス提供元企業:株式会社ジョイゾー

TEL:03-6458-4701
E-mail:info@joyzo.co.jp
東京都江東区東陽4-10-4
東陽町SHビル7F

お問い合わせ・詳細はこちら

メールで問い合わせる

※は必須項目です
記事タイトル
自治体名
部署・役職名
お名前
電話番号
メールアドレス
ご相談内容

ご入力いただきました個人情報は、ジチタイワークス事務局がお預かりし、サービス提供元企業へ共有いたします。
ジチタイワークス事務局は、プライバシー・ポリシーに則り、個人情報を利用いたします。

上記に同意しました

このページをシェアする
  1. TOP
  2. 県と市町が連携してDX人材の育成を進め、職員の実践力を磨く。