庁舎や公共施設で、何気なく使っている照明。新規導入や更新、大規模修繕などで購入する際には製品の価格に目がいきがちだが、選び方によって運用コストの大幅な低減や、快適な環境づくりにつなげることができる。とはいえ、市場にあふれる数多くの製品からベストな選択をするのは容易ではないだろう。今回は、多様なLED製品を手がけ、自治体での導入実績も多いパナソニックの担当者に、室内照明を選ぶ際のポイントを教えてもらった。
※所属およびインタビュー内容は、取材当時のものです
[提供] パナソニック株式会社 エレクトリックワークス社
Interview
田村 嘉彬(たむら よしあき)さん
パナソニック株式会社 エレクトリックワークス社
ライティング事業部 プロフェッショナルライティングBU 営業企画部 施設防災営業企画課
照明選びはランニングコストの低減とスピーディな導入がポイント!
政府が掲げる“2030年までにLEDなどの高効率照明をストックで100%普及へ”という目標に向け、各自治体でも従来型の照明からLEDへの転換が進んでいる。
そもそもLEDは、消費電力が少ない、寿命が長い、点灯時にすぐ明るくなる、などのメリットが多いため、“照明を選ぶ際にはLED”というのは今や当たり前という時代になった。
しかし、メリットが多いとはいっても万能ではない。蛍光灯からの改修でLED照明を導入した後に不満の声が上がることもあると、田村さんは語る。
「代表的なものが『明るすぎる』『まぶしい』といった声です。明るさの感じ方には個人差があり、明るい環境を好む人もいれば、まぶしいのが苦手な人もいます。フロアの明るさが均一だと、どうしても不満が出てしまうのです」。
また、導入前の段階でもいくつかのハードルがあると田村さんは指摘する。
「最も大きいのはコスト面の問題です。照明器具の変更を検討される方にとっては、数量が多ければ多いほどコストがかかるため、できるだけ抑えたいという声をいただきます。そこで解決策の一つとしては、消費電力を下げることでランニングコストを低減し、トータルコストをいかに抑えるかが重要となってきます」。
さらに、蛍光灯からリニューアルをする際は、商品の選定や、配置などを考える設計に手間がかかることもあり、職員の人手不足に悩む自治体にとってはそこがネックになることも多い。
なんとか作業を終えても、その後に入札を行い、工事の施工期間を経て、設置が完了するまでに1~2年かかってしまう例もあるという。
こうした課題に対して同社が提供しているのが、一体型LEDベースライト“iDシリーズ”の商品「ウィズリモ」だ。
個々の照明をリモコンで調整しこまめな節電から大きな節約を生む。
ウィズリモとは、信号線工事や初期設定が不要で、リモコンで明るさ調整ができるベースライトのこと。その最大の特徴は、1台単位で明るさ調整が可能な点だ。
「家庭用のLEDシーリングライトのように、個別に照明のオン・オフや明るさ調整ができます。例えば、明るすぎるのが苦手な人がいる場所だけ明るさを落としたり、在宅勤務で一部だけ人がいないなど、照明が不要な場所があればそこだけ照明を落としたりすることも可能です」。この自由度が大切なのだと田村さんは力を込める。
また、前述のコストに関する懸念についても、照明の明るさを環境や個人に合わせて調整することで、電気代を大きく節約できるという。
「当社の試算では、ウィズリモを54台設置し70%で調光した場合だと、従来の蛍光灯と比較して電気代は約3分の1になり、年間19万円ほどが節約できます(下図参照)。使い方によって違いは出ますが、基本的には照明の電気代は調光率に比例して下がるので、細かな設定とオン・オフの使い分けで大幅な電気代節約も期待できます」。
もちろん、従来の照明でも明度の調整が可能なものはあったが、フロア全体を暗くする、あるいは点灯の間引きをするといったものが中心で、こうした方法では細かい設定をすることが難しかった。
これに対し、個別に調整が可能になれば、庁舎など建屋全体の消費電力節減と、職員それぞれに合った明るさの職場環境をつくることができる。
「実は、このように一台ずつ明るさ調整が可能なオフィス用の照明器具があること自体、あまり知られていなかったのです。また、商品を説明すると“高価なのでは”という懸念を示されることもありますが、通常のLED照明に近いところまで価格を抑えており、選びやすい設定です」。
さらに、調光用のリモコン一つでフロアの全照明に対応するので、使いやすい台数を適宜配置すれば良く、これも価格を抑えることに貢献しているという。
「リモコン自体の操作も簡単で、赤外線角度を縦横10度に絞って指向性を高めているので、ねらった照明の明るさをしっかり調整できます」。
快適・省エネ・コスト減で職場に“心の豊かさ”を生む。
こうした“一台ずつ明るさ調整ができる”機能は、工事面でも大きなメリットがあるという。
まず、導入前の段階では最大の明るさだけを考えておけば後で個別調整ができるため、室内各所での明るさを考えるような細かい設計工程が不要な点だ。
また、壁面に設置する調光用のコントローラーや照明に接続する信号線も必要なく、初期設定・チャネル設定・ペアリングなどの難しい初期設定も不要。
信号線工事やライトコントローラーが必要な器具と比べると、ウィズリモは照明器具本体の交換だけで完了するため、工事は短工期で済み、設置のスピードも早いという。
「庁舎はもちろん、学校の長期休暇中に工事を完了させる必要がある、といった場面でも喜ばれています。また、工期短縮だけでなく工事費も抑えることができるので、これもトータルコストの低減につながるのです」。
エコへの取り組みや、コストの抑制が必要なことに加え、電気代の高騰がいつまた起きるか分からない昨今。
節電の効率を上げ、それを継続した取り組みとするためにウィズリモは大きく貢献してくれそうだ。
「社会において在宅勤務が定着している中、官民問わずオフィスのムダは省いた方がいい。その方法として電気代の節約はすぐに実行でき、継続すればするほどメリットも大きくなるので、早めに取り組むことがオススメです」と田村さんはアドバイスする。
同社が掲げている“心の豊かさとエコの両立”というミッションの通り、明かりを通じて快適な職場環境をつくり、省エネへの取り組みも日常の営みとすることが、働きやすさ=心の豊かさを生むことにつながるのかもしれない。
- ウィズリモの3つの強み -
(1)自由な明るさ調整で職場の快適性を向上
業務内容や職員の好みに合わせて照明器具を個別に調光でき、快適な職場環境をつくる。リモコン操作も簡単で誰でもすぐに使える。
(2)調光した分の省エネとコストカット効果
電力消費が低いというLEDの特性に加え、明るさの調整や不要な部分をオフにすることでさらに省エネに貢献。電気代も安くなる。
(3)短工期・省施工でスピーディな設置
調光が可能になることで照明設計にかかる職員の負担を軽減。信号線などの工事も不要なため、施工期間・施工コストも低減できる。
動画で解説!ウィズリモとは
短工期・省施工で、リモコンですぐに明るさ調整(節電)ができるウィズリモの紹介動画です。
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