災害時の安全な行動に必要な懐中電灯。しかし、電池切れや、落下・衝撃など予期せぬ事態で、点灯しないこともあるだろう。川口市では電池・電球が不要かつ長寿命の懐中電灯を、非常時の作業用照明として備えているという。
※下記はジチタイワークスVol.26(2023年6月発行)から抜粋し、記事は取材時のものです。
[提供]大作商事株式会社
真夜中でも安全な避難のためにまずは“明かり”を備える。
災害は、いついかなる状況下で発生するか分からない。もし、地震や台風などにより、真夜中に停電が起こった場合、明かりのない状態で行動するのは非常に危険だ。東日本大震災に関する市民アンケートによると、震災前に備えていた物の第1位が、懐中電灯・ろうそくで、そのうち9割以上が“役に立った”と回答。今後備えたい物としても上位に挙がっている※1。
同市では、避難所にある防災倉庫内に、資機材や食料などの物資を備蓄していたものの、懐中電灯など照明器具の備えはなかったという。「倉庫自体に照明設備もなかったので、物資を整理する際、雨が降っていると日中でも日が当たらず、見えづらいことがありました。夜はさらに暗くなるため、作業がしにくくなります。災害時は夜間に物資を搬出することも想定されるため、適した照明器具を探す必要があったんです」と財部さんは話す。
電池式の懐中電灯であれば電池の備えも必須だが、万が一、点灯しなかった場合、特に発災時だと品切れで替えの電池が手に入りにくいことも想定しなければならない。いくつか候補がある中で目に留まったのが、「大作商事」が提供する磁気発電式LEDライト「ナイトスターJP」だった。
※1 平成24年3月 仙台市「東日本大震災に関する市民アンケート調査」より
電池・電球不要の懐中電灯でいつでも使える安心感を。
購入の検討にあたっては、電池の液漏れや自然放電など、管理上の問題が懸念に挙がっていたという。「その点、このライトは磁気発電式のため電池や電球が必要ありません。本体を振るだけで発電・点灯することに魅力を感じました」。同製品は、磁石の往復で電流を発生させ、エネルギー効率が良いとされるLEDで光に変換する。その光がリフレクタ※2およびレンズで照射される仕組みだ。さらに、長期間放置しても劣化しない※3蓄電装置を使用。光が弱まった場合は、振れば何度でも発電・点灯するため、肝心なときに使えない事態を防げるという。
また、本体は耐衝撃性に優れるとされるポリカーボネート製。水などに浸かってもさびにくく、酷暑でも極寒でも使える耐熱・耐寒性がある。「電池・電球切れの心配がなく、長年放置していても“いざ”というときに使える安心感がありました」。こうして平成26年12月に導入。避難所として指定される市内89カ所の学校の防災倉庫や空き教室に、1本ずつ設置された。使用者は、避難所運営に携わる市職員や学校職員をはじめ、避難者も想定しているという。
購入コストについては、「一般的な懐中電灯と比較すると決して安価ではないと思います。ただ、数年おきにかかる電池・電球・懐中電灯の買い替えコスト、点検・交換のための人的負担がほぼ発生しないので、将来的な負担軽減につながると考えました」。
※2 光や音などの波を反射させる装置 ※3 大作商事調べ
備えるだけで満足せずに確実に使えるものを選択する。
財部さんは「今回、取材に先んじて8年前に導入したものを振ってみましたが、問題なく使えました。管理の手間がかからない点も、職員としてありがたいですね」と評価する。「懐中電灯は、ただ備えておくだけでなく、災害時に確実に使えることに着目して選ぶことも大事です。光の確保は、住民の安全を守ることに直結しますから」。
現在は主に防災倉庫内で作業をする際に使っているが、今後は避難所生活でも使えるよう導入数を増やしていくことを検討中だという。
「避難所生活では、住民にどうしても不便を強いることになってしまいます。このような利便性の高い製品を活用することで少しでも不安を解消し、より安定した避難所運営につなげたいと考えています。また、デジタル化も推進し、効率的で迅速な対応が実現できる防災体制をつくり上げることで、誰もが安心して暮らせるまちづくりに努めていきたいですね」と意気込む。災害時をしっかりと見据えた備えや環境整備は、万が一の際に住民を守るとりでとなるだろう。
川口市 危機管理課 防災係
財部 雅俊(たからべ まさとし)さん
あらゆる状況を想定した「ナイトスターJP」の強み
※振った時点からの時間。振る時間を伸ばしても点灯時間は変わらない。
想定シーン1:真夜中の停電
スイッチ部分には、暗闇で発光する蓄光素材を使用。突然の暗闇でも本体をすぐに発見でき、非接触型なので引火・爆発も防げる。
想定シーン2:電池・電球切れ
発電式のため電池不要で、完全放電しても劣化しない蓄電装置を搭載。長寿命のLED仕様で電球交換も要らない。
想定シーン3:豪雨による水没
水深100mまで使えるという防水仕様で、水没しても水に浮くため紛失を防止。泥水などに浸かってもさびにくく、丸洗いも可能。
想定シーン4:地震による落下・衝撃
素材はポリカーボネートで、耐衝撃設計。高さ1.2 mからコンクリートに落下させても点灯し、問題なく使えることを検証済み。
導入実績
自治体ほか自衛隊でも採用!
東京都建設局 河川部 防災課、千葉県、名古屋市、北海道日高町、愛知県長久手市、陸上・航空・海上自衛隊など
※令和5年4月1日時点
災害時に安心して使える光の備えを
ナイトスターJPについて、防災アドバイザーの高荷(たかに)さんによるレビュー動画を公開中。実際に使いながら、操作感が分かりやすく解説されている。
お問い合わせ
サービス提供元企業:大作商事株式会社
コンシューマープロダクト事業部
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