ジチタイワークス

大阪府貝塚市

SMS導入で交付金決定通知をデジタル化、業務効率化と住民の利便性向上を実現する。

貝塚市の健康福祉部健康推進課では、「出産・子育て応援交付金」の給付金支援事業の実施に伴いショートメッセージサービス(以下、SMS)を導入。交付金の交付決定通知にSMSを活用したことで、従来の通知時に発生していた印刷や封入などの作業が激減し、作業工数を半分以下に減少させることに成功したという。貝塚市 健康福祉部健康推進課の梅野課長、岸本課長補佐、宮野主査に、SMS導入のきっかけや活用方法、今後の展望について話をうかがった。

[提供]株式会社ジチタイワークス

Interview

貝塚市 健康福祉部健康推進課
左:課長 梅野さん
右:課長補佐 岸本さん 
中央:主査 宮野さん 

従来の方法と比べて時間や経費の削減になると考えた

―― SMS導入のきっかけについて教えてください。 

梅野さん:「出産・子育て応援交付金」の補正予算が成立したことがきっかけです。令和5年1月からスタートできると国から連絡があり、貝塚市も同給付金支援事業を実施することになりました。1月からのスタートは難しい状況だったものの、なるべく早く事業を展開したいと考えていました。そのような中、ジチタイワークスが同交付金に関するSMS活用についてのオンライン説明会を実施することを知り、よりスピーディに事業対応するためにも、まずは話を聞いてみようと考えたのです。
 

――SMSを導入しようと思われた理由は何だったのでしょうか。

梅野さん::従来の方法と比べて時間や経費の削減になると考えたためです。SMSの導入前は、住民のかたへ通知等は郵送手段のみでした。対象者が多く一斉発送となる場合、これまでの方法では、通知文の校正や印刷、封入封かんなどの準備に非常に多くの時間がかかっており、また発送日から逆算してスケジュールを組む必要があったため、非常にタイトなスケジュールになり、十分な準備期間を設けられないといった課題もありました。その点、SMSを導入すれば通知までの時間削減が可能になるほか、同じ対象者に対し一定期間に複数回の通知をする場合、経費の削減にもなると考え、メリットが大きいと判断して導入に至りました。

郵送と比べ、市の作業工数は半分以下に

――貝塚市におけるSMSの活用方法を教えてください。

岸本さん:大きく2つあります。1つ目は、「出産・子育て応援交付金」の交付決定通知です。貝塚市では令和5年2月1日より同給付金支援事業を実施しており、これまで郵送のみであった交付決定通知について、SMSによる通知が可能となるように要綱および要領を制定しました。具体的には、申請者の方から申請があった後に「〇〇円のお支払いが決定しました」という交付決定通知をSMSで送るイメージです。また同メッセージに交付金の振込予定日も記載することで、いつ頃お金を受け取れるかについても把握できるようにしています。令和5年4月時点で、約1,100件の交付決定をSMSにて通知しました。2つ目は、遡及対象者分の申請期限案内です。期限までに申請がなく、電話等での連絡も取れなかった方に対し、SMSにて通知を行っています。こちらは申請期限が4月30日である遡及対象者のうち、未申請の方に対して申請期限の案内を合計2件通知しました。
 

――SMSの導入による効果はいかがですか。

宮野さん:郵送でお知らせする方法と比べると、市の作業工数は半分以下になりました。従来は通知対象者の抽出や印刷物の作成などに1週間以上の期間を必要としていましたが、SMS導入後は3名ほどの職員でデータの入力や確認を行うだけで完了するので、数日で作業を終えることができました。数日単位で情報発信ができる点については、驚きが大きかったですね。また郵送と比較すると、ショートメッセージの方がわずかに送料が安いので、コスト面のメリットも実感できています。
 

――SMSの導入に際し、障壁はありましたか。また課内で不安な声などはなかったでしょうか。

梅野さん:SMSはインターネットを使用するサービスなので、個人情報の漏えいリスクについて上層部より指摘がありました。そのため双方向の通信ではなく案内通知にとどめることや、メッセージに個人情報につながる内容は含まないことを説明し、導入の理解を得ました。それ以外の障壁は特になく、不安な声もありませんでした。貝塚市では健康診断のウェブ予約ができるクラウドサービスなどを導入しているため、イメージしやすかったのかもしれません。コスト面も手が届く範囲の値段だったので、この値段で利用できるならとてもありがたいなと感じました。
 

――SMSの使いやすさはいかがですか。

岸本さん:すでに「出産・子育て応援交付金」の交付決定通知にて5〜6回活用していて、だんだん操作に慣れてきたところです。ただ最初は使用方法が分からず、トラブルが発生したときもありました。「出産・子育て応援交付金」は、出産応援給付金と子育て応援給付金の2つの給付金がセットになっていて、1人の対象者が5万円を2回もらえる交付金です。郵送であれば2つのお知らせを1つの封筒に入れて送れるものの、SMSの場合は2つのメッセージを別々に送る必要があります。すると同じ方に同じ文章を2回送ることになるのですが、全く同じ文章を送ると重複エラーになり、1通しか送信できなくなってしまいました。1通目と2通目でメッセージ内の文書番号を変更すれば、問題なく送れるということが分からなかったのです。するとSMSの送信後すぐに、「5万円しかもらえないんですか?」という電話がかかってきて、SMSへの反応の早さや手応えを感じました。
 

――住民の方々からの反応はいかがでしょうか。

宮野さん:「決定通知はSMSで送りますね」と直接ご案内することも多かったのですが、難色を示される方は特にいらっしゃいませんでした。やはり年齢層が高くなると郵送が好まれるものの、妊娠・出産を経験される20代から40代前半くらいの方にとっては、SMSへの抵抗感は特にないのではと感じています。

岸本さん:SMSの使用を周知したことも良かったのかなと感じています。個別送付のチラシやホームページ、窓口配布チラシにて、SMSを使用して給付金の交付決定通知や子育てに関する情報を送ることを周知しました。その際、携帯電話のキャリア別の発信番号を明示し、安心してメッセージを受け取ってもらえるように工夫しましたね。

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電話番号を最低2回はチェック

――SMSの送信にあたり、気をつけていることはありますか。

宮野さん:電話番号の入力ミスを防止することです。メッセージの送信時に必要な電話番号は、申請者ご本人が書かれた申請書を見ながら職員が手で入力します。もし1桁でも電話番号を間違えれば違う方に送られてしまうので、絶対に間違えないように最低2回はチェックしています。

岸本さん:なるべくメッセージの文字数を少なくすることで、見やすさにも配慮しました。決定通知の場合は必須要素が複数あるため短縮が難しいですが、それ以外のメッセージであれば、文字数を減らせるように工夫しています。

SMSは見ていただける可能性が非常に高い

――SMSに関する今後の展望を教えてください。

宮野さん:「出産・子育て応援交付金」の交付決定通知をきっかけとして、子育ての情報発信にもSMSを活用していきたいです。貝塚市では妊産婦全戸訪問事業を手がけているのですが、その際に対象者と連絡が取りづらく、良い連絡方法はないかと感じていました。そのためSMSを使って通知を行うなど、広く活用していきたいです。

岸本さん:現代の方はほとんどスマートフォンを持っているので、SMSはお知らせを見ていただける可能性が非常に高いツールなのではと感じています。通知を受け取る側である住民の皆さんにとっても、はがきや封書ではなく、常に持ち歩いているスマートフォンで確認できる方が利便性が高いと思います。特に不特定多数へのメッセージではなく、ある程度ターゲット層が絞り込まれているような業務については、SMSでのお知らせが合っているのではないでしょうか。今後は情報発信の種類によってツールを使い分けて、適切な方法で業務を進めていければと考えています。

 

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