ジチタイワークス

北海道東川町

納税ではなく投資!町そして日本の未来を変える株主制度とは

北海道東川町では平成20(2008)年9月から「ひがしかわ株主制度」を導入しています。ふるさと納税の代替として始まり、寄付(納税)を「投資」、寄付者(納税者)を「株主」と呼ぶ制度です。

年に一度、町の近況報告や取り組んでいる事業について知ってもらうための体験プログラムを実施しています。

※下記はジチタイワークスジチタイワークスVol.3(2018年10月発刊)から抜粋し、記事は取材時のものです。
 [提供] 北海道東川町

投資金の運用方法について密な報告で株主の信頼を勝ち取る

そもそもこの取り組みが始まるきっかけとなったのは、昭和60(1985)年の「一村一品運動」でした。東川町は、文化でまちづくりをしようと考え「写真の町」としての取り組みを始めます。

「人と人との出会い」にフォーカスを当て、高校生の写真全国大会「写真甲子園」やフォトフェスタを開催することで東川町に興味を持つ人が次第に増えていきました。

平成30(2018)年3月の調べによると投資額述べ数が6億円を越え、投資者述べ数は3万300人以上になりました。地域別にみると関東でおよそ1万人、北海道で6200人、近畿で3200人以上の人々が株主として投資をしているのです。

株主には投資した株がどういった目的で、どのような事業に使われるのか、投資後の報告を怠らないことで「一緒に町づくりしている」という共有意識を持ってもらうよう心がけています。

株主が東川町を実際に訪問することで、まちの魅力に直に触れる

また株主に投資を継続してもらうための工夫として、年に一度「ひがしかわ株主総会」という名目で株主を町へ招待し、町の近況報告や、当資金を使って現在取り組んでいる事業について知ってもらうための昼食会、事業に関わる体験プログラムなども毎年企画します。

その他にも一定の額を寄付した株主には町の飲食店やレジャー施設を割引料金で使える「株主証」を贈呈するほか、6日間無料で東川町に滞在できる株主専用滞在施設や町内の家具職人が作った作品を利用した「東川暮らし体験館」に宿泊できるツアーなども用意しました。

担当者は「株主が実際に町を訪れることで東川町の魅力を知ってもらい、この町、そして日本の未来を育む取り組みを共に進めていきたい」と話しています。

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