愛知県名古屋市千種区は、平成28(2016)年に若者の選挙に対する関心や投票率向上のためのプロジェクトを実施しました。
※下記はジチタイワークスVol.3(2018年10月発刊)から抜粋し、記事は取材時のものです。
[提供] 愛知県名古屋市
若手職員8人で成し遂げた約3ヶ月の取り組み
平成28(2016)年に施行された「18歳選挙権」をきっかけに、区内の高校2、3年生に向けた出前授業を強化しました。プロジェクトは総務課統計選挙係と企画経理室が手を組み進められ、当時入庁5年以内だった若手職員8人を中心に始動。
高校生と、より感覚の近い若手職員が中心に携わることで、出前授業をより伝わりやすいものに、そして職員一人ひとりの企画力やプレゼン能力の向上に期待した取り組みでした。
プロジェクトの始動は、平成28(2016)年10月末。月に2~3回は従来の出前授業の改善点やより良いものの制作について全体で会議を実施しました。企画班や動画班など、2〜3人に分かれ通常業務の間にそれぞれミーティングを重ねます。
2カ月かけて作り上げたパワーポイントの授業資料は、まず、区役所内の幹部、そして地元の高校生(生徒会の生徒たち十数人)の前で発表しました。それぞれ職員の目線、高校生の目線からの改善案を踏まえ、さらにブラッシュアップを繰り返し、初会議から3カ月後、平成29(2017)年1月31日に新たな出前授業の初実施に至りました。
プロジェクトは入庁5年以内の若手職員8人で進められた
クイズや動画を使って楽しく伝える
約50分間の授業は、千種区のマスコットキャラクターが出演し投票は簡単だと説明する動画や地元のスポーツ選手が出題する選挙に関するクイズ、アイドルグループが送る投票を促すメッセージ動画などを使用し、楽しくわかりやすく解説しています。
従来の出前授業の内容は、複雑で難しいという声が寄せられていましたが、プロジェクト実施後は、授業アンケートの6項目全てで好評価を集める結果となりました。職員の企画力や団結力の向上にも繋がり、部署を越えてのつながりができたと言います。
制作にあたって担当者は「選挙という真面目な課題をいかに的確に楽しく伝えるかというメリハリや、発表を時間内に終わらせる難しさがありましたが、より良いものにブラッシュアップができました」と話します。
現在はプロジェクトで作成した授業資料を活用しています。