ジチタイワークス

千葉県千葉市

民間委託がカギ!災害備蓄品の総合的な保守管理で、業務効率と管理品質を高める。

避難所生活に欠かせない災害備蓄品は、発災時に迅速に使用できるよう日頃から管理が求められるが、限られた職員数での対応は難しい。この課題を民間企業への業務委託で乗り越えているという、千葉市の取り組みについて話を聞いた。

※下記はジチタイワークスVol.23(2022年12月発行)から抜粋し、記事は取材時のものです。
[提供]株式会社エイジス

不慣れな職員では難しい膨大な災害備蓄品の管理。

同市における災害備蓄品の管理は、年に1度の避難所開設訓練時に、各避難所担当の職員が地域住民とともに品目や数量の確認を行っていた。しかし、普段は防災と異なる業務に携わっている職員が多く、多様で膨大な備蓄品の確認は容易ではなかったという。

「確認したにもかかわらず帳簿上と実際の数量がかけ離れていることも多く、避難所倉庫にあるはずの品目がなかったり、逆にないはずの品目があったりするなど、管理上の課題がありました」と大木さんは話す。そんなとき、「エイジス」から災害備蓄品管理の業務委託に関する提案を受けたという。

同社は、コンビニなど小売店舗の棚卸し代行業務において、国内77%※のシェアを誇るという企業だ。培ってきたノウハウを自治体の災害備蓄品管理に活かしたサービスを展開している。提案を受け、市で検討を進めていたところ、令和元年に台風・大雨災害が発生。「被害が大規模になり、国から災害救助法の適用を受けました。応急救助に要した費用を国に申請する際に、各品目の正確な残数把握が必要となったのですが、当時確認すべき施設が88カ所にのぼったため、職員だけでの対応は困難と判断し、導入を決めました」。

※エイジス調べ

ワンストップの保守管理で職員の負担を大幅軽減。

委託内容は、品目ごとの数量や賞味期限の確認といった棚卸し業務、資機材の動作確認、倉庫内の配置図作成など多岐にわたる。同社のスタッフが市内352カ所の避難所倉庫などを年に1度巡回しているという。「効率的で正確な作業が行われ、確かな効果を感じています。また、避難所の担当者が替わり、資機材の操作方法が引き継がれていないこともあるため、巡回の際はその説明もお願いしています」。

また、内閣府の「物資調達・輸送調整等支援システム」へ一括で取り込めるデータ作成も委託している。令和2年度に運用開始された同システムは国と自治体が物資の調達や輸送に必要な情報を共有し、発災時の物資支援を迅速に実現することが目的。データを登録する際は定められた仕様に従う必要がある上、膨大な入力数がある。

初年度は職員が手分けして行ったところ、数日かかりきりになってしまったため、同社に相談して取り込みデータを作成してもらうことになった。「おかげで大幅な業務時間短縮につながりました。棚卸しからデータ作成まで、ワンストップかつ高い精度で対応してもらえています」。

管理品質を上げることが防災力の向上につながる。

市では今後も、業務委託というスタイルを継続する予定だそう。プロへの委託で効率的かつ正確に管理できることが理由だ。「精度の高い成果が求められる業務であるのに対し、素人である職員が対応することの難しさを感じています。しかし、発災直後の避難所で、あるべき備蓄品がないとなると、さらなる混乱や不安を招きかねません」。

加えて、周辺業務について同社から様々な提案を受けられる点にもメリットを感じており、市の意向と合致すれば新たな委託も検討するという。「例えば、災害備蓄品は種類も数も多く、置き場所に困り倉庫内の通路をふさいでしまうこともあるので、災害時に物を出し入れしやすい環境整備をしてもらえたら、という話もしています」。

災害備蓄品管理の難しさは、多くの自治体が抱える課題。大木さんは「自治体だけでは、数量確認や不用品入れ替えなど必要最低限の管理に終始しがちです。しかし、民間企業へ委託することで新たな視点の提案を受けられ、結果として高いクオリティで管理を実現できています。それが同時に防災力向上にもつながるため、外部委託も一つの手段だと思います」と提案する。

千葉市
総務局 危機管理部 防災対策課 対策実施班
大木 統伍(おおき とうご)さん

千葉市における委託業務の内容

棚卸しなど定期的な現場での業務に加え、品目ごとの数量データ作成までワンストップで対応する。総合的な保守管理で、業務効率と管理品質向上につなげている。

関連業務も相談可能

備蓄品の保守管理と併せて実施できる関連業務についても、相談を受け付けている。

●倉庫の雨漏り・破損の有無確認
●災害時協力井戸の水質点検
●防災看板の巡回確認
●地域配備消火器の点検

無料トライアル受付中

本格導入前に、棚卸しの無料トライアルが可能です。あるはずの在庫と実態がかけ離れていることも多く、40%もの誤差が発覚した自治体も。問題を数字で可視化できるため、予算申請の材料としても利用可能です。ぜひ一度お試しください。

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お問い合わせ

サービス提供元企業:株式会社エイジス

新規事業開発室

TEL:043-350-0888
住所:〒262-0032 千葉県千葉市花見川区幕張町4-544-4

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