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【セミナーレポート】住民にとってもわかりやすい・使いやすい!新しい自治体ホームページとは ~欲しい情報にたどり着けて、直感的に使えるサイト内検索~

新型コロナウイルスの感染拡大を背景に、自治体ホームページの重要性が高まっています。住民が日々の生活を送る上で、必要な情報が集約されていることはもちろん、住民が見るうえで最も重要視しているのは、「情報の探しやすさ」だと言えます。

複数自治体が住民を対象に行ったアンケートによると、改善希望点として真っ先に挙げられていたのが「情報の探しやすさ」だったそうです。また、「サイト内の情報を主にどのように探すか」という質問に対しては、「トップページのサイト内検索」と、「検索サイトからの直接検索」との回答が半数近くにのぼりました。

そこで今回のセミナーでは、『住民が欲しい情報にたどり着けるホームページとは、どういったものか』という観点から、専門家の意見を聞きました。

概要

◼タイトル:住民にとってもわかりやすい・使いやすい!新しい自治体ホームページとは
 ~欲しい情報にたどり着けて、直感的に使えるサイト内検索~
◼実施日:4月22日(金)
◼参加対象:自治体職員
◼申込者数:328人
◼プログラム
(Program1)
~自治体様のウェブサイトを使ってご紹介~よくある質問を減らすには?
(Program2)
行政に求められるウェブサイトを考える


~自治体様のウェブサイトを使ってご紹介~よくある質問を減らすには?

<講師>

パーソルプロセス&テクノロジー株式会社 ビジネスエンジニアリング事業部
サービス開発部 ビジネストランスフォーメーショングループ 赤石 輝生 氏

プロフィール

法人営業歴13年。ネット広告やSaaSなど無形商材の提案営業を行う。SaaSやネット広告提案の営業実績が評価され、前職ではSaaS総合代理店の取締役を務めた経験もある。


顧客対応業務や、役所内における情報およびナレッジの共有について、課題を感じることはないだろうか。革新的な疑問解決エンジン「Helpfeel」を活用することで、質問者自身による疑問の解決を促進し、自治体の人的リソースを有効活用する仕組み作りについて、小平市での導入事例を交えながら赤石氏が紹介する。

前提確認/ホームページに来るユーザーの特徴とは?

自治体や企業がホームページをつくる理由は、良質な情報を住民や商品ユーザーに届けるためであり、サイト利用者側も、良質な情報をストレスなく、すぐに見たいと希望しています。

全国約200社のコールセンター運営企業が、「コールセンター白書」で実際に回答した内容を見ると、20~70歳代までの平均50%以上が、質問や相談などをホームページにより解決していることがわかります。一方で、残りの約半数の利用者は、コールセンターでの解決となっています。

ホームページを見ても解決できなかった利用者が、再度ホームページを見る確率は10%以下と言われており、100人のユーザーがいたとすると、50人がホームページで解決できず、そのうち90%の45人は、2度とホームページを訪れることがないということです。

近年、カスタマーサポートセンターは、ストレスと人材難の「二重苦職場」と言われており、10年ほど前と比較すると、新人オペレーターの離職率も大幅に高まっています。コールセンターに問い合わせをした利用者のうち約70%は、「よくある質問ページ」などを見たが解決しなかったと回答していることから、電話や窓口での問い合わせが減らず、質問者をホームページに誘導するための対策も取っていない自治体が今すぐ行うべきことは、「情報を見つけやすいホームページにする」ことだと言えるでしょう。

「Helpfeel」の紹介と成果事例集の紹介

Helpfeelは、“ホームページは役に立たない”という常識を変え、利用者の質問に適切に回答して行動変容を導くサービスです。入力された単語から、ユーザーが何を聞きたいのかを予測し答えに導くことができる、世界初の「意図予測検索」というテクノロジーを採用しています。

ここで、小平市における成果事例を紹介します。同市の場合、コロナワクチン接種に関する市民からの問い合わせが殺到したことにより、”どうにかして問い合わせ数を削減したい”ということが導入を検討するきっかけとなりました。Helpfeel導入により、ワクチン関連の問い合わせが約25%削減できたほか、月間2席の工数削減が実現しました。他の自治体の導入事例では、コロナワクチンの接種業務で、繁忙時期の入電による予約の比率が78%となり、予約業務に注力できたという声も聞かれました。また、『コロナワクチン接種のFAQ』の部分で、入電率が初回接種時に比べ約17%削減し、約1200万円/年の工数削減が可能となった自治体もあります。

国民健康保健の窓口業務でも、Helpfeel導入後の効果が大きくなったという声も聞かれており、自治体業務の様々な分野で活用可能であると感じています。

「Helpfeel」が選ばれる理由とPERSOLグループのサポート体制

以前からあった「AIチャットボット」と「Helpfeel」との大きな違いは、FAQの構成やAIのチューニング、KPI(重要業績評価指標)の改善提案などです。こういった観点は、他社には無いものと思います。

当社は「検索エンジンロジック」も強みとしているので、利用者の導線から、利用者は実際にどのように考えているか…といった部分を追求できる点が非常に強い部分です。Helpfeelが選ばれる主な理由は、以下のような点だと言えます。

●導入後も月一度の打ち合わせを行うので、契約後も安心
●直観的で、回答に瞬時に辿り着けるので、利用者が使いやすい
●従来の検索HIT率向上サービスとは異なり、確実に問い合わせ削減が出来る
●Webディレクション、FAQ作成は専門部隊が行うため、お客様やPJTの負担はゼロ

なお、導入から運用までのサポート体制は、ウェブディレクター、メカニカルライター、カスタマーサクセスが一体となってお客様をバックアップします。また、月に1度、カスタマーサクセス担当者がFAQやホームページ全体の利用状況を分析し、レポートでの報告とデータに基づいた改善アクションの提案・実施を行います。

カスタマーサクセス領域で、利用者は認知→興味→比較検討→購入と進み、リピーターやファンへと展開します。これはFAQも同じで、最初のインパクトが悪いとリピーターが付きません。結果として、問い合わせの減少につながらないので、認知からファン化までをしっかり設計してコンテンツを作成することが、当社の特徴です。「作ったら終了」ではなく、PDCAをワンストップで回せるチーム体制になっています。

なお、Helpfeel導入までの構築スケジュールは、最短で1カ月ほどです。

お客様の負担はほぼ無く、プロによるサポート体制があるので、安心してお任せください。自治体への導入実績も、同業他社の中で群を抜いていると思いますので、ぜひ、当社のHelpfeelを試していただきたいと思います。

行政に求められるウェブサイトを考える

東海大学文化社会学部
広報メディア学科教授 河井 孝二さん

プロフィール

静岡県庁に入庁後、(財)静岡総合研究機構派遣を経て東海大学文学部広報メディア学科准教授に着任、2010年から現職。行政広報、シティプロモーションを専門とし、地域の主権者である住民が持続的な幸福を獲得するための手法を、広報・メディアの視点から研究している。総務省地域情報化アドバイザー、総務省地域力創造アドバイザー、公共コミュニケーション学会会長理事。 


地域に関わる人々の持続的な幸せを実現する上で、行政広報、特にホームページに求められる要素や取り組みは何なのか。”地域経営”という発想を重視しつつ、憲法的位置付けとマーケティングの視点から、河井さんが解説する。

自治体広報の目的とは何か

自治体広報の目的には”可視化”と”行動変容”の2つがあります。自治体の姿や取り組み、NPOや企業が持つ情報を可視化することと、サービスを利用してもらうことです。

せっかく住民向けのサービスを作るのですから、利用してもらうのはもちろんのこと、例えばコロナ対策などについて、行政の規制を告知するだけではなく、規制内容を理解して遵守してもらうための取り組みが重要です。さらに、街づくりは役所だけでできることではなく、住民やNPOなどの参画が不可欠であり、自治体広報を通じて参画してもらうための行動変容を促す必要があります。

この2つを実現させるためにはアーカイブ機能、閲覧支援機能、情報発見支援機能などがウェブサイトに求められます。サイトを見てもらいやすくする、FAQで情報を発見しやすくするためには、ユニバーサルデザイン的な配慮も必要です。単に情報を掲載するだけではなく、いくつかの取り組みが必要になってくるのです。

福岡市、生駒市などの事例に見るメディアの活用戦略モデル

役所の広報は、ホームページや広報誌を作りますという単発的な話ではなく、しっかり情報収集した上で認知を獲得して関心を持ってもらい、信頼・共感してもらい、その上で初めて行動があります。”行動”がゴールではなく、情報をシェアしてもらうことによって役所の仕事を減らすという目的が実現できます。

認知獲得においては、「みんなに伝えたい」「もっと調べたい」のように誘発ポイントが必要で、関心惹起においては、その情報を誰に伝えたいのかというターゲティングが求められます。その上で、着地点で公共性とデータによって信頼させ、ソーシャル(社会・社交)によって共感形成をする。ここまで引っ張り込んだ上で、起動・行動させることができるわけです。

本日のセミナーは、オウンドメディアの公式サイトの話が中心ですが、ホームページさえ良くすれば人が動き出すというわけではありません。「プルメディア(ウェブサイト)」と「プッシュメディア(広報紙)」という形に分ける必要もあります。プッシュメディアとプルメディアをしっかり組み合わせることにより、初めて行動変容、行動促進が実現するのです。

では、プルメディアである役所のウェブサイトを信頼・共感してもらうためにはどうしたら良いでしょうか。信頼の場で理解してもらうためには、公共性+データが必要ですが、対象によって行政は信頼されてないかもしれません。一般の企業やメーカーを信頼している人が多いのであれば、それらと連携した方が良いわけです。

ウェブサイトではありませんが、「市民便利帳」も信頼性が高いです。プルメディアはウェブサイトと考えがちですが、市民便利帳も意外にアリかもしれません。具体的な事例を挙げると、福岡市が作っている「Fukuoka Facts データでわかるイイトコ福岡」。福岡がいかに良い街か、あるいは福岡のことを知りたいというときにこれを見れば、大体のデータは揃います。

もう1つ、ウェブサイトで興味深いものとして「セレンディピティ」があります。例えば生駒市のサイトですが、”子育てしやすい街”とアピールするところで、街を盛り上げようとしているママさんが登場しています。参画できる“きっかけ”を作り、クリックしてもらえる“仕掛け”を準備していたわけです。「共感」についてですが、人は信頼だけではなかなか動きません。共感の場で納得させることが必要です。そのためには、共感の着地点をつくることが必要です。そこで大事なものは「人」と「コミュニティ」です。

尼崎市の「尼ノ國」というサイト内にある「尼ノ民」というコンテンツでは、いかに尼崎市らしい暮らしをしているかという「人」の紹介があります。尼崎市はこんなサービスをしています…だけで終わらせず、例えば乳がん検診を受けた結果、今は幸せに暮らしていますというような「ストーリー」を見せることで、共感が得られるわけです。どうやったら検診が受けられるのか、費用は無償なのかという情報を淡々と表示するだけではなく、実際に受診した人が、「思ったより痛くなかった」などの情報を出すことで共感を獲得し、そこから次の行動促進につなげていきます。

行動を促す要素(STEPPS)

行動を促すには、ジョーナ・バーガー氏が定義している「STEPPS」という行動理論が非常に良いと思います。この内容は下記の図で確認してください。

このように、STEPPSをウェブサイトや施策そのものに組み込んでいくことが必要だと思います。さらに着地点から、あるいは認知獲得や関心惹起の段階からどんどんシェアしてもらう仕掛けが大事です。仕掛けが成功することで、役所の仕事がラクになります。皆さんが頑張らなくても、勝手に人々がそれをシェアして情報を拡散してくれるわけです。

メディア活用戦略モデル的にウェブサイトがしっかり機能したかどうかは、スモールPDCAで小まめに再確認することが必要です。

[参加者とのQ&A] ※一部抜粋

Q:小平市ホームページの、「よくある質問」の仕組みを教えてください。
A:(赤石)Googleアナリティクスなどを確認し、どういう質問が多いのかを計測した上で、抽出してやっているようです。現在はやはり、コロナワクチン関連が多いだろうと予想されます。実際、ホームページ上で質問に回答する際、当社でもGoogleアナリティクスを参考にしていますので、それが「仕組み」という部分になると思います。

Q:「セレンディピティ」を組み込むにあたり、行動変容を想定して組み込む部分は「マーケティング」に近い考え方で良いのでしょうか。
A:(河井)おっしゃるとおりです。やみくもにセレンディピティを入れても、絶対に刺さらない場合もあります。生駒市の事例などは非常に参考になり、「子育てしたいお母さん」という位置付けをはっきりさせたとしても、地域づくりに関心のない人も少なからずいるでしょう。その人たちに離脱されてもしょうがない…という状況をつくった上で、どんな行動をしてもらいたいのかを考えてセグメントした上で、ターゲティングする発想です。

Q:「Helpfeel」は、長期にわたって継続利用する契約形態ですか。
A:(赤石)今回のセミナーで紹介したうち、「コロナワクチン業務」に関しては、スポット契約という形で期間限定となっております。全てが長期契約というわけではなく、短期的な契約にも対応していますので、そのあたりの詳細はご相談ください。

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