ジチタイワークス

スマート農業の指導力を伸ばし、日本の農業の発展を支える。

高齢化や後継者不足などで、国内の農業従事者数および農業生産額は年々減少している。そんな中「誠和」は、農業後継者はもちろん自治体職員なども対象にした、スマート農業の技術研修を実施中だ。同社の田中さんに話を聞いた。

※下記はジチタイワークスVol.19(2022年4月発行)から抜粋し、記事は取材時のものです。
[提供]株式会社誠和

“スマート農業”の実践法を実証農場を拠点に伝授する。

農業の衰退を防ぎ、次世代につなげていくには、ICT技術を用いて生産物にとって適切な環境をつくり、効率的に収穫量を増やす“スマート農業”の実践が重要だ。ところが、デジタルに縁遠く最初の一歩を踏み出しにくい生産者も多いという。本来は自治体職員が生産者にそのメリットや活用方法を伝授することが望ましい。しかし、実際に農業経験がないとノウハウを習得しにくく、また異動を繰り返す職員に知識や技術を定着させるのが難しいといった課題がある。

同社が実施する「スマート農業技術研修サービス」は、約1万8,000㎡もの「トマトパーク」や、その他実証農場を活用しながら、座学+実習でスマート農業の手法を学ぶことができる。「データを“見える化”することだけがスマート農業だと考える人が多いようですが、どのように栽培管理に反映させるかを“肌感覚”で理解できていないと生産性向上には結びつきません。だから当社の研修は、座学と実習を“両輪”として行うのです」と、田中さんは強調する。

同社は、高収量ハウス栽培を可能にするための、各種センシング機器や環境制御システムなどの開発・製造を行っている企業。「十数年前から、先端機器の活用法を地域の農家に指導していましたが、平成28年のトマトパーク完成を機に、人材育成を本格的に始めることになりました」。主な応募対象は、農業後継者や農業分野への参入を検討する企業の担当者だが、近年自治体からの問い合わせが増えてきたため、職員向け研修にも本腰を入れることになった。

データ活用で適切な環境をつくるスマート農業の仕組み


 

予算や目的、課題に合わせて研修期間や内容をカスタマイズ。

研修では、専門家や技術者による“座学”と、ハウスで実際に作物を管理する“実習”に取り組む。データの見方や管理方針など、農業のマネジメント力を養うことで、生産者により質の高いノウハウを伝えられる人材の育成が目的だ。教材とする農作物は年間を通して安定した収穫が見込めるトマトだが、キュウリやパプリカ、イチゴなどの取り扱いも可能。

また、期間や内容をカスタマイズできるのも自治体職員が学びやすいポイント。農業後継者などには全寮制で1~2年間の「トマトパークアカデミー」を準備しているが、企業向けには3カ月前後、自治体職員向けには10日程度の短期カリキュラムを実施。「当社のトマトパークはトマト栽培のことだけではなく、環境制御やデータ活用の基本を学ぶ場です。短期研修の場合は、要点を絞ってカリキュラムに組み込むよう配慮しています」。研修時期や予算、現場の抱える課題に応じ、座学と実習の配分なども打ち合わせた上で決めるという。

指導員の育成と官民連携が農業を発展させるカギになる。

農業従事者を増やすため、UターンやIターン希望者などを対象に休耕地を無償提供する自治体が多数ある。しかし、スマート農業による生産性向上技術やコスト削減方法、さらには農業経営についてまで指導・相談できる職員を擁する自治体は少ないだろう。「スマート農業の普及によって、収量アップと生産性の向上、労働時間短縮などが実現すれば、『農業は重労働の割にもうからない』といった先入観を拭い去ることができるはず。そのためには、Uターン・Iターン希望者が最初に訪れる、移住相談や農業振興関連の部署に、スキルアップした指導員を配置する必要があると考えています」。

トマトパーク以外にも、スマート農業関連のグループ会社を複数抱える同社。今後は自治体主導の教育プログラムに講師を派遣するなどの連携を進めていくという。ICT技術の活用は、日本の農業に変革をもたらし、発展させていく上で避けては通れないノウハウだ。専門知識をもつ民間企業と、生産者を支援する自治体との協働が明るい未来のカギとなるだろう。

誠和 農場事業部
教育事業課 課長
田中 祥章(たなか よしのり)さん

生産者を導く知識を効率よく学べるスマート農業短期研修のメリット。

座学と実習の両輪で習得できる

期間や内容をカスタマイズできる

先進的な環境で効率よくスキルアップ

現場課題の洗い出しから研修内容の設計まで、打ち合わせして実施します。トマトに限らず、キュウリやパプリカ、イチゴなどのスマート農業手法も研究しているので、題材にする作物も事前にご相談ください。

お問い合わせ

サービス提供元企業:株式会社誠和

担当:田中
TEL:0285-44-1751
住所:〒329-0412 栃木県下野市柴262-10
E-mail:info@seiwa-ltd.co.jp

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