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【役所食堂 この一品】郷土の歴史をどんぶりに!品川区役所の「品川丼」

「早い」「安い」から地域との接点へ!自治体職員の胃袋を支える庁舎の食堂が近年、変貌を遂げています。この連載では都道府県庁や市区町村役場の食堂を代表する“この一品”をご紹介。そこには各自治体の特色や地域の誇りも垣間見えます。きょうのメニューは東京都品川区役所の「品川丼」。ぜひその魅力をご堪能あれ!
※営業時間、価格など掲載情報は取材当時のものです。
漁師まちの息吹を区役所の食堂で味わう。

「品川丼」(税込650円、令和7年12月現在)は、品川区役所第二庁舎2階にある食堂の看板メニューの一つ。品川周辺は古くから漁業が盛んで、江戸時代にはのりや貝類などの漁師まちとして栄えました。区役所食堂ではこれまでにも、あなごを使った「品川めし」など郷土色ある料理を提供しており、その流れを汲んで登場した一品です。
あさり、小えび、ゲソと野菜を使ったかき揚げが乗り、見た目は普通のかき揚げ丼ですが、その下にあさりの炊き込みご飯が隠れています。漁師まち・品川の味をダブルで楽しめる趣向です。食べ応えも十分で、シンプルながら満足度の高いメニューに仕上がっています。
お昼時にはこの品川丼を目当てに訪れる市民も多く、売り切れてしまうことも珍しくないとのこと。区役所食堂の数あるメニューの中でも、特に人気の高い一品といえそうです。

豊富なメニューとお手頃価格で職員を支える。
品川区役所食堂は日替わり定食やカレー、そば・うどん、パスタなど、幅広いメニューをそろえています。かけそば・うどんが各450円、カレーライス550円、から揚げ定食680円(いずれも令和7年12月現在)など価格もリーズナブルで、物価高の中でお財布にも優しい食堂です。
ミニ丼やミニカレーなど少量・軽めのメニューを用意しているほか、毎週水曜日は「野菜の日」として、1日に必要な野菜の3分の1が摂れるランチを提供。職員さんの健康を支える庁舎食堂ならではの配慮です。
事前に食券を買い、カウンターで料理を受け取るスタイルも職員食堂の王道です。11:00~14:00のランチ営業が終わった後、16:00までドリンクやカレーや麺類などのメニューが利用できるのもありがたいポイントですね。
キユーピーとの連携で健康施策を発信。

健康への配慮は「野菜の日」だけではありません。区とキユーピー株式会社が連携した「しながわボウルプロジェクト」が始まりました。
「しながわボウル」は、一皿で食物繊維やビタミン、たんぱく質・炭水化物などがバランスよく摂れるボウルスタイルのメニュー。毎月1回、3日間限定で提供されており、大手メディアにも取り上げられるなど注目を集めています。
品川区では令和7年3月策定の「しながわ健康プラン21(第二次)」に基づき、「区民の幸福(しあわせ)」であるウェルビーイングの視点から、区民と職員の野菜摂取量の確保やバランスのよい食生活を促進する施策を展開しています。その一環として「サラダファースト」を提唱するキユーピーとの連携によるプロジェクトが始動しました。野菜をおいしく食べる知恵を持つキユーピーの技術(ドレッシングや黒酢あん)を活かすことで、「おいしく自然と健康になれる」理想的な食環境を目指しています。本プロジェクトを通じて、誰もが自分らしく健康に暮らせる「しあわせ多彩区」の実現に向けた食育・健康支援を推進しているそうです。
令和8年の1月7日~9日には、第9弾となる「鶏黒酢あんかけのしながわボウル」を提供予定。今回のしながわボウルは、成人の日にちなんで考案され、メインの鶏黒酢あんかけに、成人の日の門出を祝う、紅白の人参・大根を添えて、彩り豊かに仕上げられています。
利用者には、ウォーキングなどでためたポイントを品川区内共通商品券に交換できる「しながわ健康ポイント」が付与される特典もあります。区役所食堂が区の健康施策の発信の場にもなっているようです。
※営業時間や価格は取材当時のものです。















