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公開日:2019-10-28

情報弱者を災害から守る! リーチ率90%の架電アラート

防災・危機管理
読了まで:5分
情報弱者を災害から守る! リーチ率90%の架電アラート

災害時の警報発令では伝達率が重要だが、高齢者などの情報弱者はIT化の波に置き去りにされつつある。

これらの人々にどうアプローチすれば良いのか、シェアクレストの代表取締役・菅嶋 誠一さんに話を聞いた。

※下記はジチタイワークス防災・危機管理号Vol.2(2019年10月発刊)から抜粋し、記事は取材時のものです。
 [提供] シェアクレスト株式会社

高齢者に情報を伝達する確実な方法は?

「平成27年9月関東・東北豪雨」は大きな災害として人々の記憶に残っているが、中でも鬼怒川の堤防決壊による被害は甚大だった。5,000棟を超える家屋が全半壊し、死亡者も出た。現場の様子はメディアでも報じられ、その映像を菅嶋さんも見守っていた。「心が痛むと同時に、高齢者を中心とした情報弱者をどう守るべきか、我々は何をすべきか考えさせられました」。

実際、災害時における情報弱者への対応は大きな課題だ。防災行政無線は有用だが、豪雨や暴風の時には音声が伝わりづらいことがある。防災アプリにも、利用者層を広げなければならないという課題がある。事実、インターネットの利用率は70代で46.7%。80才以上では20.1%、スマートフォンの保有率も70代は18.8%、80代で6.1%と心細い※。この問題を解決する方法として、菅嶋さんが出した回答は「電話をかける」というものだった。

瞬時に警報発信先を選択できる直感的操作

「住民に電話で情報を伝える」というのは、前時代的と感じられるかもしれない。しかし、アプリやSNSを利用しない高齢者でも、固定電話や携帯電話を含め音声電話による情報伝達は可能なはずだ。シェアクレストはすぐに開発に着手し、災害警報サービス「Touch Lives」をリリースした。こうした架電による警報発信は以前から存在したが、「Touch Lives」の特徴はその発信先の選択方法にある。発信先を地図上でなぞって選択できるのだ。

たとえば河川の氾濫や土砂災害の危険が迫っている場合、地域の特性を理解した人なら「この地区の危険度が高い」と直感的に判断できることが多い。その判断に基づいてエリアを地図上で選択し、警報発令指示を出す。システムは登録先へ一斉に架電する。電話を取らなかった人には再発信する機能があり、データも取得できるので非認知層も把握可能だ。

逃げ遅れゼロの実現を目指して

この「Touch Lives」は、埼玉県狭山市が平成30(2018)年に導入し現在稼動中だ。同市の場合は、架電の希望をアンケートで調査し、希望者の情報を登録。システムは住所から座標をとり、地図上に落とし込む。電話で伝えるメッセージはテキスト読み上げも肉声も可能で、狭山市では職員が複数パターンを録音し、状況に合わせて選ぶ方法をとっている。

この狭山市のケースでは、登録電号の7割が固定電話だった。そして実際に運用を開始した結果、1回目の架電では約85%に通知が届き、2回目で約90%に到達した。同システムでは「独り暮らし」といった状況も登録できるので、2回の架電でもコンタクトできない場合、必要に応じて追加アプローチが可能だ。

「一人でも多くの住民に情報が届き、逃げ遅れが発生しない状況を作りたい」と語る菅嶋さん。他の様々な警報伝達手段が100%でない限り、音声電話という方法は今後も必要とされ続けていくことだろう。


「導入準備も実際の操作もとにかく簡単であることにこだわりました」と語る菅嶋さん。

地図をなぞって即架電!確実に届く警報伝達システム

「スマホを持っていない」「インターネットは使えない」そんな情報弱者が災害発生時に取り残されないために開発されたのが「Touch Lives」だ。発信側の直感を最大限に生かす独自のインタフェースで地域住民を守る。


スマホは持っていても電話としてのみ使用していてネットやアプリは使えないという高齢者も多い。

Touch Livesの特徴

業界唯一!地図上でなぞるだけの直感操作

システム上の地図をなぞって範囲指定するだけで、登録されている住民の緯度経度を元に発信先を特定、システムが一斉架電を行なう。あらかじめエリアを選択しておくことも可能。1分1秒が生死を分ける緊急情報発信時に迅速な操作を実現する。

架電成功率は約9割!効率よく確実に情報伝達が可能

電話が繋がらなかった発信先には再架電をすることが可能で、電話の取り漏れなどを極力抑える。狭山市での導入結果では再架電も含め約90%の登録先に情報伝達を行うことができた。

必要なのはPCのみ!手間なしで即導入が可能

自治体が準備するのはWindows10搭載のPCとインターネット環境のみ。データはクラウド管理でセキュリティも担保する。導入もインストール→レクチャー→テスト発信→運用開始とスピーディーで短期間での稼動開始が可能だ。

操作イメージ

事前に「災害の種類」「発信音声」「住民情報」を登録するだけで、災害時は下記の3ステップで簡単に警報を発令することが可能。直感的な操作で発令まではわずか1分程度で済む。

①災害の種類をタッチ

「河川氾濫」「地滑り」「大雪」など、各自治体で地域の特性に合った災害種別を予め登録。緊急時には選択するだけで地域選択画面へ遷移。

②発信地域をなぞって選択

警報を出したい範囲を地図上で囲むだけで、電話による音声通話で警報を発信できる。およそ3分で400件程の住民に対して警報の発信が可能。

③架電状況をリアルタイム把握

「発信」ボタンを押した後は画面に架電情報がリアルタイムで表示され、「着信」「応答」など住民の行動が確認できる。

無料デモンストレーションを実施

無料デモでは、課内の職員様の携帯番号等を仮登録することで、その場で実際に自治体側・住民側双方の使用感をご確認いただけます。お気軽にお問い合せください。

お問い合わせ

サービス提供元シェアクレスト株式会社

TEL:03-5615-9200
住所:〒112-0004 東京都文京区後楽2-3-28 K.I.S飯田橋8F
 

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