ジチタイワークス

白熱する「老後2000万円問題」 公務員としてできることは?

今年6月、金融庁が発表した金融審議会市場ワーキング・グループによる報告書の中に「老後は約2000万円の金融資産の取り崩しが必要になる(夫婦で考えた場合)」という旨が書かれていたことで国民に波紋が広がった。この2000万という数字は果たして真実なのか。

今回は、お金の教養が身につく総合マネースクールを運営する「ファイナンシャルアカデミー」の小野原薫さんにインタビュー。老後の資金繰りにおいて最も重要なことは何なのかを伺った。

※下記はジチタイワークスジチタイワークスVol.7(2019年9月発刊)から抜粋し、記事は取材時のものです。
 [提供] 総合マネースクールファイナンシャルアカデミー

報道に気をとられずに自分に置き換えて考える

「2000万円必要な人もいれば、それ以下の人も以上の人もいます。つまりは、人それぞれです」と、小野原さん。「例えば報告書の中では持ち家の人を前提にした試算がなされていますが、ずっと賃貸に住む人もいるはずです。

さらに家族構成や働き方も個人によって異なりますから、一概に『老後はみんなこの金額が必要です』とは言えないんです」。2000万円というセンセーショナルな数字を目にするとつい慌ててしまうが、小野原さんは「自分に置き換えて考えること」が何よりも大事だと話す。

未来の自分はいくら必要なのか?

ところであなたは、自分が今どのくらいの支出があるのか把握できているだろうか。小野原さんは「今いくら使っているかわからない状態で将来は予想できない」と話す。まずは現状を整理し、定年後はどう変化するのかを予測してはじめて、老後にいくら必要なのかが見えてくるからだ。

「医療費は老後に増える可能性が高い。また、趣味や娯楽費も上がる方が多いんです。そのあたりも視野に入れるとリアルな数字が出ると思います」と、小野原さん。

では実際に今の家計から定年後の収支を把握してみよう。下図の表に現在の支出を書き込み、隣には定年後に予想される支出を記入。その数字を収入(定年後の年金など)からひいてみると不足額が見えてくるはずだ。数字が出たら、次は「不足額×(予想寿命−65)」(※65は定年退職時の年齢)を計算。すると自分が老後に大体いくら用意するべきかが導き出される。これこそが、あなたが向き合う現実なのである。

2000万円は単なる目安の数字にしか過ぎない。ただ、蓄えは必要だ。正確な額が見えたら、さらに正しい知識を身につけて将来に備えよう。老後を楽しく生きるためにも。

小野原薫

「お金の教養講座」の受講を機に講師に。証券会社の営業として培った知識が光る。

総合マネースクールファイナンシャルアカデミー

延べ50万人が受講。「老後の不安をなくしたい」「収入をアップしたい」など、なかなか聞けないお金のこと・お金の増やし方を、短時間で効果的に学び、知識を得られる入門講座(参加無料)を東京・大阪を中心に開催。そのほか、不動産投資、株式投資などそれぞれに特化した無料セミナーやスクールも開校している。毎月3000人参加の無料セミナーはホームページへ。

老後2000万円問題、公務員はどう見ればいい?

なかなか冷めやらない「老後2000万円問題」。公務員は、一個人としてどうとらえるべきか。そんな疑問に、林 誠さんが答える。

Q.そもそもどんな報告書だったのか?

A.金融審議会が、高齢社会のあるべき金融サービスについて、個々人および金融サービス提供者双方の観点からまとめたものです。年金についての報告書ではありません。念のため。

Q.年金は「100年安心」なのではなかったか?

A.もともと、なんの備えもせず年金だけで暮らしていけると考えていた人がいたのでしょうか。年金は保険の一種であり、それだけに頼り切るものではありません。

Q.では、やはり2000万円必要ということか?

A.民間ではもっと必要という試算もされています。反対に、人によってはそれほど必要ないこともあるでしょう。金額に惑わされず、自身の家族環境などを落ち着いて考えてみるべきです。

Q.公務員はどのように備えるべきか?

A.公務員は「給料の変動が少ない」「退職金がしっかり出る」といった恵まれた環境にあります。不安にあおられて慌てて投資を始めるのではなく、じっくり構えましょう。ただし、早目に準備を始めたほうがいいのは間違いありません。例えば個人型確定拠出年金「iDeCo」や「つみたてNISA」といった税制優遇がある仕組みの情報収集を始めてみてはいかがでしょう。

林 誠

所沢市 経営企画部次長。中小企業診断士、通訳案内士の資格を持つ。著書に『9割の公務員が知らない お金の貯め方・増やし方』(学陽書房)がある。

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