ジチタイワークス

東京都世田谷区

煙や臭いを出さない「喫煙コンテナ」がまちの環境美化にも貢献する。

高性能プラズマ脱臭機が装備され、設置もスピーディ

23区の中で最も住民が多い世田谷区。まちの環境美化を施策の柱の一つに掲げる同区は、喫煙マナーの向上や分煙をどのように進めているのだろうか。世田谷区の石塚さんに話を聞いた。

※下記はジチタイワークスVol.10(2020年6月発行)から抜粋し、記事は取材時のものです。
[提供]株式会社ランドピア

喫煙を禁止するだけでなく共存できるまちづくりを模索。

世田谷区は23区で最も人口が多く、自然環境に恵まれた住宅都市として、環境の美化には以前から力を入れていた。平成10年に施行された「世田谷区ポイ捨て防止等に関する条例」では、歩きタバコの自粛を促しつつ路上喫煙禁止地区を制定。改正を経て平成30年には「世田谷区環境美化等に関する条例」を制定し、条例に「区内全域の道路と公園は喫煙禁止」を盛り込んで、「世田谷区たばこルール」を定めた。

ルールをつくっても街中の喫煙者が一挙に減るわけではない。むしろ路上喫煙や吸殻のポイ捨てがルール違反として目に付くといった副作用が起きるリスクもある。そこで同区では、形だけの条例にならぬよう、一定の喫煙場所を確保して喫煙者も共存できるまちづくりを模索した。

しかし、従来のようにパーテーションで囲っただけの喫煙所では煙が漏れてしまう。他自治体の取り組みを調査したところ、目に留まったのが「喫煙コンテナ」だった。「都内の他自治体が設置した喫煙場所を全て視察しました。実際に排気口の前に立ち、臭いがしないことも確認しました」。加えて、近隣住民へのヒアリングも行い、確信を得た上で、導入に向けた動きを始めたという。

 

住民に対する説明会を開催し、最適な場所で建築許可を取得。

まずは庁内の合意が必要だが、同区では世田谷区たばこルールを決める際に、「喫煙所は公共性のある施設」という認識が各部署で統一できていたため、問題なくクリアできた。次は住民の理解を得るために、町会や商店会に向けた説明会などを実施。その中で「喫煙場所は非喫煙者のための設備でもある」という点を強調したと石塚さんは語る。「路上喫煙やポイ捨てなどで住民の皆さんが不愉快な思いをしないための施設であるということ、喫煙コンテナは臭いや煙がほとんど漏れないということをしっかり説明し、理解をいただきました」。この説明会では、「狭い場所には設置しないでほしい」「路線バスの視界を妨げる」といった意見も出され、検討を重ねた上で、設置場所を経堂駅の高架下、および喜多見駅の北口広場に決定。建築許可を得るために建築審査会に諮ったところ、受動喫煙防止のための施設ということで理解され、決定した場所で許可が得られたという。

 

地域美化のためのモデル施設を目指して。

こうしたステップを経て完成した、世田谷区の喫煙コンテナ。令和2年4月1日に利用開始の予定だったが、新型コロナウイルス感染対策の観点で予定を延期し、4月30日現在、待機中の状態になっている。正式に利用が始まる際には、環境美化指導員も配置し、利用者の誘導なども行っていく予定だ。

都内では、区内全域の道路や公園を喫煙禁止にしている区はまだ少ない。そうした事情も踏まえつつ、石塚さんは「やみくもに条例で禁止すればいいというわけではありません。まちの環境づくりに何が必要かということを、住民の皆さんや庁内の関連各課と十分に話し合うことで、喫煙場所の整備は少しずつ前に進むと思います」と語る。今後は問題点があれば改善しつつ、「同様のコンテナを導入している他区の例も含め、喫煙場所の整備モデルになれば」とのこと。

同区の取り組みは、喫煙者・非喫煙者の共存を実現し、それを持続することで環境を美化する好事例となるだろう。

 

INTERVIEW

東京都世田谷区 環境政策部 環境計画課 石塚 和人さん

 

クリーンな喫煙コンテナは喫煙者・非喫煙者の両方に優しい。

受動喫煙に対する配慮はもちろんスピード設置+コスト減にも貢献。

ランドピアの喫煙コンテナは、喫煙所を建てずに“置く”という発想の転換で費用や時間を削減する。独立・密閉型のスタイルに加え、高性能のプラズマ脱臭機を装備。煙も臭いも出さないという地域への配慮で、自治体の受動喫煙防止を応援する。


プラズマ脱臭機

喫煙コンテナの導入メリット

1.設置までがスピーディー

コンテナなので、通常の建築物と比較して地盤改良や基礎工事が簡便に済み、短期間で稼動開始できるケースが多い。その分、経費も抑えられる。

※設置場所の条件によって異なる。

 

2.配慮が必要な場所にも設置可能

改正健康増進法の基準をクリアした高性能プラズマ脱臭機を装備し、煙や臭いがほとんど外に漏れない。その清浄性ゆえに公園などの近くにも設置でき、喫煙者も過度な気遣いをせずに済む。

 

3.車両型の「喫煙トレーラー」

千代田区などで採用されている「喫煙トレーラー」は、車両なので建築物に必要な基礎工事や建築確認申請が不要。手続きは車庫証明の取得とナンバープレートの交付だけ。場所を確保すれば車で現場にけん引し、1時間程度で設置が可能だ。車両とはいえ耐荷重12.7トンで地震などの転倒防止対策も十分。もちろんプラズマ脱臭機も備え、コンテナ型と同等の性能を発揮する。

 

CHECK 

設計から設置完了まで一気通貫で対応する

「設置場所が狭い」「費用を抑えたい」「設置完了までの期間を短縮したい」など、地域の状況に合わせて設計から設置完了まで一気通貫で対応します!ぜひご相談ください。

お問い合わせ

サービス提供元企業:株式会社ランドピア

TEL:03-3661-5633
住所:〒103-0014 東京都中央区日本橋蛎殻町1-18-2中野オイスタービル4F

メールで問い合わせる

※は必須項目です
記事タイトル
自治体名
部署・役職名
お名前
電話番号
メールアドレス
ご相談内容

ご入力いただきました個人情報は、ジチタイワークス事務局がお預かりし、サービス提供元企業へ共有いたします。
ジチタイワークス事務局は、プライバシー・ポリシーに則り、個人情報を利用いたします。

上記に同意しました

このページをシェアする
  1. TOP
  2. 煙や臭いを出さない「喫煙コンテナ」がまちの環境美化にも貢献する。