ジチタイワークス

北海道名寄市西興部村

自治体同士で情報収集を行い、議事録作成の時短と質向上へ。

AI音声文字起こしツール

新しいツールの導入を検討する際、先行導入している近隣自治体から事前に情報を収集するケースがある。西興部村は先に音声文字起こしツールを導入していた名寄市に使用状況などを聞き、導入に至ったという。両自治体に経緯を聞いた。

※下記はジチタイワークスVol.34(2024年10月発行)から抜粋し、記事は取材時のものです。
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名寄市
左:元・議会事務局 議事係 係長
(現・総務部 総務課 主査)
加藤 諒(かとう りょう)さん
右:議会事務局 議事係 係長
及川 洋人(おいかわ ひろと)さん

西興部村 
議会事務局
事務局長
竹本 幸孝(たけもと ゆきたか)さん

職員の手作業による議事録作成には、全てを記録することに課題があった。

-まず、議事録作成に関して、それぞれどのような課題を抱えていたのか教えてください。

加藤 当市では、本会議の議事録作成は専門業者に委託しています。しかし、月に10回ほど開催される委員会については、職員が録音を聞きながら、手作業で議事録を作成していました。ただ、時間がかかるため、一字一句を記録するのではなく、発言内容を省略しながら概要をまとめるやり方でした。そうすると、“概要”として記録する必要があるかないかの判断が職員によって異なっていたのです。全発言を記録するにはリソースが足りず、何か手段はないかと模索していました。

西 竹本 当村は規模が小さく、議会の会期日数や委員会の回数は少ないんです。そのため、本会議と議員協議会の議事録を職員1人が手作業で作成していました。しかし職員は、ほかの業務も兼務しています。議事録の重要性は分かっていても、時間のかかる文字起こし作業には、すぐに対応できないことも。また、業務の合間に行う作業は、職員の負担になっていました。

少額でスタートできることが、導入に向けての決め手に。

-どのような経緯で音声文字起こしツールの導入に至りましたか。

加藤 リソース不足を補うため、ツールを検討していた際に、ジチタイワークスで「ログミーツ」の記事を読みました。そこで無料トライアルを実施していることを知って、「時空テクノロジーズ」に連絡。その後、オンラインで打ち合わせを行い、使い方なども説明してもらいました。そして、令和4年10月頃からトライアルを実施し、令和5年度には本導入を行いました。

並行してトライアル利用していた他社ツールと比較しても、使用方法が非常に簡単な点、議事録がWordファイルで保存でき、誰でも共有しやすい点が決め手となりました。また、利用プランが複数あり、少額からスタートできる点も、予算要求の際に説明しやすくてよかったですね。

西 竹本 当村では、実は文字起こしツールよりも先に、議会用タブレットの導入を検討していました。そこで、近隣自治体である名寄市にタブレットの活用状況について視察に行ったところ、偶然、議事録作成に本ツールを活用していることを知ったのです。リアルタイムで議会内容が記録されると聞き、作業が効率化できるのではと考え、企業へ連絡。無料トライアルの後、本導入に至りました。名寄市と同様に、少額で始められることで、予算化の際もスムーズでしたね。

近隣自治体だから聞きやすく実際の使用感を質問できた。

-そうした自治体同士での情報交換は、これまでにも行われていたのですか。

西 竹本 名寄市は距離も近く、同市を中心とした定住自立圏の取り組みに当村も参画しています。今回も実物を見せてもらい、具体的な使い方も直接教えてもらったことで、直感的に“これは使いやすそうだ”と感じました。この件に限らず、様々な情報をもらって施策の参考にしているので、非常にありがたいと思っています。

加藤 当時、タブレット活用に関して西興部村の議員の皆さんが来訪され、雑談が発展して文字起こしツールの話題になったことを覚えています。後日、職員さんが再訪されて、使い勝手やセキュリティなどについて、詳しく質問されましたね。

全庁で活用を広げていき、さらに議事録作成を効率化。

-それぞれの市・村におけるツール導入の効果と、今後の展望を聞かせてください。

加藤 議事録作成にかける時間は変わらず、概要だけでなく、全ての発言内容をそのまま記録できるようになりました。委員会の内容を等しく把握できるようになったことが、大きな成果だと感じています。議員からも、“自分の発言を後から振り返って確認できるのがいい”という声が上がっています。

西 竹本 これまで手作業で行っていたので、時間を短縮できています。実際に使ってみて、長い法律名なども正確に変換されていて、その変換精度に感心しました。議員協議会など、同時に複数人が話すと精度が下がるため、今後はツール利用の際のルールを整えながら、より有効的に活用していきたいと考えています。

及川 当市では、DX推進をワーキンググループなどで担当し、庁内でAI技術を展開していく動きがあります。本ツールもAIを活用しているので、私たちの活用状況を知らせながら、歩調を合わせて全庁展開を進められたらと思っています。

西 竹本 当村でも、まずは役場全体で活用してもらいたいと思っています。“村の規模が小さいのでDXするほどでもない”という考えも中にはあります。しかし今回、業務効率化を図れるツールがあることを知るきっかけになったのではと思います。ほかにも、こういった業務改善ができるツールはないのかという新たな発想につなげていけたらと考えています。

CASE STUDY|ログミーツ導入自治体事例

共通課題である議事録作成について近隣自治体の改善策を聞いて参考に

活用実績をもつ近隣自治体に話を聞き、事前に情報収集をすることで、ツール導入がスムーズにいくケースも多いようだ。高知県の宿毛市といの町が、その好例といえるだろう。

先行導入した自治体 新規ツールの導入に向けられる抵抗感が簡単な操作のおかげで払拭された。

宿毛市 副市長 兼 CIO
上村 秀生(うえむら しゅうせい)さん

ツール導入の際には、“操作が難しいのではないか”という抵抗感が障壁になるケースは多い。宿毛市では、一部の課で先行導入を行い、操作性の高さを確認。十分に業務へ活用できると判断し、1年後には全庁導入に至ったそうだ。

ムダな作業を改善するため文字起こしツールを導入。

録音した音源から職員が手作業で文字に起こし、議事録を作成していた同市。作業量やそれに費やす時間を全庁的に調査したところ、膨大な時間がかかっていることが明らかになった。それを機に令和4年度、他社のAI音声文字起こしツールを導入。しかし、音源データをパソコンに移してアップロードする必要があるなど、職員の作業負担が新たに発生することになり、使い勝手に課題があったのだという。そうした中で、連携協定を締結している事業者からログミーツを紹介されたのがきっかけとなり、導入に向けての検討を開始。

「専用端末が用意されていることで、アップロードなどの手間がなくなる。機能面は既存ツールとほぼ同じながら、活用コストが安価であったことなどから、乗り換えを本格検討しました」と、上村さん。一部の課で先行導入し、職員が直感的に使えるシンプルな操作法であることを確認した上で、令和5年度から全庁的に活用することになった。

職員数の減少に向けてまずは単純作業を効率的に。

現在、市議会の本会議や各種委員会に加え、各課で開催する会議など、議事録作成が必要と思われるほとんど全てのシーンでツールを活用しているという同市。専用端末2台と拡張マイク6個を用意しており、各課が使用する際は企画課が貸与する形で運用しているのだそう。

「ツールの導入を検討する際には、"操作が難しいのではないか”という先入観や、“新しいもの”に対する忌避感が利用促進の障害になりがちです。しかし、本ツールは操作方法に複雑さがなくシンプルなことから、職員もスムーズに利用することができました」。

総務省による「自治体戦略2040年構想研究会」は、地方自治体は2040年までに、現行の約半分の職員で行政を支えるべきだと提言している。手作業による議事録の文字起こしに代表されるような、膨大な時間を費やす単純作業は、早急に改善する必要があるだろう。「文字起こしは比較的容易にデジタル化が推進できて、業務量の削減効果も高いことが明らかです。未導入である自治体の皆さんは、ぜひ一度導入に向けて検討してみてはいかがでしょうか」。


 



問い合わせした自治体 音声文字起こしツールを導入したことでスモールDX推進のきっかけができた。

いの町 土木課
左:会計年度任用職員
植田 美恵(うえた みえ)さん
中央:課長補佐
岡林 優二(おかばやし ゆうじ)さん
右:庶務係長
新山 美紀(にいやま みき)さん

議事録作成に多くの時間を費やしていた、いの町。音声文字起こしツールの導入で、作業時間が従来の約4分の1に短縮できたことに加え、庁内におけるDX推進の機運も高まりつつあるという。

ツール導入の予算確保のため近隣自治体から情報を収集。

会議ごとに、ICレコーダーに録音した音源をもとに手作業で文字起こしをしていた同町土木課。業務の合間を縫って行う作業では、完成までに約2カ月かかっていたという。多いときには、月6回程度ある会議で議事録が必要となり、担当職員は作業に追われる状況だった。

同町では、すでに他社のツールを導入していたが、「会議室専用のツールだったため、地元説明会など現場に行く機会の多い当課では使いづらかったのです」と、岡林さんは振り返る。

そうした中、ジチタイワークスの記事でログミーツを知った同課では、無料トライアルを開始。予算化に向けて動いたが、新たなツールを導入するハードルは高く、初年度の予算化は断念したそう。それでも同課は諦めず、先行して同ツールを導入していた近隣自治体の宿毛市に問い合わせ、様々な情報を入手した。「宿毛市には、実際の使用感やセキュリティポリシーなどの細かいことまで色々と尋ねました。また、複数課で使用する場合の管理方法なども事前に教えてもらって参考にしました」。

その後、2度目の挑戦となる令和6年度予算での本導入が決定。「トライアルの成果を他課にも伝えながら、導入に賛同してくれる職員を増やしたことが結果につながったようです」。

作業時間が約4分の1に減りその効果を庁内に展開する。

導入後は、作業時間が従来と比較して約4分の1に短縮され、1週間程度で議事録が作成できているという。「1つの画面で音声の聞き直しや、文章の編集ができるのも便利で、作業の負担がかなり減りました」と植田さん。また、その効果を庁内に広げるため、他課でも自由に活用できるようにしているそうだ。「DXは専門知識がないと難しいと思っていましたが、これならすぐに試せると思いました。まずは当課が使って、今後は庁内に推奨することで、スモールDXのきっかけになればと期待しています」と新山さん。

同課では、この件に限らず国土交通省が進める3D都市モデルの整備にも、県内で初めて取り組むことが決定している。新たな取り組みに挑戦する姿に、今後も注目したい。

※3Dで作成した地図上の土地・建物などに、用途や構造、築年数などの情報を付加した都市データ

 

他自治体はどうしている?よくある質問に担当者が回答!

時空テクノロジーズ
都築 真夕美(つづき まゆみ)さん

“無料トライアルの申し込み方法は?”“他自治体はどういう理由でログミーツを選んでいる?”など、自治体からは様々な問い合わせが寄せられるという。そこで企業担当者が、よくある質問に回答する。

本導入の前に無料トライアルで試してもらっています。

トライアルの進め方は自治体により様々で、開始直後は導入推進部署だけで試し、段階的に全庁に展開していくケースが多いですね。追加機器の貸し出しやトライアル期間の延長にも柔軟に対応します。トライアル中は利用ID数も利用時間も無制限で、専任スタッフが丁寧にサポート。ぜひログミーツの使いやすさを実感してください。


 


 

INFORMATION|情報収集から導入につながった場合、専用端末を進呈

ログミーツを先行導入している自治体から情報収集することで、無料トライアルをスムーズに始められるという自治体が増えているようだ。それに伴って実施するキャンペーンについて同社に聞いた。

企業担当者の声

ツールの導入を検討する際に、先行導入自治体へ問い合わせを行い、事前に実際の使用感などをヒアリングするというケースがあります。担当者の方からは、“先に活用している職員さんに直接聞けることで、事前に様々な不安要素が払拭できてありがたい”といった声をよく聞きます。議事録作成業務にかかる負担は、全国の自治体で共通の課題だと思います。そのため、このように輪が広がり、負担軽減の一助になれれば当社としてもうれしいことです。そこで、今回は問い合わせを受けた自治体と、それをきっかけに導入された自治体の両者へ、導入端末とは別に、自由に活用できる新規端末をお届けします。

 

※100時間を超えるプランでの契約の場合は、要相談

 

適用されるまでの流れ

専用端末が増えると……

CHECK!

無料トライアル希望自治体を募集中!

文字起こしを負担に思っている
音声認識の精度を試したい
効率化を実際に感じたい

文字起こしツールは実際に触ってみて効果を実感できるものだと思います。スモールスタートも可能ですので、まずは気軽に、庁内での使い道を模索したり、検討したり自由に試してください。

お問い合わせ

サービス提供元企業:株式会社時空テクノロジーズ

東京都港区南麻布3-19-16
アーバンネット南麻布303

TEL:03-5488-6067
Email:LG@zi-ku.com

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