ジチタイワークス

神奈川県横須賀市

文字起こしツールの活用で、議事録作成の効率化へ。

AI音声文字起こしツール

負担の大きい議事録の文字起こし作業を、効率化するためにツールを導入しても、職員が使い勝手に不満を抱くケースがある。横須賀市では、使いやすさを重視してツールの切り替えを行ったところ、職員の使用頻度が上がったという。

※下記はジチタイワークスVol.32(2024年6月発行)から抜粋し、記事は取材時のものです。
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既存の文字起こしツールの不便を解消するために新たな手段を模索。

自治体職員が手がける業務の中でも、議事録作成は負担が大きい。文字起こし作業には、実際の会議の4~6倍ほど時間がかかり、業務を圧迫してしまう。作業効率化のために、文字起こしツールを導入する自治体が増えているが、導入後に不便を感じるケースも中にはあるそうだ。なぜなら、多くのツールで会議のたびにICレコーダーを準備し、録音した音源データをシステムに読み込ませる工程が必要だからだ。会議の多い時期には、そういった小さな積み重ねが、かなりの手間になるという。

令和2年4月にデジタル・ガバメント推進室を設置した同市も、文字起こしツールを導入していた。「当市の場合、パソコン1台のみで運用しており、音質により文字起こし精度が低くなることもあったため、使う職員が限られていました。さらに、ツールを使いこなすのも難度が高く、庁内に浸透していない状況でした」と、山中さんは振り返る。

「この先、ほとんどの自治体は今より少ない職員数で、業務をこなさなければなりません。私たちの部署は、そうした課題に対応すべく、DX推進を目的に設置されました。だからこそ、本来であれば効率化できる作業に時間をかけている状況を、変えたいと考えていました」。そうした中、令和5年6月にDX関連の展示会で、「時空テクノロジーズ」が提供する文字起こしツール「ログミーツ」と出合ったという。「実際に操作方法を見せてもらって、使いやすそうだと感じました。まずは試してみようと、1カ月後にはトライアルを実施しました」。

スピーディにトライアルを開始した理由について青木さんは、「貸出期間などを柔軟に対応してもらえて、申し込みのハードルが非常に低かったのです。“実際に触ってみる方が分かりやすいですよ”と、対応もフランクだったことで、話がスムーズに進みました」と振り返る。

本導入までの流れ

▶ 令和5年6月
展示会で初めて知り、その場で使い方を確認

▶ 7月
トライアルを開始

▶ 12月
本導入が決定し、対面・WEB会議ともに活用

スピーディな導入の理由
トライアルでまずは使ってみて庁内で利便性を確認できたこと

シンプルで直感的な操作性を、試用した職員の多くが実感。

同製品は、マイクが内蔵された専用モバイル端末のボタンを押すだけで、録音と文字起こしが開始されるもの。文字起こしされたテキストは、ほぼ同時にWEBブラウザ上の専用編集画面に表示される。画面上で、音声の聞き直しやテキスト編集ができるため、議事録作成の大幅な時間短縮につながるという。

また、モバイル端末にはSIMが内蔵されており、音声データは携帯電話回線を通じて、自動的にアップロードされる。そのため、インターネット環境に左右されず、外出先やLAN環境のない会議室でも使用できる。Windowsアプリ版も併せて提供され、オンラインでも同様に活用できるそうだ。

加えて、編集画面には高度な生成AIの「Chat GPT」の技術が統合された機能もあり、テキストをクリック1つで要約したり、箇条書きでまとめたりできる。同市では、生成AIの活用を全庁で推進していた背景があり、Chat GPT機能も試用することにしたそうだ。

専用モバイル端末2台を自由に試せることを庁内でアナウンスしたところ、ツールへの関心度が高い職員たちがすぐに試用を開始。「職員に実際の使い勝手をヒアリングしたところ、“ボタンを押すだけで、すぐに使える”“すぐに編集できて便利”など、総じて好評でした」。

そうした職員からの反響を受けて、同年12月には本導入が決定。ツールの活用が予想される約100課を対象に、同社主催のオンライン説明会を実施した。「その後、職員から操作に関する問い合わせはあまり入っていません。同社からもらったマニュアルと、説明会の動画を視聴できるようにしているだけなので、ツール活用を推進する私たちの負担もなく、とてもラクだと感じています。直感的に使えるUIが、導入を決めた最大のポイントといえます」。

会話を簡単に記録できるため、気軽に活用するようになった。

「カジュアルな会議でも、必要な場合は議事録を作成しており、従来はその作業にも職員のリソースを割いていました。今回の導入で、打ち合わせ内容を気軽に記録できるようになったので、“あのとき、どんな意見が出たか”などの会議後の確認が容易にできます。外部事業者を交えての打ち合わせなどでも、“言った・言わない問題”などのトラブルを防ぎやすくなるのではないかと思います」。

同市では月間平均70時間ほど利用しており、従来の議事録作成作業の大幅な時間短縮につながっているという。「使いやすいものは、自然と庁内へ浸透するのだと感じます。せっかくツールを導入しても、職員が使わないと業務効率化はかないません。今後も意味のある効率化につながるような取り組みを進めていけたらと思います」。

同市では、生成AI活用をはじめとする自治体DXの潮流に乗りながら、業務効率化と住民サービスの充実を、今後も推し進める構えだという。

左から
横須賀市
経営企画部
デジタル・ガバメント推進室
主査 山中 靖(やまなか やすし)さん
主査 青木 伸広(あおき のぶひろ)さん
 

ツールを活用した議事録作成の流れ

会議の内容を録音


対面会議の場合
会議の場に端末を持ち込み、開始時にボタンを押す。
 

WEB会議の場合
Windowsアプリを立ち上げ、開始ボタンをクリック。

専用編集画面でテキストを確認・調整


指定の箇所をすぐに聞き直すことができる(倍速/低速/○秒スキップなども)
メモや画像ファイルなどの挿入が可能
検索機能で確認したい箇所を探せる
 

ファイルで出力


議事録の共有などが必要な場合は、Wordファイルやテキスト形式で出力が可能。編集画面内のボタンをクリックすれば瞬時に出力される。ほかにも、音声データだけでも出力できる。

ログミーツ活用レポート

“実際に庁内で使ってみてどうだった?” 導入自治体の担当者に聞いたリアルな声

全国の自治体で導入が広がっているというログミーツ。会議や打ち合わせの“議事録作成”を効率化する便利なツールとして、選ばれているそうだ。その中でも、気になるのは導入後の活用状況や効果だろう。庁内で業務効率化を進めている、導入自治体の担当者たちの生の声を集めた。

Q&A 導入担当者に2つの質問をしました!

Q1.どういった場面で活用が進んでいますか?
Q2.使ってみてどんな効果を感じていますか?

 

1.福岡県小郡市(おごおりし)

経営政策部 新公共マネジメント推進課
官民連携・DX推進室
和田 あゆみ(わだ あゆみ)さん

A1.議会、会議、打ち合わせや面談など様々な用途で全庁的に活用しています。既存マイク設備に接続したり、別庁舎や出先に携行したり、環境や場所を問わず使えるところが便利です。

A2.一度の会議にかかる議事録編集時間がおおむね半分になりました。セッティングが簡単で直感的に使えるため、研修などがなくても、誰でもすぐに使える点も助かっています。
 

2.岡山県矢掛町(やかげちょう)

企画課 デジタル推進室
今井 守(いまい まもる)さん

A1.ツールの使用時間としては、議会での議事録作成業務が最も多いです。そのほかにも、オンラインミーティングや内部協議の記録など、幅広く活用しています。

A2.議事録に要する時間削減に大きな効果を感じています。また、リソース不足により録音のみだった場面でも気軽に記録できるようになり、業務改革になったのではないかと感じています。
 

3.沖縄県宮古島市(みやこじまし)

総務部 総務課 行政管理係
奥松 裕也(おくまつ ゆうや)さん

A1.主に、重要な会議や長時間に及ぶ会議で多く活用されています。また、日常的に会議の数が多く、毎回の会議録作成に時間をかけられないような部署でも、よく利用されています。

A2.一から議事録を作成する手間が省け、業務量の削減につながっています。手直しの際も、修正・確認箇所の音声再生がしやすく、作業効率が上がったと感じています。
 

4.徳島県徳島市(とくしまし)

総務部 デジタル推進課
仲辻 成輝(なかつじ しげき)さん

A1.市長の記者会見や議会のほか、内部の会議や打ち合わせなど、幅広い場面で活用しています。リアルタイムで文字起こしされるため、自席で会議を傍聴するという活用例もあります。

A2.録音環境が異なるため、文字起こしの精度にもバラつきがありますが、多くの場面で議事録作成にかかる時間の削減効果を感じます。利用した各部署からの反応もおおむね好評です。
 

5.北海道札幌市(さっぽろし)

左から
総務局 改革推進室 推進課
小形 友志(おがた ゆうじ)さん
生田目 直季(いくため なおき)さん

A1.庁内の会議はもちろん、外部の方が参加される委員会なども含め、幅広く活用しています。卓上マイクセットも併せて導入しているため、大小様々な形態の会議体で効果を発揮しています。

A2.従来、特に会議の多い部署では議事録作成に多くの時間を割いていました。今回の導入により本来注力すべき業務に充てる時間が増え、業務の質をより向上させることができました。
 

6.岩手県花巻市(はなまきし)

総合政策部 広報情報課
伊藤 大樹(いとう たいき)さん

A1.各種打ち合わせや会議などの議事録、報告書作成に活用しています。ログミーツのモバイル端末本体は、コンパクトで持ち運びやすいので、庁外の会議でも多く活用しています。

A2.以前使用していた文字起こしシステムは、専用パソコンが必要で、準備の手間や順番待ちが発生していました。今は自席パソコンで作業できるので、職員の負担が軽減されています。
 

7.新潟県小千谷市(おぢやし)

企画政策課 デジタル戦略室
涌井 亮太(わくい りょうた)さん

A1.市議会各種委員会をはじめとする対面会議や、WEB会議の議事録作成など、全庁的に使用しています。当市ではGPT機能も試用しており、公開ウェビナーの内容要約などに活用しています。

A2.トライアル時点では4割、現在では5割程度の時間削減効果を確認しています。アナログ業務から解放され、迅速に会議の内容を共有できるため、職員への浸透・定着が進んでいます。
 

8.栃木県野木町(のぎまち)

総合政策部 政策課 デジタル推進係
栁田 裕平(やなぎた ゆうへい)さん

A1.9月と3月の町議会における「予算決算常任委員会」の議事録作成業務などで、重宝されています。

A2.実際に活用している職員からは“短時間で議事録作成ができるので残業が減った”という意見が出ていて好評です。庁内の議事録作成時間が削減できるツールになると感じています。
 

9.千葉県我孫子市(あびこし)

企画総務部 行政管理課
鈴木 翔太(すずき しょうた)さん

A1.様々な会議やヒアリングの議事録作成に活用しています。また、説明会で活用することで、出席できなかった職員向けの資料や、Q&Aのまとめなどの資料作成にも役立っています。

A2.作業時間が従来の4分の1程度に短縮できました。文字起こしした文章をWordなどで出力できる、単語を辞書登録すると誤変換を防げるなど、精度に加え機能面も整っていると感じます。
 

10.滋賀県近江八幡市(おうみはちまんし)

総合政策部 情報政策課
園田 泰久(そのだ やすひさ)さん

A1.主に各所属で開催されている様々な会議や、打ち合わせの議事録作成に活用しています。また、そのほかにも庁内研修などの報告書の作成にも使っています。

A2.一から議事録を作成するのと比較すると、業務時間短縮につながっていると感じます。また、編集画面にある再生機能や要約機能なども使いやすいと感じています。

ログミーツGPTの概要
文字起こしに留まらない機能でさらなる業務効率化をサポートする

文字起こししたテキストを、AIによって要約したり箇条書きにまとめたりできるログミーツGPT。Chat GPTの技術を搭載しており、音声文字起こしだけでなく、情報整理にも役立つという。実際にどのように要約され、業務で活用できるのか紹介する。

ログミーツGPTを使った議事録ビフォーアフター

使い方は編集画面のボタンをクリックするだけ

☑プロンプトは不要
☑テンプレートボタンが用意されていて簡単に使える
☑テンプレートのカスタマイズも可能なため自由に活用できる


気になるリスク対策は?

昨今、自治体において生成AIの活用が徐々に広がってきている。一般的に利用する際には、入力するデータのセキュリティが懸念されるのではないだろうか。しかし、ログミーツGPTでは、第三者がデータを二次利用や学習利用できないような設計になっている。そのため、安心して使える点が導入自治体で喜ばれているようだ。


 

自治体からよくある質問に企業担当者が答えます。

導入を検討したい自治体にとっては、コスト面や機能面など、気になる点が少なくないだろう。ここでは、自治体から寄せられることの多い質問をピックアップし、企業の担当者に答えてもらった。

時空テクノロジーズ
都築 真夕美(つづき まゆみ)さん

小さなことでも気軽にお問い合わせください!

 

無料トライアル希望自治体募集中!

文字起こしを負担に思っている方
音声認識の精度を試したい方
効率化の効果を実際に感じたい方

文字起こしツールは実際に触ってみて効果を実感できるものだと思います。スモールスタートも可能ですので、まずは気軽に、庁内での使い道を模索したり、検討したり自由に試してください。

お問い合わせ

サービス提供元企業:株式会社時空テクノロジーズ

TEL:03-5488-6067
Email:LG@zi-ku.com
東京都港区南麻布3-19-16
アーバンネット南麻布303

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