ジチタイワークス

愛知県豊田市

保育現場の現金集金をキャッシュレス化し、子どもと向き合う時間を創出。

保育施設におけるキャッシュレス決済サービス

こども園の業務改善の一環として、豊田市では給食費など、園での集金をキャッシュレス決済で行っている。それにより、保育士の負担を軽減した上、保護者の利便性も向上したという。ICTの導入で、保育の現場はどう変わったのだろうか。

※下記はジチタイワークスVol.32(2024年6月発行)から抜粋し、記事は取材時のものです。
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キャッシュレス化で集金業務を改善し子どもと触れ合う時間を創出する。

未就学児の健やかな成長と安全を見守る保育園やこども園で、事務作業まで担う保育士の負担は大きい。中でも煩雑だったのが、集金業務。同市では、給食費や一時保育料、共済掛金、保育で使う道具などの諸費については、園が直接、保護者に請求している。費目によって現金払いと口座振替の2つがあり、園と保護者双方の負担になっていたという。「現金は盗難や紛失のリスクがあり、園には置かないのが大原則。そのため保護者から現金を預かるたび、金融機関まで入金に行く必要がありました」と河村さん。口座振替の場合も、園が指定する金融機関の口座をもっていない保護者には、新たに口座を開設する負担が生じていたという。

そこで令和4年度から、教育分野に特化したキャッシュレス決済サービス「エンペイ」を導入。請求や支払い、管理・会計までをオンラインで行える上、請求書や領収書などもシステム上で作成可能。「業務を効率化できれば、保育士は浮いた時間で子どもたちと触れ合えるようになり、保育の質の向上につながると考えたのです」。

保育園やこども園で活用

豊田市では、公立こども園60施設に導入。同じシステムを使うため、異動時の引継ぎなども簡易になる。

保育士の不安を和らげるため運用の前後でしっかりサポート。

同システムはパソコンだけで運用でき、保護者への請求にはLINEを使う。管理画面で金額を入力して請求ボタンをクリックすると、LINEにメッセージが送信される仕組みだ。保護者はそこから各種キャッシュレス決済を選択し、スマホで支払いを完結できる。「口座振替の場合、保護者が入金を忘れて残高不足となり、引き落とせないことも。しかし、エンペイなら請求のたびスマホにメッセージが届くため、その心配はありません。未払いについても再度請求メッセージを送るだけ。対面で催促することが減り、保育士にも喜ばれています」と矢澤さん。

導入にあたっては、新入園児の保護者が口座を開設しなくて済むように、4月からの運用にこだわった。そのため約3カ月間という短期間で準備を行ったという。「同社にオンライン説明会を開いてもらい、当市でマニュアルを作成。保育士の不安を和らげるため、少人数の研修会も実施しました。管理画面を見て、直感的に操作できたことから運用をイメージできたようです。積極的に学んでくれて本当に感謝しています」。

導入後に大きなトラブルはなかったものの、こども園60施設が一斉に導入したため、当初は園からの問い合わせも多かったそう。「同社のサポート窓口で対応いただけて、本当に助かりましたね。保育課で対応するのは大変です。保育士の負担が減った分、私たちの負担が増えるのであれば、業務改善になりませんから」と河村さんは笑う。

LINEを使っていない保護者にはコンビニ払いを案内できる。

請求がオンラインになったことで、保護者からの入金もスピーディになったそう。「子育て世代はキャッシュレス決済への抵抗感が少なく、決済方法が選べるため好評です」。また、コンビニ払いに対応している点も、同システムの強みだろう。LINEを登録していない保護者には、コンビニ払いができる請求書をシステム上で発行し、手渡ししている。「コンビニ払いなら、保護者は現金で支払いますが、園にとってはキャッシュレス。おかげで、園で現金を取り扱うケースはゼロになりました。中にはクレジットカードなどを持っていない保護者もいるので助かります」。

集金業務のキャッシュレス化で、保育士と保護者の負担軽減に成功した同市。河村さんは、「保育課の仕事は、保育士が働きやすい環境をつくること。それが保育の質の向上につながると考えています。しかし、保護者からすると、卒園後も教育機関への支払いは続きます。本当に利便性の高い環境を考えると、将来的には保育課という枠を超えた連携も必要になるでしょう」と語ってくれた。

豊田市
こども・若者部 保育課
担当長 河村 卓(かわむら たく)さん
主査 矢澤 孝幸(やざわ たかゆき)さん

煩雑な集金業務を見直すことで子どもたちによりよい環境を

豊田市の課題

保育士の負担が大きい
口座振替では保護者の入金忘れで残高が足りず、引き落とせないことも。現金は預かるたび金融機関に入金に行く必要があった。

保護者の利便性が低い
口座振替では園指定の金融機関で口座を開設したり、現金払いではお釣りが要らないよう準備したり……。

 

導入こども園の声

豊田市立 藤藪こども園
園長 近藤 朝美 (こんどう ともみ)さん

1日かかっていたチェックが約1時間に!

以前は、未納者への声かけや現金の取り扱いだけでなく、金融機関に渡す振り込みデータの作成も大変でした。導入が決まったときは不安もありましたが、使ってみるとそこまで難しくはなかったですね。保護者にとってもメリットがあり、園には好評な意見が届いています。導入後は、1日かかっていた最終チェックが1時間程度で済むように。事務員の作業時間も短縮され、集金業務は大幅に改善。また、支払い状況がひと目で確認できるため、管理面でも役に立っています。導入してくれた保育課には感謝しています。

期待できる導入効果

負担を軽減できる業務

請求書・明細書の作成
集金管理
集計作業
領収書発行
会計処理
金融機関での入金

回収がスピーディに

《LINE通知後の回収率》

導入実績

17自治体

※令和6年3月時点(同社調べ)

保育園・こども園・幼稚園をはじめ、放課後児童クラブ(学童)などでも利用されている。

お問い合わせ

サービス提供元企業:株式会社エンペイ

自治体ソリューショングループ

TEL:050-3164-5817
Email:js@enpay.co.jp
東京都港区港南2-15-1
品川インターシティA棟 22F
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