自治体業務に特化した議事録作成支援ソリューション
職員にとって大きな負担の一つが議事録などの文字起こしだ。作業は部署を問わず発生し、会議時間の約4倍を要することもあるという。この課題に対し、福岡市では異なるタイプのAI文字起こしツールで対処している。
※下記はジチタイワークスVol.31(2024年4月発行)から抜粋し、記事は取材時のものです。
[提供]株式会社アドバンスト・メディア
この時間は必要なのか、文字起こしの負担を見直す中で出合ったAIツール。
同市では以前、議事録などの文字起こしを手作業で行っていた。これが大きな負担になっていたと坂田さんは語る。「議事録はあらゆる部署で必要ですが、編集作業を含めると、場合によっては会議時間の約4倍を要していました」。この時間を、よりコアな業務に充てられないか模索する中、「アドバンスト・メディア」のパートナー企業から、自治体向けAI文字起こしツールの提案があった。
そこで同市は他社製品も含めて比較検討し、プロポーザルを経てクラウド型のツールを令和元年に導入。会議の録音データをシステムにアップロードすれば、自動で文字起こしがされる仕組みで、負担が大幅に軽減した。利用件数も順調に伸びていったが、2年ほど経った頃に伸び悩みが起きたという。「クラウド型であるため、当市の情報セキュリティポリシーを踏まえて、個人情報などの機密情報を含む会議では使用しないルールとしていました。それがハードルになったようです」。
パートナー企業に相談したところ、「スタンドアローン型との併用というアイデアをもらいました。クラウド上ではなくパソコン内で文字起こしを完結できるタイプで、まずは試験的に1アカウントを導入しました」。こうした経緯で、令和3年度から2タイプ使い分けでの運用が始まった。
編集、辞書など多彩な機能を活用して年間約2,300時間の効率化へつなげる!
自治体には、個人情報などの機密情報を含む打ち合わせや会議が多く存在する。「スタンドアローン型なら、こうした場でも活用できるようになりました。また、令和4年からクラウド型がLGWAN対応に。以前は音声データのアップロードに無害化処理が必要でしたが、その手間がなくなりました」。これらの結果、令和2年度の実績と比較して利用件数が約1.5倍に伸びたという。
文字起こしの精度についても評価は高い。「両タイプともに、少しの修正で済みます。令和4年度は推計で約2,300時間削減の見込みです」。開発元であるアドバンスト・メディアは、AI音声認識エンジン「AmiVoice(以下、アミボイス)」を手がけて26年という音声技術業界の老舗。官公庁の専門用語に対する認識精度を年々高めてきたという。ほかにも、画面上で文章を修正できる編集機能や、話者登録、用語の辞書など、充実した機能にも助けられているそうだ。
なお、スタンドアローン型は専用USBをパソコンに挿すことでアカウントを有効化する仕組み※。必要な部署に都度貸与していたが、利用者が増えていく中で、“部署内に常備しておきたい”“区役所にも配置してほしい”という要望が出てきたという。「こうした声に応え、スタンドアローン型もライセンスを年々増やし、効率化を進めているところです」。
※USBキー型のほか、インターネット上でアカウントを有効化する方法、端末固定型といった3つの管理方法がある。
パートナー企業との二人三脚で、庁内DXは新たなフェーズへ。
利用件数は再び拡大中だが、同市はさらなる活発化を目指す。「デジタルツールに抵抗感をもつ職員もいるので、周知や研修を重ねて活用を促進していきます」。こうした展開を支えているのが、パートナー企業だ。これらのAI文字起こしツールは約670の自治体で採用されており、その実績を通して蓄積された知見をもつ企業担当者の存在は大きいという。「自治体の業務やネットワーク環境に精通していると感じます。技術的なサポートはもちろん、他自治体の事例共有や、説明会の実施など、色々な面で助けられています」。
2タイプのツールを使い分け、庁内の活用を最適化している同市。坂田さんは「自治体によって違う組み合わせ方もあるかもしれない」としつつ、今後の展望を次のように語ってくれた。「現在、当市では庁内パソコンをデスクトップ型からノート型に置き換えている最中です。LGWANの無線LAN環境の整備が完了すれば、さらに利用しやすくなるでしょう。AI文字起こしの機能をフル活用しつつ、様々な業務効率化にチャレンジしていきたいですね」。
福岡県福岡市 総務企画局 行政部
行政マネジメント課
総括主任 坂田 晃彦(さかた あきひこ)さん
自治体それぞれの環境にフィットする「AmiVoice」
導入~運用を伴走するサポート体制
自治体の業務や環境に精通した全国のパートナー企業と連携。自治体は最適なプランの選定から、AI音声認識や生成AIを活用する上での環境設定、現場での活用支援まで、様々なサポートを受けられる。
■ 約670自治体が活用!
職員数100人以下の町から都道府県庁まで、様々な規模の自治体が導入中。議事録作成の効率化や字幕表示による情報保障などで、アミボイスを広く活用している。
■ 便利な機能がほかにも!
WEBセミナー開催情報
日時:2024年5月15日(水)13:30-14:30
会場:zoom ウェビナー
内容:
【議事録DX】全国のAI音声認識の活用事例や自治体におけるトレンドのご紹介
【ユーザーインタビュー】山梨県甲斐市役所 議会事務局様~リアルタイムの字幕表示で「開かれた議会」の実現に貢献~
ゲスト:山梨県甲斐市役所 議会事務局様
参加費:無料
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サービス提供元企業:株式会社アドバンスト・メディア
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