ジチタイワークス

埼玉県戸田市

大変な収支報告業務から解放!政務活動費の管理クラウドシステム。

政務活動費管理クラウドシステム

1年間の収支報告を紙ベースの手作業で処理していた戸田市議会。煩雑な作業が年度末に集中し、業務を圧迫していたという。そこで作業の効率化と平準化を目指し、政務活動費管理クラウドシステム「セムカン」の実証実験に手を挙げた。

※下記はジチタイワークスVol.28(2023年10月発行)から抜粋し、記事は取材時のものです。
[提供]株式会社エイブルコンピュータ

240の議会にアンケート

Q. 政務活動費の管理でシステム化を検討したことがありますか?

議員と職員の負担を軽減するためシステム導入の実証実験に参加。

政務活動費の事務処理に頭を悩ませる自治体は多いのではないだろうか。「各会派から収支報告書・明細一覧表・領収書の3点を提出してもらっていますが、書類を準備する議員も、チェックする事務局も大変です。さらに、それらは年度末にまとめて上がってくるため、ただでさえ忙しい4月に収支報告業務が集中。例年、残業続きになっていました」と小林さん。各会派からも、手作業で集計したり、領収書を添付したりするのが大変という声が寄せられていたという。

宮本さんも「提出書類にミスがあれば該当箇所に付箋を貼り、議員に修正を依頼。書類を取りに来てもらったり、再提出を催促したりと、付随する作業がたくさんありました」と話す。ようやく収支報告が終わると、次は9月の情報公開に向けて準備が始まる。領収書をPDF化して印刷し、個人情報へのマスキングを依頼するなど、ここでも細かい作業や、議員とのやりとりが続くという。

「そんな中、当市の議会アドバイザーに紹介されたのが、セムカンの実証実験でした。議員と事務局の負担が軽減されること、情報公開の準備が簡単になることなどから、前議長を通じて、実証実験への参加を議会に提案。議会の受け入れもスムーズで、令和4年度締めの処理に向けて参加しました」と、小林さんは振り返る。

政務活動費の管理をシステム化し年1回の大仕事を平準化する。

「エイブルコンピュータ」が開発した同システムは、政務活動費の管理専用に開発されたクラウドサービスだ。全議員にIDとパスワードが割り当てられているため、いつでもスマホやタブレットから経費の精算処理ができる。直感的な操作が可能で、経費項目や支出額、按分率の入力なども分かりやすい。また、視察後に提出する報告書や資料も一緒に添付できるという。

さらに、フォームに沿って入力すれば、収支報告書や明細一覧表などの集計書類は、既存の様式に則して自動で作成される。データはその都度、事務局にも共有されるため、年度末を待つことなく確認・修正作業が可能。年間を通して業務を平準化できる上、ほとんどがシステム上で完結するため、ペーパーレス化にもつながるという。

「今回の実証実験では、当市がもともと議員に配付していたタブレットを活用しました」と宮本さん。全議員に向けて、同社が事前にハンズオン研修を実施し、その後の実証実験中は職員が各会派をまわってフォローしたという。「議員からは“必要事項を入力し、写真を添付するだけなので、慣れるとスイスイでき”という声も。大きなトラブルはありませんでした」と話す。

情報公開を効果的に行うことで住民に信頼される議会を目指す。

システムによる業務の平準化は時間だけではなく、人的側面での効果ももたらしたそうだ。会派で事情は異なるものの、従来のアナログ処理では、各会派の経理責任者にかかる負担が大きかった。しかし、IDとパスワードの割り当てや、システムの操作説明会の対象を全議員としたことで、自分で処理する議員が増えたという。

「情報公開の側面でもメリットは大きいと考えています。システムでは経費の集計結果だけではなく、分析結果までが自動で作成されます。政務活動費の使い道には会派のカラーが出るので、分析結果を公開できるようになれば、各会派が力を入れている分野や施策が、住民にも分かりやすくなるでしょう」と小林さん。

平成24年の地方自治法の一部改正では、政務活動費の透明化が努力義務になった。「あれから10年以上が過ぎ、各自治体でも収支報告書の公開は進んでいます。システム化で分析結果まで公開し、情報の質が高まれば、住民に“信頼される議会”になるのではないでしょうか」と、期待を込めて話してくれた。

戸田市
議会事務局
左:次長 小林 善弘(こばやし よしひろ)さん
右:主任 宮本 由香里(みやもとゆかり)さん

システムの活用で期待できる議員・職員・住民のメリット

① 年間を通して事務処理が可能になる

クラウドシステムなので、議員はいつでも入力可能。事務局側でも随時処理できるため、業務の平準化ができる。

② 台紙などが不要でペーパーレス化が進む

領収書を添付する台紙や、マスキング用の印刷が不要に。戸田市の実証実験では、約67%の人が紙を3割以上削減できたと回答。

③透明性を向上させ、頼れる議会に

集計結果や分析結果を自動で作成。透明性が向上することで、各会派の動向が明確になり、住民の相談先の参考にもなる。

実証実験の結果

戸田市で実証実験後、各会派と事務局職員にアンケート調査を実施。

Q.システム化により作業時間は短縮できそうですか?
約半数が「3割以上短縮できる」と回答

Q.システムを利用してもいいと思いましたか?
約7割が「利用してもいい」と回答

無料の実証実験随時受付中

年度途中からのスタートでも、締めの収支報告作業までしっかり試すことができる。詳しくは問い合わせを。

 

お問い合わせ

サービス提供元企業:株式会社エイブルコンピュータ

TEL:076-214-8759
E-mail:semkan@ablecomputer.co.jp
石川県金沢市武蔵町2-12
フルーツむらはたビル4F

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