読者投稿ページは、自治体職員が日々の業務や活動している内容を発表・共有できる場です。読者自ら執筆した原稿の中から、編集室が選出した記事を、ジチタイワークスWEBで公開させていただきます。
ぜひ、皆さんの自治体職員としての経験や取り組みを、編集室にお届けください。
● 投稿者(自治体職員)プロフィール
テーマジャンル : DX・ICT推進
ペンネーム : soloさん(30代)
所属部門 : デジタル戦略室
時代に逆行し、とても無駄が多いと思った研修受講。
私は自治体のICT採用の新規採用職員です(以前に自治体勤務経験があるので、公務員は9年目です)。そのため、新規採用職員研修を受講しています。先日受けた研修が、このような環境の研修でした。
・資料は紙配布のみ
・講師は投影もしない
・レポートは電子データ(文字打ち込み)で提出
職場ではペーパーレスの推進が叫ばれているというのに、紙資料は講師の要望だから仕方ないとしても、「無駄が多すぎる!」と思いました。また、レポートではテキストデータを入力しなければならないのに、「紙に書いたことを後からパソコンで再度入力するの?」「組織としてペーパーレスを推進しているのに、紙にメモするの?」といった疑問符が頭をめぐりました。
DXを推進する部署で働く者としては、何か行動を起こさなければと思ったのです。 そこで、自分だけでも、ペーパーレスの推進、業務効率化をめざし、「セルフペーパーレス研修」を勝手にやってみることに(もちろん、研修担当課には事前に了承は得ています)。
タイピング訓練をして、自分だけペーパーレスで研修に臨む。
私はタブレット(その日、1日充電が持つように)、マウス、ポケットWi-Fi、Bluetoothのキーボードを研修会場に持ち込みました。
実は、この日のために、「寿司打」というタイピング練習ゲームで10,000円を食べられるように訓練(速く、正確にタイピングできるほど寿司を食べられる金額が上がる)。その甲斐もあって、文字を書くよりタイピングの方が早くなりました。また訓練のおかげで、メモのスピードが上がり、講師のお話をしっかり聞けるという副産物的な効果も。
研修中は、一切紙のメモを取りませんでした。そして、グループワークがあれば、率先してテキスト化や描図を行い、タブレットを見せてグループメンバーに情報共有を行いました。また、疑問点が出たときの用語や法令の検索はタブレットで即座に実施。インターネットで必要な情報を素早く得られたり、ちょっとしたフローチャートを描いたりして共有したことで、学習効率が上がったと感じました。
今回の取り組みに対する“振り返りと決意”。
私の受けた研修受講姿勢は、少々 “変態的”だったと思います。しかしながら、私の受講方法は、レポート作成時間の短縮につながり、メモを取ることなどに気を取られることなく、講師の説明をしっかり聞けるメリットがありました。
自分でも、私は、かなり変わった人間だと認識しています。しかしながら、そのような動きを見せないと組織は変わらないと考えています。今後もDXを率いる職場のパイオニアとして、このような動きをしていこうと思いました(実は、その後、新規採用職員研修でパソコン持参が通知されるようになり、内心ほっとしました)。