セミナー概要「我慢の防災」から「質の高い避難生活」へ――。
近年、国の方針は「我慢の避難生活」から「質の高い避難生活」へと大きくシフトしています。TKB(トイレ・キッチン・ベッド)の確保やスフィア基準の考え方など、避難所に求められる生活環境の水準は、確実に引き上げられています。
一方で、多くの自治体では計画整備が進む一方、
「それをどう動かすか」という組織運用まで落とし込めていないという課題も見えてきています。
・受援班はいつ立ち上げるのか
・応援職員や物資を避難所へどう展開するのか?
・要配慮者対応や生活環境の改善をどう連動させるのか
本来は一体で設計すべきこれらの要素が、個別対応にとどまってしまっているケースも少なくありません。
本セミナーでは、「災害関連死を防ぐ」という視点を軸に、避難所運営と受援体制を分断せずに捉え直します。
特に発災初動72時間に着目し、「何を・いつ・誰が動かすのか」という組織運用の考え方を整理。制度や計画の解説にとどまらず、実際の災害対応を見据えながら、
自庁の体制を見直すための“実務に活きる視点”をお届けします。
こんな方におすすめ
プログラム【Day1】
【Day2】
※各日登壇する自治体・企業は異なります。
※本セミナーは自治体職員さま限定となっております。
※協賛企業よりDX施策に関するソリューションの紹介も予定しています。あらかじめご了承ください。
講演内容「発災72時間の“その後”をどう乗り切るか」〜救助対応から受援体制へ〜
大月 浩靖 氏
三重県 いなべ市
総務部 防災課 課長補佐
平成19年より防災の担当をし、これまで東日本大震災、熊本地震、九州北部豪雨、西日本豪雨など様々な被災地支援に従事。平時から積極的に地域に入り地域防災に取り組み、市民の防災意識の向上に努める。
プライベートでは内閣府のチーム防災ジャパンのお世話係としても関わり、災害の被害軽減をするために、国民運動の展開を行うとともに、国民の防災意識の向上を行っている。
講演のポイント
- 初動72時間を“現実的に動ける判断”へ落とし込む
「限られた人員・情報の中で何を優先し、どのタイミングで応援要請を行うか。現場で機能する判断軸を整理。
- 救助対応から受援体制へ“切り替える設計”
手が回らない初動期を前提に、どの段階で何を引き継ぎ、どう受援につなぐか。実務ベースの移行プロセスを解説。
- 避難所運営を“人員・物資が回る状態”に整える
混乱しがちな避難所で、人と物資をどう整理・配置するか。継続運営を見据えた実践的な考え方。
被災事例に学ぶ、「質の防災」を支える情報収集
岩瀬 貴義 氏
ポケットサイン株式会社
公共事業チーム マネージャー
広告営業、エンタープライズ向けSaaS営業を経て、2024年12月ポケットサイン入社。現在は公共事業チームのマネージャーとして提案活動とカスタマーサクセスを推進
講演のポイント
- 「質の防災」には、正確で迅速な情報収集・共有が欠かせない
避難者数、健康状態、要配慮者、物資ニーズなどを正確かつ迅速に把握し、庁内・災害対策本部・避難所間で共有する重要性を整理します。
- 熊本市事例:避難所外避難者をどう把握するか
車中泊や在宅避難など、避難所以外で過ごす人の状況をどのように把握し、必要な情報や支援を届けるかを紹介します。
- 宮城県事例:避難所受付と物資ニーズを可視化する防災DX
避難所受付、紙名簿管理、物資ニーズ把握の課題をもとに、現場と災害対策本部が同じ情報を確認できる仕組みを解説します。
- 有事に使える仕組みは、平時の利用から生まれる
日常の行政サービスや地域活動でも使われる住民接点を整え、有事にも機能するフェーズフリーな防災基盤の考え方を紹介します。
災害関連死を防ぐ避難所のあり方〜自治体の負担を減らすSUM基準のTKB48とは〜
水谷 嘉浩 氏
市民保護研究所 所長
避難所・避難生活学会 代表理事
1993年に同志社大学文学部を卒業後、長年にわたり実務や研究に携わり、2022年には京都工芸繊維大学大学院博士後期課程を修了。博士(工学)の学位を取得。
講演のポイント
- 災害関連死を防ぐTKB48とは
- 災害関連死ゼロのイタリアの災害支援に学ぶ
- 被災自治体の負担を減らすSUM基準
- 防災庁に期待すること
長期間の避難生活を支える災害用「トイレトレーラー」
長谷川 勝正 氏
JPホームサプライ株式会社
営業本部 グループマネージャー
講演のポイント
- 長期避難を支える「トイレトレーラー」の特徴
一般的な移動式トイレとの違いを踏まえ、快適性・衛生性・継続利用の観点から有効性を解説。
- 避難所運営における“生活環境維持”の考え方
避難所の質をどう維持し、災害関連死のリスク低減につなげるか。
- 広域連携によるトイレ支援「スマイルトイレプロジェクト」
自治体同士で支え合うトイレ派遣支援の仕組みと、平時から求められる備えを紹介。
【Day2】
実効性ある受援計画と避難生活環境改善

織江 潤一 氏
内閣府 政策統括官(防災担当)付 参事官(防災計画担当)付
参事官補佐
宮本 裕喜 氏
内閣府 政策統括官(防災担当)付 参事官(生活環境担当)付
主査付
講演のポイント
- 受援計画の策定に向け、事前に検討・整理しておくべき事項
受援の前提となる体制や役割分担、要請にあたり検討すべき内容など、平時のうちに整理しておくべきポイント。
- 応援要請の手順と、要請に際して押さえておくべきポイント
要請の流れや応援の受入れの心構えを踏まえた、応援を円滑に活用するためのポイント
- 応援の適切かつ効果的な受入れに向け、事前に準備・調整しておくべきポイント
受入れ体制や準備事項をあらかじめ整え、受援計画の実行性を高めるためのポイント。
- 避難生活環境の改善に向け、平時から取り組むべきポイント
避難所運営や生活環境の質を高めるために、日常から検討・準備しておくべき事項。
災害時における生活用水の確保について
小上 和輝 氏
I・T・O株式会社
営業開発部 中日本開発課
講演のポイント
- 災害時における、雨水などを活用した非飲用の「生活用水」の確保方法
- 洗濯、トイレ、入浴、シャワーなど、大量の水を必要とする場面での活用方法
- プール、河川、池などを水源とした、1時間あたり最大2,000リットルの浄化性能
- フィルター交換などの消耗品費を抑えた、継続運用の仕組
- 長期間にわたる断水を想定した備えとしての活用方法
派遣経験を“報告で終わらせない”能登での気づきを自庁の備えに変える具体プロセス
山下 晃 氏
静岡県 焼津市 防災部 地域防災課
課長
平成3年4月に焼津市役所へ入庁。平成23年7月に消防防災局危機管理課主査に就任。平成26年4月には庁内組織変更に伴い、危機管理部危機対策課主査へ異動。その後、平成28年4月に同課係長に昇任。令和5年4月には防災部地域防災課主幹に就任し、令和7年4月より同課課長を務めている。
講演のポイント
- 安否確認・給水・避難所を“回る運用”に変える
「わが家の安否確認カード」や仮設タンクの活用など、初動対応から避難所運営までをつなぐ具体策。
- 派遣経験を“報告で終わらせない”ための進め方
現地での気づきを、給水運用や受援計画の見直しにどうつなげるか。改善で止めず、運用に落とし込むプロセス。
人に頼る防災からデジタルで備える防災DXへ
講演のポイント
- 災害時、避難所の鍵は誰が開ける?
- リモートで解錠・施錠できる鍵収容箱とは
- 「ココBOX」デモンストレーション
- 導入実績紹介:新潟県佐渡市様(能登半島地震での実績)
- 災害時だけではないフェーズフリー機能
速度と確実性が最優先!災害時に混乱を防ぐ避難指示をサポート!
講演のポイント
- 到達率や視認性の高い仕組みと、いざという時にすぐ使える操作性について
関係会社ポケットサイン株式会社
JPホームサプライ株式会社
I・T・O株式会社
ビット・パーク株式会社