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脳と体の健康維持アプリで、既存の高齢者支援制度をアップデート。

2022年6月14日に内閣府が公表した『2022年版高齢社会白書』によると、日本における65歳以上の人口は3,621万人で、総人口に占める割合(高齢化率)が28.9%を記録した。65歳以上人口は増加傾向が続いており、2042年に3,935万人でピークを迎えると推計されているため、今後20年間は日本において高齢化率が問題であり続けると考えられる。

高齢化率の上昇に伴って発生するのが、高齢者の健康をいかに維持するかという問題だ。各自治体は、高齢者支援にリソースを割いて施策に取り組んでいるものの、多種多様な業務を抱える中では限界がある。そんな中、重要となってくるのが、民間企業との協働だ。そこで今回は、既存の高齢者支援制度をデジタルへ移行させ、持続可能なものへと変革を試みている東京都八王子市の事例を見ていこう。

従来の取り組みから浮き彫りとなった課題

平成27年に都内初の中核市となった八王子市は、令和3年10月時点で高齢化率が約27%に達しており、他自治体と同様、少子高齢化が進んでいます。

同市は平成20年から、高齢者向け健康支援策として「高齢者ボランティア・ポイント制度」を運用してきました。高齢者がボランティアに参加するとポイントが付与され、市内で使える商品券などと交換できる制度です。しかし、アナログな運用方法による業務負担の増加や、増え続ける高齢者数に比例してポイント原資がかさむことが運用の障壁になりつつありました。

アプリ活用による高齢者の健康サポート

そこで同市は、株式会社ベスプラが提供する、認知症・介護予防を目的とした「脳にいいアプリ」を導入し、令和3年10月から3年計画の実証実験を開始しました。同アプリでは、これまで手間のかかっていたポイント管理・付与業務を自動化できるため、大幅な業務効率化につながるとのこと。

また、従来のボランティア活動に加え、目標歩数の達成、健康的な食事の管理、脳トレゲームなどでもポイントをためることが可能です。これは、運動・食事・脳刺激・ストレス緩和・社会参加といった認知症予防に効果的とされる行動を促進することにもつながるそうです。

同市の高齢者いきいき課の辻さんは、「運用3カ月の時点で、アプリ登録者の平均BMI値(体重と身長の関係から算出される、肥満度をあらわす体格指数)が約20%も下がるなど、予想を超える成果を上げています」と述べています。一方で、「初年度ということで登録者数を350人程度に絞っているため実現できている部分も多いと思います。市が抱える15万人の高齢者に対するアプローチという面では、課題も見えてきています」とも話しています。

「誰一人取り残さない世界」の実現に向けて

高齢化率の上昇や高齢者の健康維持は、どの自治体にとってもひとごとではありません。しかし、限られたリソースの中、自治体だけで課題改善に取り組んでいくのは難しいでしょう。そこで、今こそ民間企業のノウハウを活用することで、既存の高齢者支援制度をアップデートし、「誰一人取り残さない世界」を築いていく必要があるのではないでしょうか。

 


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